ドイツの可愛い観光地と言えば!ローテンブルクの歴史散歩

ドイツの可愛い観光地と言えば!ローテンブルクの歴史散歩

更新日:2020/03/31 11:53

藤 華酉のプロフィール写真 藤 華酉
ドイツの観光地と言えば、ノイシュワンシュタイン城やローテンブルクが好まれています。ローテンブルクの花々で飾られた可愛らしい建物、つい足を止めてしまう洒落たお土産屋さんの数々、壮大な城壁や歴史的な教会。こじんまりとして歩きやすく、短時間で隅々まで満喫できるのも、忙しい旅行者には嬉しい特長。ドイツに行ったら外せない観光地、ローテンブルクの一日散歩をご紹介します。

中世の逸話たっぷり!なぜひとはローテンブルクを愛するのか

中世の逸話たっぷり!なぜひとはローテンブルクを愛するのか

写真:藤 華酉

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隅から隅まで可愛いローテンブルクの街は、有名な市庁舎や教会は勿論の事、民家まで歴史を感じる愛らしい佇まいです。逆に、なぜドイツの大都市フランクフルトや、ベルリンにはここまでの「可愛さ」はないのでしょうか?と言えば勿論、戦争で焼けたからです。

日本と同じく第二次世界大戦の空襲も大打撃でしたが、ドイツには更に200年程前、国の人口を1/10にしたとも伝えられる三十年戦争がありました。この三十年戦争はドイツの「中世」という時代を終わらせましたが、それと同時に、中世の間に栄えていた数々の街、村を焼失させてしまったのです。

ところが、塩の貿易で栄えた中世都市、ローテンブルクは無事でした。

中世の逸話たっぷり!なぜひとはローテンブルクを愛するのか

写真:藤 華酉

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その逸話も大変、愛するべきもの。

当時、ローテンブルクの街を包囲し、今にも焼かんとする敵将の前で、当時の市長は一つ勝負を持ちかけました。このジョッキ(内容量:10L)の麦酒を一息に飲み干したなら、街を襲うのは止して貰えないか、と。
勝負はドイツ語でマイスタートリンク、和訳するならば職人の飲みっぷり、もしくはプロのアル中という単語でドイツ語にも遺されています。
見事麦酒を呑み干した市長の豪胆っぷりを敵将は認め、ローテンブルクは略奪される事なく見逃して貰えたのでした。

と言った訳で、ローテンブルクの街は、おおよそ16世紀〜18世紀の姿を保ったままドイツに残りました。

ドイツ土産はこれで決まり!ケーテの可愛いクリスマスグッズ

ドイツ土産はこれで決まり!ケーテの可愛いクリスマスグッズ

写真:藤 華酉

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ドイツと言えばビール、そして美味しいソーセージ!なのですが、機内で栓が外れてしまう可能性の高い瓶ビールや、日本の通関で没収されてしまう肉類はお土産には向きません。代わりに大人気なのが、クリスマスグッズです。

ドイツはクリスマスマーケット発祥の地であり、今でもヨーロッパでも随一を誇るクリスマス好きです。とは言え12月以外はデパートでも玩具屋さんでも見付ける事が出来ないクリスマスグッズを、年中扱っているのが、「ケーテ・ヴォールファールト」。

ローテンブルク、ハイデルベルク、ニュルンベルクなど、観光地に幾つかお店を構えていますが、ここ、ローテンブルクの店舗が最大規模。内装も愛らしく、クリスマス・ミュージアムも備えており、うっかりしていると予算が尽きそうな程の愛らしいグッズで溢れかえっています。

子供にも愛されそうな木製のお人形さんもあれば、繊細なガラスのオーナメントもあり、間違いなく好みの「クリスマスに飾りたいお土産」が見付かる筈。勿論立ち寄って眺めるだけでも可愛いスポットですが、この多種多様な可愛らしさの前に、果たして何も買わずに出る事が出来るかどうか…。

<基本情報>
住所:Herrngasse 1, 91541 Rothenburg ob der Tauber
電話番号:+49-9861-409365
開館時間:10時00分〜16時00分

