写真:乾口 達司
地図を見る「祇園神社(ぎおんじんじゃ)」は、岡山県倉敷市にある神社。「下津井祇園神社」の別称もあるように、瀬戸大橋の本州側のたもとに位置する下津井地区に鎮座しています。
祇園神社は瀬戸内海に突き出した「浄山(じょうやま)」の上に祀られているため、景観は抜群。2007年公開の『釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束』をはじめとして、映画やテレビドラマのロケ地にしばしば選ばれています。
写真:乾口 達司
地図を見る祇園神社で珍しいのは、本殿が東西に並んで二棟あること。西本殿が祇園宮で、東本殿が長濱宮。もともと長濱宮が鎮座していたところに、後代、祇園宮が遷座してきました。
写真:乾口 達司
地図を見る拝殿前には、二対の狛犬が立っています。よく見ると、備前焼の狛犬と石造の狛犬。本殿が二棟あることとかかわりがあるのでしょう。これも祇園神社の特徴の一つです。
写真:乾口 達司
地図を見る瀬戸内海に面した祇園神社は、海上の安全を守る神さまとしても篤く信仰されてきました。境内の玉垣には、海運にかかわった商人たちの名前が複数刻まれています。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは境内にある洋画家・中川一政の文章を刻んだ石碑。中川は絵画制作のほかにも版画や陶芸にかかわり、文筆家としても多数の随筆集を世に残しました。当時の宮司と懇意の間柄であったこともあり、しばしば祇園神社に参拝しています。こちらの石碑はそれにちなんで建立されたものです。
写真:乾口 達司
地図を見る拝殿に掲げられた扁額の字も中川一政の筆になるものです。
写真:乾口 達司
地図を見る祇園神社のもう一つの魅力としては、境内からの眺めの素晴らしさを挙げることができます。
写真は瀬戸大橋方面を撮影したものですが、前景の石灯籠がよいアクセントとなっています。
写真:乾口 達司
地図を見る下津井港を俯瞰したこちらの写真では、港の後方に瀬戸大橋が見られ、下津井地区が瀬戸大橋の真下に位置する集落であることがうかかえます。
写真:乾口 達司
地図を見る境内には横長の床几も用意されているので、腰を下ろしながら眼下を行き来する船を眺めるのも一計ですよ。
写真:乾口 達司
地図を見る本殿の裏手にまわると、少し小高い場所が目に入ります。その中央にあるのが、こちらの石積み。平安時代に造られたとされる長浜城(下津井古城)の遺構の一つといわれています。つまり、祇園神社はかつてお城であったところが聖地化したものなのです。
二棟ある本殿のうち、東本殿が長濱宮と呼ばれていることは、ここが長浜城と呼ばれるお城であったことにちなんでいるのですね。
写真:乾口 達司
地図を見る境内をぐるりと取りかこむように広がる社叢は、ウバメガシやクスドイゲなど約30種の植物から構成されており、岡山県の郷土記念物に指定されています。
祇園神社がいかに多面的な魅力に富んだ神社であるか、おわかりいただけたでしょうか。下津井地区を散策する際、ぜひとも訪れていただきたいところゆえ、境内から雄大な瀬戸内海をご覧になってください。
住所:岡山県倉敷市下津井1-13-16
電話番号:086-479-9468
アクセス:JR児島駅より徒歩約50分
2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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