丸の内・三菱一号館美術館の10周年を記念!「画家が見たこども展」

丸の内・三菱一号館美術館の10周年を記念!「画家が見たこども展」

更新日:2020/06/18 10:04

橋本 菜摘のプロフィール写真 橋本 菜摘 アートブロガー
東京・丸の内にある三菱一号館美術館で開館10周年を記念した「画家が見たこども展」。2020年2月15日(土)から9月22日(火・祝)まで開催。19世紀末の「ナビ派」作家を中心に、子どもをテーマにした作品が約100点。およそ100年前の子どもたちの表情、おしゃれな服装にも注目しましょう。子どものテーマに因んで小中学生は入館無料です。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴う、県境をまたいだ移動の自粛が2020年6月19日より解除されます。また県境をまたぐ観光については「徐々に行い、人との間隔を確保すること」というガイドラインが政府より示されています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新の情報をご確認ください。(LINEトラベルjp)
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子どもをテーマにした作品100点

子どもをテーマにした作品100点

写真:橋本 菜摘

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東京・丸の内にある三菱一号館美術館は1894年に建設した赤煉瓦の建物を復元し、落ち着いた雰囲気です。2020年は開館10周年、記念の展覧会「画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン」が開催中です。19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の作家たちを中心に、南フランスのボナール美術館の全面協力のもと、子どもをテーマとした作品を約100点集めました。

ポスターの上はピエール・ボナール《家族の情景》(1893年、三菱一号館美術館)です。ボナールが母親である妹と生まれたばかりの赤ん坊を描きました。「さあ、こどもに戻ろう。」とメッセージが添えてあります。

子どもをテーマにした作品100点

写真:橋本 菜摘

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西洋美術の歴史では「子ども」は「小さな大人、未熟な人」と考えられ、作品の中心的なテーマではありませんでした。ジャン=ジャック・ルソーの教育論『エミール』(1762年刊行)の考え方などが広まり、子どもは純粋で崇高な存在と捉えられるようになってきたのです。

暖炉の上には、ピエール・オーギュスト・ルノワールが描いた《ジュヌヴィエーヴ・ベルネーム・ド・ヴィレール》(1910年、オルセー美術館)。少女の家族はルノワールを支えた画廊の経営に関わり、ルノワールと親しかったので、少女はリラックスしています。印象派のルノワールは話しかけそうな表情などスナップ写真のように少女をとらえています。

子どもをテーマにした作品100点

写真:橋本 菜摘

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ナビ派はポール・ゴーガンや日本美術の影響を受け、平面的で鮮やかな色彩、装飾的な描き方が特徴です。

この2点はゴーガンがタヒチに暮らす人たちを描いた作品。左端は《マナオ・トゥパパウ》(1894年、三菱一号館美術館)、横たわっているゴーガンの愛人は死霊(トゥパパウ)におびえています。

これは油彩画を『レスタンプ・オリジナル』のために版画にしたもの。この版画集はパリで限定発行され、世紀末の著名な芸術家の版画100点を納め、この美術館のコレクションで秋の展覧会でも紹介されます。

子どもはインスピレーションの源

子どもはインスピレーションの源

写真:橋本 菜摘

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ナビ派のおもなメンバーは、パリの同じ画塾の生徒、ポール・セリュジエ(1864-1927)、ピエール・ボナール(1867-1947)、モーリス・ドニ(1870-1943)、エドゥアール・ヴュイヤール(1868-1940)、後から加わったフェリックス・ヴァロットン(1865-1925)です。リーダー格セリュジエがゴーガンの教えを受けて描いた絵に仲間たちが魅了されてナビ派が生まれました。「ナビ」はヘブライ語で「預言者」を意味する言葉に由来します。

ナビ派の画家たちにとって「子ども」はインスピレーション源のひとつとなり、自身の子どもや甥、姪など身近な子どもたちが多くの作品になりました。
ボナールは甥の兄弟を描きました。父親は作曲家クロード・テラス、兄弟は楽譜を見て歌っています。すぐそばの、ボナールが兄弟を撮った写真と顔を比べて見てください。

左:ピエール・ボナール《小さな少年》(1904年、モナコ、個人蔵、パリ・デュアメル・ファイン・アーツ寄託)
右:同《歌う子どもたち(シャルルとジャン・テラス)》(1900年頃、ボナール美術館寄託)

子どもはインスピレーションの源

写真:橋本 菜摘

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ドニは自身の9人の子どもたちを何枚も描きました。左は3歳の長女ノエル、ちょっと緊張しているようです。ほかにもノエルや家族を描いた作品や写真が展示されています。1898年にコダックからポケットカメラが発売され、ボナールやドニは家族や身近な人たちを撮りました。

左:モーリス・ドニ《サクランボを持つノエルの肖像》(1899年、ブリュッセル、個人蔵)
右:アリスティード・マイヨール《母と子》(1896年、個人蔵、パリ、ギャルリー・ディナ・ヴィエルニーおよびコネリー・アンド・アソシエイツ寄託)

