写真:SHIZUKO
地図を見る桜の名所・吉野山に行くには、近鉄電車で吉野駅からというのが最もポピュラーな行き方。ハイシーズンの駅前は、びっくりするほどの人混み。大混雑の駅前からケーブルカーとバスを乗り継げば、一番奥の奥千本まで行くことが可能です。桜の時期には、中千本までの臨時バスも運行されます。
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地図を見る桜を見るだけなら、近鉄吉野駅から徒歩、あるいはバスで行けば、街歩きの延長で行くことが可能です。が、せっかく山歩きの気持ちいい時期。足元を登山靴にして、混雑を避け、行動範囲を広げて「あきつの小野公園」から行ってみませんか。吉野山の最高峰「青根ヶ峰」を越えて見下ろす桜の山肌は圧巻です。
「あきつの小野公園」へは、近鉄吉野線の終点・吉野駅の2つ手前の駅・大和上市で下車。土日・祝日のみ運行される朝8時30分出発の南部地域連携コミュニティバスに乗り西河で下車します。バス停から徒歩12分で到着です。
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地図を見る吉野山の桜は、白山桜(シロヤマザクラ)という小ぶりの花を咲かせる桜。スタート地点の「あきつの小野公園」には、枝垂れ桜が咲いていますので、違う種類の桜が楽しめるお得コース。
万葉集にもうたわれた古からの景勝地。春の桜、夏の川遊び、秋の紅葉といつ行ってもいい場所ですが、桜の時期がやはりお勧めです。
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地図を見る「あきつの小野公園」で枝垂れ桜を堪能したら、次は「蜻蛉の滝」へ。
第21代雄略天皇がこの地に猟に訪れた際、天皇のひじに虻が食いつき、それをどこからともなく現れたトンボが噛み殺したことから、この地は「蜻蛉の滝」と名づけられたということです。蜻蛉(せいれい)=トンボ=あきつです。あきつの小野公園の名前も、ここからきています。黒い岩肌に白い波しぶきが美しい滝。遊歩道が整備されていますから、下から見上げたり、上からのぞき込んだり、存分に楽しむことが出来ます。
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地図を見る蜻蛉の滝を後にして、青根ヶ峰への登山道に入っていきましょう。
しばらくは右手に音無川を見ながら、沢沿いを登っていきます。急登ではないので、のんびりと歩けます。
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地図を見る沢沿いの道が樹林帯に変わり、林道へ飛び出した後、15分ほどググっと登ります。スタートから2時間半、吉野山最高峰・青根ヶ峰へ到着。山頂は狭いので、譲り合って過ごしましょう。
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地図を見る青根ヶ峰からはいったん下ります。大峰山の山上ヶ岳への分岐を過ぎると、展望が開けてきます。
広々と遠くの山まで見渡せるのでうれしくなりますが、ここ数年の台風被害で桜などの木々が倒れてしまったからだと知ると、ちょっと複雑な気分になることでしょう。でも、大丈夫。往年の桜の山にすべく、1000本の桜の植林が行われていますので、10数年後には、見事な山桜の山になっているはずです。
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地図を見る間もなく西行庵へ到着する手前には「苔の清水」と呼ばれる清流が、いまもこんこんと湧き出しています。
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地図を見る青根ヶ峰からおよそ30分で奥千本にあたる西行庵に。
西行とは、平安時代末期から鎌倉時代初期を生きた歌人で僧侶。2300種の和歌が残されています。吉野山の奥深くにポツンと建つ西行庵。いまでは観光地となっているこの場所も、当時は、人里離れた寂しいところだったことでしょう。そんな古に思いをはせながら、この辺りでランチタイムとしましょう。
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地図を見る奥千本を後にして、上千本へ向かいます。ここからは由緒ある神社やお寺も訪ねつつ桜を楽しみます。
吉野山の地主神・金山毘古命(かなやまひこのみこと)が祭神の「金峰神社」は世界遺産。修験道の行場で藤原道長も祈願したと言われる神社。
<金峰神社の基本情報>
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山1292
電話番号:090-3261-9968
拝観料:無料
アクセス:ロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約2時間
写真:SHIZUKO
地図を見る「高城山展望台」からは、葛城山や金剛山、関西のマッターホルンと呼ばれる美しい山容の高見山も見える大展望。
続いて、水を司る天之水分(あめのみくまり)大神が主神の「吉野水分神社」。ここも世界遺産。本殿、拝殿、弊殿、楼門、回廊からなる桃山時代の美しい建築は必見。中央に咲く桜は見事です。
<吉野水分神社の基本情報>
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山1612
電話番号:0746-32-2717(17時30分以降)
拝観料:無料
アクセス:ロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約1時間30分
写真:SHIZUKO
地図を見る西行庵から下ること2時間弱、総本山・金峯山寺蔵王堂に到着です。吉野山のシンボルともいえる修験道の総本山。かつて吉野山から大峯山の山上ケ岳にかけての一帯は金峯山(きんぷせん)と呼ばれていました。
「金峯山蔵王堂」は、役行者が修験道独特の本尊・金剛蔵王大権現を感得し、桜の木にその姿を彫り、本尊としておさめた場所。蔵王権現は、国土安穏・悪魔退散・降伏諸魔の尊であり、その眷属の中には疫病退散の尊・牛頭天王(ごずてんのう)もいます。桜の季節、金峯山寺を訪ねて一心に祈れば、最近の未知の病災を救ってくださるかもしれませんね。
<金峯山蔵王堂の基本情報>
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山2500
電話番号:0746-32-8371
拝観料:500円(特別御開帳の期間は1,000円)
拝観時間:8時半〜16時半、受付は16時まで
アクセス:ロープウェイ吉野山駅下車 徒歩約10分
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地図を見る中千本まで下ってくれば、ケーブルやバスでお花見に来た人々で、道はずいぶん混雑してきます。ここまでおよそ5時間ほどの山行ですから、そろそろ休憩を。
お勧めは、高級な名産品・吉野葛を使った葛切りです。氷で冷やされたプルンプルンの葛切りを天然の黒蜜にたっぷりつけて、いただきましょう。道沿いには、天然葛粉を売るお店、柿の葉寿司のお店などもたくさんあります。
上千本では、お店は少ないのですが、注文を聞いてから葛餅や葛切り、葛湯などを作ってもらえる「花錦」がお勧め。
<花錦の基本情報>
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山1306
電話番号:0746-32-4105
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地図を見る中千本でのお勧めは「うまみや」。絶景を眺められるテラス席が最高に気持ちいいお店です。気持ちいい風に吹かれて、冷たい葛切りと黒蜜の甘味に癒されて下さい。
<うまみやの基本情報>
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山548-3
電話番号:0746-32-9292
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地図を見る葛切りを食べて、人でごった返す道をしばらく行くと、ロープウェイの駅に。もう、歩きたくない時はロープウェイに乗ることもできます。まだ大丈夫な人は、七曲りの坂を、桜を楽しみながら駅まで下っていきましょう。
登山口:あきつの小野公園
アクセス:近鉄大和上市駅下車。土日・祝日のみ運行される朝8時30分出発の南部地域連携コミュニティバスで西河で下車。バス停から徒歩12分
2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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