これが水濠だ!富山「高岡城跡」で水濠公園の魅力に浸る

これが水濠だ!富山「高岡城跡」で水濠公園の魅力に浸る

更新日:2020/04/01 16:21

きんぎょ 美歩のプロフィール写真 きんぎょ 美歩 温泉と歴史旅 Walker
富山県高岡市にある「高岡城跡」は、加賀藩2代目前田利長により築城された城跡です。お城は一国一城令により廃城となりましたが、「濠」はほぼ築城時のまま、今も豊かな水をたたえた「水濠」として残されています。水濠に囲まれた広い城跡は、人工的な手が加えられていない豊かな自然にあふれ、「高岡古城公園」として、四季折々に県内外から訪れる人に親しまれています。城跡と水濠が魅力的な「高岡城跡」をご紹介しましょう。

水濠が魅力的な「高岡城跡」とは

水濠が魅力的な「高岡城跡」とは

写真:きんぎょ 美歩

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富山県高岡市の中心市街地にある「高岡城跡」は、現在は「高岡古城公園」という名称で親しまれ、県内外から多くの人が訪れます。

城跡の周囲にはJR高岡駅への主要道などもあり、車の往来は賑やかですが、張り巡らされた濠の中の城跡は、静かで豊かな自然があふれています。

お城は、当初は富山城が焼失した後の、加賀藩前田家2代目当主「前田利長」の隠居城として築城されました。

高岡城の縄張りは、キリシタン大名であり、築城の名手として有名な「高山右近」です。
城跡の大手口には、「高岡城跡」の碑とともに、高山右近像が設置されていますので、お見逃しなく!

水濠が魅力的な「高岡城跡」とは

写真:きんぎょ 美歩

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築城された高岡城は元和元年(1615)に、幕府の一国一城令により、わずか6年余りで廃城となりました。しかし3代目「前田利常」やその後の歴代藩主により、藩の米蔵や塩蔵などとして維持管理され、張り巡らされた美しい水濠や土塁などは、今も城郭の基本構造がそのままに残されています。

城跡の面積は約21万平方メートルです。東京ドームの約4.5倍という広大な敷地の中には、本丸を中心に、二の丸、三の丸、鍛冶丸、明丸などの曲輪があります。内濠や外濠など、当時のまま残された3つの水濠の総面積は、なんと公園全体の3分の1をも占めていますよ!

築城時の石垣も現存!

築城時の石垣も現存!

写真:きんぎょ 美歩

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大手口を入ると、右手には城の重要な曲輪である鍛冶丸、明丸があり、この付近は桝形濠で囲まれています。

また左手の、外濠で防備された屈折した道は、二の丸から本丸方向への通路です。本丸の曲輪には「西内濠」があり、野良積みされた石垣の土橋が掛けられ、当時の石垣を間近に眺めることができます。

高岡城には二重の門があり、厳重な警備だったことが窺えますね。城の姿を思い浮かべながら、お城を攻略する気持ちで歩くのも、きっと楽しいことでしょう。

築城時の石垣も現存!

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「北外濠」の三の丸方向から本丸へは、真っ赤な「朝陽橋」を渡ります。春は桜が、秋には紅葉が水濠を飾る光景は、どの場所から撮っても絵になるような美しさです。

高岡城跡おススメのシャッタースポットですので、ぜひお気に入りの1枚をお忘れなく!

築城時の石垣も現存!

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本丸に渡るには、先にご紹介した「西内濠」の土橋と「北外濠」の朝陽橋のほかに、「池の縁濠(西外濠)」に、風情ある木造りの本丸橋が架けられています。

本丸の周囲には、濠を眺めながらぐるりと周遊できる散策路も整備されています。

本丸を囲む水濠に沿って、散策路を楽しみましょう!

本丸を囲む水濠に沿って、散策路を楽しみましょう!

写真:きんぎょ 美歩

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散策路は、外濠や内濠に沿ってなだらかに本丸を囲むように伸びています。
こちらの写真は散策路の途中にある「朝陽の滝」です。

散策路は一周約30分ほどで、本丸広場へ繋がるいくつかの脇道もあります。そのほか、歌碑や句碑、彫刻などもいろいろありますので、気分や体力に併せて、歩いてみてはいかがでしょう。子どもたちと一緒なら、セミや蛙、昆虫探しなども楽しめますよ!

本丸を囲む水濠に沿って、散策路を楽しみましょう!

写真:きんぎょ 美歩

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水濠の中之島付近には噴水も設置され、四季折々、周囲の木々や鴨などの野鳥たちが水面を織りなす、美しい光景を眺めることができます。

散歩をしたりスケッチをしたりなど、思い思いの時間を気軽に過ごす人々が多いのも、「高岡城跡」が「高岡古城公園」として親しまれる所以といえるでしょう。

水濠遊覧船も運行!「日本さくら名所100選」で花見の宴

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写真:きんぎょ 美歩

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現在、高岡城の本丸があった広いエリアには、「射水神社」が鎮座し、広い芝生の「本丸広場」や「児童公園」になっています。

「高岡城跡(高岡古城公園)」は「日本のさくら名所100選」にも選定されています。例年4月上旬には「高岡桜まつり」が開催されます。
見事な桜を愛でながら、そぞろ歩きを楽しんだり、家族連れやグループなどの花見の宴も賑やかです。ライトアップも行われ、雪洞も灯されます。

北陸特有の「越の彼岸桜」をはじめ、園内に植えられたソメイヨシノ、オオシマザクラなど、約1,800本の桜が咲き誇る様子は、まさに圧巻です!

水濠遊覧船も運行!「日本さくら名所100選」で花見の宴

写真:きんぎょ 美歩

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本丸広場の一画には「前田利長公」の銅像があります。

高岡は「銅器の町」としても知られています。本丸広場を中心に、園内のあちらこちらに、伝統的技術の粋を集め鋳造した彫刻作品がいくつも設置されていますので、それらを眺めてまわるのもおススメです。

水濠遊覧船も運行!「日本さくら名所100選」で花見の宴

写真:きんぎょ 美歩

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城跡の、夏でも減水しない水濠は「甦る水100選」などにも選定されています。

春の桜が咲き誇る頃には、花見遊覧の水濠遊覧船「利長号」と「利常号」も運行され、石垣や土塁を水上から眺めることもできます。遊覧船から眺める桜はもちろん、水面にかかる桜も、風情があり素敵ですよ。桜と水濠が織りなす幻想的な光景も見逃せません!

豪快な水濠が残る「高岡城跡(高岡古城公園)」に、ぜひお出かけください!

「高岡城跡(高岡古城公園)」の基本情報

住所:富山県高岡市古城1-1
電話番号:0766-20-1563(高岡古城公園管理事務所)
開園時間:休憩スペース8:00〜17:15、おみやげグッズ販売所9:00〜17:00
休業日:無休。散策自由(おみやげグッズ販売所の休業日は月曜日、祝日の場合は翌日)
アクセス:
あいの風とやま鉄道高岡駅から徒歩約10分
万葉線救急医療センター前電停から徒歩3分
能越自動車道高岡ICから車で15分
公園内施設:高岡市立博物館、射水神社、動物園など
無料駐車場:小竹藪駐車場及び北口駐車場に自家用車専用50台ほど、バス専用5台があります。先着順で予約はできません 

2020年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/04/08 訪問

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