写真:乾口 達司
地図を見る「番所山公園(ばんしょやまこうえん)」は和歌山県白浜町にある自然公園。公園の中心にあるのは、太平洋に突き出した標高32.5メートルの「番所山」で、その名は、1643年、山頂付近に異国船来訪監視のための遠見番所が置かれたことにちなみます。20世紀に入ると遊園地や動物園、植物園などが設置されて賑わいましたが、その後、閉園。2014年に整備されてリニューアルオープンしました。
写真:乾口 達司
地図を見る番所山公園には、熱帯および亜熱帯で見られる植物が多数自生しており、和歌山県が本州にあってもいかに南国の生態系を有しているか、おわかりいただけるでしょう。整備された遊歩道沿いを歩くだけでも、熱帯や亜熱帯の植物を見てまわれます。
ちなみに、夏から秋にかけては、天然記念物のオカヤドカリが茂みから姿を現すこともあります。
写真:乾口 達司
地図を見る遊歩道には「夢乃隧道」と呼ばれるトンネル道もあります。トンネルの向こうは太平洋!わくわくしながらトンネルをくぐりましょう。
写真:乾口 達司
地図を見る番所山公園のシンボルは「南方熊楠記念館」。和歌山県出身の博物学者・生物学者・民俗学者として知られた「南方熊楠(みなかたくまぐす)」の功績を顕彰した記念館です。
熊楠は1867年生まれ。東京帝国大学予備門進学後、渡米。イギリスまで足をのばし、大英博物館で古今東西の文献を読破。帰国後は粘菌の採集と研究をおこない、イギリスの学術雑誌「ネイチャー」に数多くの論文を発表しました。民俗学や環境保護運動の世界でも先駆的な役割を果たしており、和歌山県を代表する偉人です。
番所山公園を訪れたときは、ぜひ足を運び、日本人離れをした南方熊楠の偉業を学んでください。
写真:乾口 達司
地図を見る南方熊楠記念館を訪れたら、建物の屋上にも足を運びましょう。南方熊楠記念館の屋上は番所山公園のなかでももっとも高いところに位置しているため、眺めは抜群。
写真は屋上から南方を撮影した一枚ですが、手前に見えている島は、白浜の代名詞というべき「円月島(えんげつとう)」。南北130メートル、東西35メートルから成る細長い小島で、正式名は「高嶋」。しかし、島の中央に円月形の海蝕洞が空いていることから一般には「円月島」の名で親しまれています。その円月島を真横から眺められるのは、番所山公園ならではですよ。
写真:乾口 達司
地図を見る東方に見えるのは、田辺湾。白浜町に隣接する田辺の市街地ものぞまれます。
写真:乾口 達司
地図を見る南方熊楠記念館の屋上から西方を眺めると、番所山公園の西端に位置する第三展望所がのぞまれます。第三展望所に設置されているのは、写真の右手に顔をのぞかせている「番所鼻灯台(ばんしょはなとうだい)」。灯高は37メートルで、初点灯は1945年2月11日。左手に見えるのは展望所で、ここからの眺めも絶景。雄大な太平洋をご堪能ください。
写真:乾口 達司
地図を見る干潮時には海食台である磯も出現します。
写真:乾口 達司
地図を見る海の青さを実感することができるのも、嬉しい限りですね。
写真:乾口 達司
地図を見る海岸沿いには、ご覧のような洞門まであります。この先にはいったい何があるのでしょうか?奥へと進んでいきましょう。
写真:乾口 達司
地図を見る洞門を抜けると、目の前には不動明王をまつった不動堂が現れます。お堂自体、手掘りであけられた洞窟の内部に設けられています。なかなか珍しい光景なので、ぜひお参りしましょう。
写真:乾口 達司
地図を見る太平洋に突き出している番所山公園ゆえ、ふもとの海岸沿いで遊ぶのも楽しみの一つといえるでしょう。海岸に打ち上げられた貝やサンゴもたくさん見つかりますよ。
写真:乾口 達司
地図を見る海岸沿いに立つのは、京都大学白浜水族館。館内には和歌山県にちなんだ魚介類がたくさん展示されている上、大学の水族館なので、解説も専門的。子どもはもちろん、大人にとっても勉強になる施設です。
番所山公園がいかに多面的な魅力を有した自然公園であるか、おわかりいただけたでしょうか。太平洋を一望するのに格好のスポットなので、白浜を訪れたときはぜひ足を運び、南紀の魅力を満喫してください。
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町3601-1
アクセス:JR白浜駅より車で約10分
2020年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/18更新)
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