雄大な太平洋を眼下に!風光明媚な和歌山県白浜町「番所山公園」

雄大な太平洋を眼下に!風光明媚な和歌山県白浜町「番所山公園」

更新日:2020/03/27 15:08

乾口 達司のプロフィール写真 乾口 達司 著述業/日本近代文学会・昭和文学会・日本文学協会会員
和歌山県白浜町といえば、南紀(和歌山県南部地域)を代表する温泉地として、その名を知る方も多いでしょう。そんな白浜町には、雄大な太平洋を満喫できる風光明媚な自然公園「番所山公園」があります。番所山公園には和歌山県出身の偉人・南方熊楠を顕彰した記念館や京都大学白浜水族館もあり、見所満載。今回は番所山公園の魅力をご紹介しましょう。

江戸時代の見張り所にちなんだ「番所山公園」

江戸時代の見張り所にちなんだ「番所山公園」

写真:乾口 達司

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「番所山公園(ばんしょやまこうえん)」は和歌山県白浜町にある自然公園。公園の中心にあるのは、太平洋に突き出した標高32.5メートルの「番所山」で、その名は、1643年、山頂付近に異国船来訪監視のための遠見番所が置かれたことにちなみます。20世紀に入ると遊園地や動物園、植物園などが設置されて賑わいましたが、その後、閉園。2014年に整備されてリニューアルオープンしました。

江戸時代の見張り所にちなんだ「番所山公園」

写真:乾口 達司

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番所山公園には、熱帯および亜熱帯で見られる植物が多数自生しており、和歌山県が本州にあってもいかに南国の生態系を有しているか、おわかりいただけるでしょう。整備された遊歩道沿いを歩くだけでも、熱帯や亜熱帯の植物を見てまわれます。

ちなみに、夏から秋にかけては、天然記念物のオカヤドカリが茂みから姿を現すこともあります。

江戸時代の見張り所にちなんだ「番所山公園」

写真:乾口 達司

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遊歩道には「夢乃隧道」と呼ばれるトンネル道もあります。トンネルの向こうは太平洋!わくわくしながらトンネルをくぐりましょう。

南方熊楠の功績を学ぼう!南方熊楠記念館からの眺め

南方熊楠の功績を学ぼう!南方熊楠記念館からの眺め

写真:乾口 達司

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番所山公園のシンボルは「南方熊楠記念館」。和歌山県出身の博物学者・生物学者・民俗学者として知られた「南方熊楠(みなかたくまぐす)」の功績を顕彰した記念館です。

熊楠は1867年生まれ。東京帝国大学予備門進学後、渡米。イギリスまで足をのばし、大英博物館で古今東西の文献を読破。帰国後は粘菌の採集と研究をおこない、イギリスの学術雑誌「ネイチャー」に数多くの論文を発表しました。民俗学や環境保護運動の世界でも先駆的な役割を果たしており、和歌山県を代表する偉人です。

番所山公園を訪れたときは、ぜひ足を運び、日本人離れをした南方熊楠の偉業を学んでください。

南方熊楠の功績を学ぼう!南方熊楠記念館からの眺め

写真:乾口 達司

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南方熊楠記念館を訪れたら、建物の屋上にも足を運びましょう。南方熊楠記念館の屋上は番所山公園のなかでももっとも高いところに位置しているため、眺めは抜群。

写真は屋上から南方を撮影した一枚ですが、手前に見えている島は、白浜の代名詞というべき「円月島(えんげつとう)」。南北130メートル、東西35メートルから成る細長い小島で、正式名は「高嶋」。しかし、島の中央に円月形の海蝕洞が空いていることから一般には「円月島」の名で親しまれています。その円月島を真横から眺められるのは、番所山公園ならではですよ。

南方熊楠の功績を学ぼう!南方熊楠記念館からの眺め

写真:乾口 達司

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東方に見えるのは、田辺湾。白浜町に隣接する田辺の市街地ものぞまれます。

海の青さを実感しよう!海辺の風景

海の青さを実感しよう!海辺の風景

写真:乾口 達司

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南方熊楠記念館の屋上から西方を眺めると、番所山公園の西端に位置する第三展望所がのぞまれます。第三展望所に設置されているのは、写真の右手に顔をのぞかせている「番所鼻灯台(ばんしょはなとうだい)」。灯高は37メートルで、初点灯は1945年2月11日。左手に見えるのは展望所で、ここからの眺めも絶景。雄大な太平洋をご堪能ください。

海の青さを実感しよう!海辺の風景

写真:乾口 達司

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干潮時には海食台である磯も出現します。

海の青さを実感しよう!海辺の風景

写真:乾口 達司

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海の青さを実感することができるのも、嬉しい限りですね。

洞門の先には何がある!?不動明王をまつる不動堂

洞門の先には何がある!?不動明王をまつる不動堂

写真:乾口 達司

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海岸沿いには、ご覧のような洞門まであります。この先にはいったい何があるのでしょうか?奥へと進んでいきましょう。

洞門の先には何がある!?不動明王をまつる不動堂

写真:乾口 達司

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洞門を抜けると、目の前には不動明王をまつった不動堂が現れます。お堂自体、手掘りであけられた洞窟の内部に設けられています。なかなか珍しい光景なので、ぜひお参りしましょう。

磯遊びを楽しもう!海岸沿いにある京都大学白浜水族館

磯遊びを楽しもう!海岸沿いにある京都大学白浜水族館

写真:乾口 達司

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太平洋に突き出している番所山公園ゆえ、ふもとの海岸沿いで遊ぶのも楽しみの一つといえるでしょう。海岸に打ち上げられた貝やサンゴもたくさん見つかりますよ。

磯遊びを楽しもう!海岸沿いにある京都大学白浜水族館

写真:乾口 達司

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海岸沿いに立つのは、京都大学白浜水族館。館内には和歌山県にちなんだ魚介類がたくさん展示されている上、大学の水族館なので、解説も専門的。子どもはもちろん、大人にとっても勉強になる施設です。

番所山公園がいかに多面的な魅力を有した自然公園であるか、おわかりいただけたでしょうか。太平洋を一望するのに格好のスポットなので、白浜を訪れたときはぜひ足を運び、南紀の魅力を満喫してください。

番所山公園の基本情報

住所:和歌山県西牟婁郡白浜町3601-1
アクセス:JR白浜駅より車で約10分

2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/03/20 訪問

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