子どもはインスピレーションの源

写真:橋本 菜摘

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薄暗い展示室で、目に飛び込んでくる赤い色は、少女が首に巻いたスカーフでした。少女は赤い模様のワンピース、青いカチューシャで足取り軽く街を歩いています。おしゃれな服装に注目しても楽しい展示です。この作品はカタログの表紙にもなっています。

右:エドゥアール・ヴュイヤール《赤いスカーフの子ども》(1891年頃、ワシントン・ナショナル・ギャラリー)

長女をモデルにした木彫と絵画

長女をモデルにした木彫と絵画

写真:橋本 菜摘

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彫刻家のマイヨールは、ナビ派の作家とともに活躍もしていました。少女の写実的な肖像が明るい色の背景に描かれています。この展覧会の中では年かさのモデルで、少し違った雰囲気があります。

左から:アリスティード・マイヨール《若い少女の胸像》(1891年頃、マイヨール美術館)
同《若い少女の横顔》(1891年、パリ、ギャルリー・ディナ・ヴィエルニー寄託)

長女をモデルにした木彫と絵画

写真:橋本 菜摘

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撮影コーナーは煉瓦の壁と大きな窓がある部屋。今回はヴァロットンの《可愛い天使たち》(1894年、三菱一号館美術館)です。人物の実物大に拡大され、作品の子どもたちと一緒に記念撮影もできます。

声を上げながら走っている子どもたちの前には警官と連行される男がいます。この作品でヴァロットンは子どもの残酷さも風刺しています。また、一つ前の写真のピンクの壁の下の方、会場のドアや壁などにヴァロットが描いた子どもたちを見つけることができます。

長女をモデルにした木彫と絵画

写真:橋本 菜摘

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ラコンブは木像を多く手がけました。ここには長女シルヴィをモデルした木彫と油彩が並んでいます。肖像の足元にはタンポポが咲き、後ろには花が模様のように描かれています。ラコンブは長女・次女をモデルに乳児期から少女期までの多くの作品を残しました。

左から:ジョルジュ・ラコンブ《シルヴィの胸像》(1901年、個人蔵)、同《立つシルヴィの肖像》(1900年、個人蔵)

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挿絵も写真も子どもたち

挿絵も写真も子どもたち

写真:橋本 菜摘

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ナビ派は子どもたちのために、絵本や楽譜の挿絵なども手がけました。写真はヴァロットンが政治的・社会的な風刺がきいた週刊誌に「罪と罰」をテーマにイラストを描いたものです。

フェリクス・ヴァロットン『罪と罰』(1901年刊、23点のリトグラフ集、三菱一号館美術館)

挿絵も写真も子どもたち

写真:橋本 菜摘

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左は、ヴァロットンが挿絵を描いた『にんじん』(ジュール・ルナール著、1894年刊、三菱一号館美術館)です。この本と同じくヴァロットンの表紙、挿絵の日本語版が新潮社文庫で2014年から発売されています。

右は『最初の風景』(1912年刊、挿絵本、個人蔵)、ドニが子ども向けに著した風景画の描き方の本です。本自体が塗り絵で、ドニが色を付けた見本と線だけの絵が並んでいます。ミュージアムショップでは展覧会出品作品のオリジナルポストカードが塗り絵用とセットで販売されています。

フランスの香り漂うショップ

フランスの香り漂うショップ

写真:橋本 菜摘

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ミュージアムショップにはこの展覧会限定のグッズが並んでいます。手前にはフランスの老舗手芸メーカの刺繍ブローチ、刺繍糸、その反対側にはブローチをつくるキット、壁には展示作品のミニチュア額もあります。

フランスの香り漂うショップ

写真:橋本 菜摘

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ヴァロットン作品のモチーフをプリントしたTシャツ、トートバッグはおしゃれ度があがります。ガチャガチャは4台あり、ヴァロットンの絵柄のミニタオルとサコッシュ、展示作品の缶バッチ、作品の子どもを切り抜いたビンズが入っています。
図録にもヴァロットンのモチーフが使われています。是非、手に取って見てください。

フランスの香り漂うショップ

写真:橋本 菜摘

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ワイン、ジャム、キャンディー、ビスケット菓子、紅茶などが素敵な箱や缶入に詰まった、フランスの街角の香りが漂いそうなコーナーもあります。

三菱一号館美術館の開館10周年記念

三菱一号館美術館は、2020年4月6日に開館10周年を迎えました。
10周年を記念して美術館の魅力を再発見するサイトができました。角田光代さんのエッセイ、黒柳徹子さんと館長のスペシャル対談、10年間の展覧会を会場風景やポスターでたどるなど、盛りだくさんな内容です。

ミュージアムカフェ・バー「カフェ1894」は明治時代に銀行だったクラシックな雰囲気。展覧会とタイアップしたメニューが登場します。大人が食べたくなるような「夢のお子さまランチ」やドニの作品をイメージした「春色の小さなパンケーキ」は期間限定です。

臨時休館からの再開は6月9日(火)から。
詳しくはホームページで調べてからおでかけください。

2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2020/02/14 訪問

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