まるで美術館!ベルギー「アントワープ」に点在する教会巡り

まるで美術館!ベルギー「アントワープ」に点在する教会巡り

更新日:2020/03/09 17:39

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
オランダに近いベルギー北部のアントワープはヨーロッパ第2の港を持つ港湾都市。スヘルデ川沿いに開け「フランダースの犬」の舞台、画家ルーベンスの故郷、世界のダイヤモンドビジネスの中心としても名を知られています。

ギルドハウスが建ち並ぶ広場を中心に中世の世界へといざなう歴史的建造物が軒を並べる町中には、外観&内装とも見事な教会が点在しています。まるで美術館かと思う作品が所蔵される教会をご紹介します。

ネロが見たかった「アントワープ大聖堂」

ネロが見たかった「アントワープ大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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日本人にとってアントワープと言って先ず思いつくのがアニメ「フランダースの犬」ではないでしょうか。主人公のネロが一目見たくてたまらなかったルーベンスの絵があるのがこのノートルダム大聖堂。やっと念願かなって見られた絵の前でネロがパトラッシュと共に息を引き取った場所です。ベルギーとフランスの鐘楼群を構成する建築物のひとつで世界遺産となっています。

ノートルダム大聖堂は1352年から約170年の年月をかけて建設され聖母マリア教会とも呼ばれます。塔の高さは123メートル、町中の至るところからも目に入り、外壁の装飾が美しいベルギーで一番大きなゴシック様式の教会。大聖堂前には、ネロとパトラッシュが横たわる像が設けられています。

ネロが見たかった「アントワープ大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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大聖堂内は荘厳な空気で満たされており、美しい見事なステンドグラスや絵画、彫像・レリーフが並び、まるで美術館のよう。

ネロが見たかった「アントワープ大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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何といっても人気があるのはルーベンス作の祭壇画「キリスト降架」「キリスト昇架」「聖母被昇天」。そばには各国の説明書が置かれていて日本語版もありますので、ゆっくり読みながら鑑賞してくださいね。

<アントワープ大聖堂の基本情報>
住所:Groenplaats 21,2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-213-99-51
開館時間:
(月〜金)10:00〜17:00
(日)13:00〜16:00
(土)10:00〜15:00

聖カルロス・ボロメウス教会

聖カルロス・ボロメウス教会

写真:Hiroko Oji

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グローテマルクトから東に延びる通りを進むと聖カルロス・ボロメウス教会があります。イエズス会により1615年から約6年の月日をかけて建てられた教会で、ファサードの美しいレリーフや彫像などの装飾には巨匠ルーベンスが関わったことでも知られています。

聖カルロス・ボロメウス教会

写真:Hiroko Oji

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教会内は古典バロック様式の美しい装飾が溢れていてかつては「大理石の殿堂」とも呼ばれていたほど。ルーベンスの作品が祭壇画や天井画に取り込まれていたのですが、1718年の落雷による火災時にほとんどが焼失してしまいました。

現在、祭壇や2段重ねのアーチがある側廊の壁には見事な絵画が並びます。

聖カルロス・ボロメウス教会

写真:Hiroko Oji

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また1620年当時のアントワープ市長だったロコックスから教会に寄贈されたルーベンスの作品として有名な「エジプトから帰還する聖家族」を見ることができます。

<聖カルロス・ボロメウス教会の基本情報>
住所:Hendrik Conscienceplein 11,2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-231-37-51
開館時間:(月〜土)10:00〜12:30、14:00〜17:00
休館日:日・祝日

聖ヤコブ教会

聖ヤコブ教会

写真:Hiroko Oji

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ルーベンスハウスの北約300メートルのロケーションにあるのは聖ヤコブ教会。15世紀から17世紀にかけて建てられたゴシック様式の教会で、ルーベンスとその家族のお墓があることでも知られており「ルーベンスの礼拝堂」と呼ばれることもあります。

聖ヤコブ教会

写真:Hiroko Oji

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教会内は美しいバロック様式で金や銀の装飾に溢れて豪華そのもの。大理石を使った美しい祭壇や真っ白な柱頭装飾で構成されるアーチが続く側廊、たくさんの色鮮やかなステンドグラスや細かいレリーフ・彫像など見惚れるばかりです。

聖ヤコブ教会

写真:Hiroko Oji

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ルーベンスはもちろんヨルダーンスやオットーなどによる絵画にも目が惹かれる教会です。

<聖ヤコブ教会の基本情報>
住所:Lange Nieuwstraat 73A,2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-232-10-32
開場時間:14:00〜17:00

聖パウルス教会

聖パウルス教会

写真:Hiroko Oji

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グローテマルクトから北に進むと見えてくるのは聖パウルス教会。13世紀にドミニコ会修道院の教会として建築が開始されたものの幾度となく火災にみまわれ、1968年の大火災では建物の多くが消失してしまいました。その火災時には近くに住んでいた住民たちが命がけで多くの美術品を救出したとのエピソードも残っています。現在は17世紀に建造された教会の部分が残っているのみ。

聖パウルス教会

写真:Hiroko Oji

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外観はゴシック様式ですが教会内部はバロック様式。祭壇は白と黒の大理石で作られておりベルギーで一番の高さを誇ります。教会の北廊には、ルーベンスの「鞭打たれるキリスト」はじめヴァン・ダイクやヨルダーンスなどアントワープ絵画史には外せない画家たちの名画がズラリ!名画の下には立派な彫像とレリーフが並び、その眺めは壮観なものです。

聖パウルス教会

写真:Hiroko Oji

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教会南に隣接する修道会の建物の一角にあるバロック様式の門も目を惹く装飾が施されています。

<聖パウルス教会の基本情報>
住所:Sint-Paulusstraat 22,2000 Antwerpen
電話番号:+32-3-231-33-21
開館時間:14:00〜17:00(11月〜3月は土・日のみ)
休館日:11月〜3月の月〜金

教会でも芸術品が堪能できるアントワープ!

アントワープには美術館・博物館が点在し、ルーベンスはじめヴァン・ダイクやヨルダーンなどたくさんの作品が観賞できるのですが、市内に点在する教会でも素晴らしい芸術作品に出会えます。

ここでご紹介した教会にはアントワープ・シティ・カードを持っていれば無料で入れます。このカードは、24時間・48時間・72時間有効の3種類があり、ルーベンスハウスや肉屋のギルドハウス、美術館・博物館などの観光スポットに加え市内のバス&トラムにも無料で乗車できお得で便利な優れものです。マルクト広場や中央駅の観光案内所で購入できますので、ぜひご利用ください。

2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/12/09−2019/12/12 訪問

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