日本人に大人気!拷問博物館、こと中世犯罪博物館

日本人に大人気!拷問博物館、こと中世犯罪博物館

写真:藤 華酉

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可愛らしい町のイメージとはギャップがありますが、ローテンブルクでは「中世犯罪博物館」も外せない名物です。

ドイツの博物館や美術館の説明はドイツ語や英語で記載されていますが、ほとんど唯一日本語がカバーされている博物館、それがローテンブルクの中世犯罪博物館。通称、拷問博物館です。

なぜ拷問博物館が日本人に人気なのか?それは我々自身が胸に聞いてみなければいけない点ですが、「鉄の処女」など、館内は残虐な器具とその歴史的背景が分かりやすく解説されています。

日本人に大人気!拷問博物館、こと中世犯罪博物館

写真:藤 華酉

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中世の処罰が拷問メインだったかというと、勿論そんな事はありません。

お喋り好きで根も葉もない噂を広げた罪人に被せられる「お喋り女の仮面」や、泥酔して迷惑をかけた酔っ払いを中に入れて坂道を転がす「酔っ払いの樽」など、思わずフフッと笑ってしまうような道具も多く展示されています。

中世ドイツに対する血生臭いイメージが増すか、現代にも通じるユーモアたっぷりの人間性を感じるか、是非お確かめください。

<基本情報>
住所:Burggasse 3-5, 91541 Rothenburg ob der Tauber
電話番号:+49-9861-5359
開館時間:13時00分〜16時00分

哀しみと喜びのローテンブルク歴史散歩「聖ヤコブ教会」

哀しみと喜びのローテンブルク歴史散歩「聖ヤコブ教会」

写真:藤 華酉

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ローテンブルクの町をそぞろ歩きするなら、町で一番大きな聖ヤコブ教会が目に入らない筈はありません。

こじんまりとした教会ですが、内装は素晴らしく、特にドイツが誇る中世の職人、リーメンシュナイダー氏の木彫り「聖血の祭壇」が目を惹きます。レース模様とはまさにこの事、木で彫ったとは思えない繊細な彫刻に、見惚れてしまうに違いありません。

リーメンシュナイダー氏は30年戦争の更に前、農民戦争の折り、農民の側に立って彼らを守ろうとし、拷問の末に正気を失って亡くなったと言う悲惨な経歴があります。これ程繊細な芸術品を生み出す職人までも……と思いながら、中世犯罪史博物館を見学すると、一層の思い入れが生まれますね。

<基本情報>
住所:91541 Rothenburg ob der Tauber
電話番号:+49-9861-700620
開館時間:10時00分〜12時00分 14時00分〜16時00分

町を守って数百年。ローテンブルクの「城壁」

町を守って数百年。ローテンブルクの「城壁」

写真:藤 華酉

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ローテンブルクに来たなら、城壁に上らない訳にはいきません。ほとんど完璧な形で町を囲む城壁は入場料無料で、かつて町を守っていたままの姿が遺されています。昼でも薄暗く、入り組んだ城壁の中はダンジョンのようで、楽しく町を一周出来ます。

町を守って数百年。ローテンブルクの「城壁」

写真:藤 華酉

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城壁の外も見所です。かつて貿易で栄えたローテンブルクは小高い丘の上にあり、城壁の窓からは、遠い草原や川を見下ろす事が出来ます。

中世の要塞、現代のテーマパーク。誰にも愛されるこの小さな町は、今も健在なのです。

人気のある街、ローテンブルク

ドイツを経過する海外ツアーの多くはローテンブルクを通ります。立派な教会も、中世らしい城壁も、何よりドイツ各地のお土産が手に入る一大観光地はローテンブルク以外にはないからです。

しかし、「可愛い町」を残すには、歴史上の偶然、人々の絶え間ない努力、そして観光客を笑顔にさせる料理があってこそ。ささっと通り過ぎても、一泊してのんびり景色を眺めても、ローテンブルクの街は旅人に楽しい記憶を残すに違いありません。

2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/12/11−2016/12/16 訪問

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