写真:安藤 美紀
地図を見る沖永良部島は、鹿児島と沖縄の間にある奄美群島・南西部に位置する、周囲約56kmの小さな離島。車で外周を走るだけなら、2時間もかかりません。
伊豆大島と同じぐらいの小さい島ですが、洞窟の長さでみると日本第2位!奄美群島の中でケイビングができるのも、沖永良部島だけです。
写真:安藤 美紀
地図を見る隆起サンゴ礁の島・沖永良部島らしく、洞窟内では、先端が尖ったつらら石、サンゴや貝の化石など、石灰を含む白くて美しい鍾乳石に出会えます。
また数が多くて、長くて、複雑な洞窟(いわゆるトンネルのような横穴)が多いのも、この島の特徴。たて穴と違い、落石の危険やロープを使ったハードな上り下りがないので、ケイビング初心者でも行きやすい!
動画:安藤 美紀
地図を見るそんな沖永良部島でケイビングをするなら、体験者のレベルによってコースを選びましょう。ケイビング初心者は「リムストーンコース」を。上級者や洞窟マニアは、世界的トップクラスの洞窟探検ができる「銀水洞コース」がおすすめ。
今回ご紹介するのは、「初心者コースでこんなにスゴイの!?」と誰もが驚く「リムストーンコース」。まずは、心震える冒険のワンシーンを動画でお楽しみください。
写真:安藤 美紀
地図を見るいざ、洞窟探検へ!レンタカーの人は「フローラルホテル」に車を停めて、すぐ隣りの「沖永良部島ケイビングガイド連盟」事務所へ向かいましょう。車がない人は、無料送迎の利用が便利。ホテルやフェリー乗り場など、島内どこでも送迎してもらえます。
当日の持ち物は、水着とタオルぐらい。ずぶ濡れになるので、ウエットスーツやトレッキングシューズセット(靴下付き)をレンタルすると、より安心です。
事前にトイレを済ませ、事務所の更衣室でウエットスーツやつなぎを着ます。あとはLEDライト付きのヘルメット、手袋、靴を履いたら準備完了。
写真:安藤 美紀
地図を見る着替えが済んだら、用意された車に乗って山道入口へ。ケイビングの旅は、洞窟に入る前から始まります。
道の両脇には、南国育ちの天然バナナや大きなシダが。ジャングルっぽいワイルドな道を歩いていくのも楽しいひとときです。
山道を歩くこと約10分。突如、巨大な穴が現れます。これが、リムストーンケイブと呼ばれる洞窟の入口。
ここから先は、携帯電話もGPSも使えない、非日常の世界。グーグルマップで、自分の居場所を特定することもできません。…とはいえ、頼もしいガイドさんがしっかりサポートしてくれるので心配はNO!ガイドさんの後ろについて、ゆっくり歩いていきましょう。
写真:安藤 美紀
地図を見る洞窟の気温は、1年中変わらず20度ぐらい。中に入ると数分で水深30cmほどの水流があり、そこをジャブジャブ歩いていきます。海水ではありませんので、ベタベタしないし、誤って飲んでしまっても大丈夫。
ただし、水温は水風呂と同じぐらいの20度前後。我慢できないほどの冷たさではありませんが、水に入った瞬間、ヒヤッ!とするので覚悟してくださいね。
狭い通路や鍾乳石の隙間をかいくぐり、体はびしょぬれに。探検家気分で、どんどん奥に進みましょう。
写真:安藤 美紀
地図を見る「ここは、波立たないので、きれいなリフレクションが見られますよ」とガイドさん。
上からのぞいてみると、鍾乳石が水面にくっきり映し出され、ツルツルに磨き上げた鏡のよう!
隆起サンゴ礁の離島・沖永良部島には、大きな川がなく、森に降る年平均1800mmを超える雨水がそのまま地底空間へと流れていきます。やがて、森に降った雨がじっくり石灰岩に染み出し、ときどき透明でキレイな水たまりを作るのです。
写真:安藤 美紀
地図を見るいくつもの難所を過ぎ、さらに奥に進むと、洞窟の中で一番大きな空間に出ます。普段は太陽が入らない真っ暗闇ですが、先回りしたガイドさんから、「少し待っていてくださいね」という指示が。
「こちらへ来ても大丈夫ですよ!」というガイドさんのもとに行ってみると……。
ライトアップされた「リムストーンプール」と呼ばれる水たまりが、棚田状に連なり、この世のものとは思えない美しさを放っています。
写真:安藤 美紀
地図を見る山によって濾過された水の透明度は抜群。水中にライトを沈めて照らすと、ミントグリーンに輝きます。あまりにも美しすぎて「え、CG?ガイドさんが持ってきたライトの色?」と思えるほどの迫力。
しかし、これはすべて天然の色。しつこいようですが、人工的な色ではないんです!
過酷な道を進んだ先に待つ幻想的な景色は、きっと一度見たら、一生忘れないでしょう。
写真:安藤 美紀
地図を見るコース中には、洞窟を知り尽くしたガイドさんが写真や動画を撮ってくれる、スペシャルなお土産も。シンプルだけど、フォトジェニックな一枚が撮れる影絵遊びは、とってもおすすめです。
平たい壁を見つけたら、好きなシルエットを作るだけ。ガイドさんに協力してもらい、影絵遊びを楽しみましょう。2人なら、ハート型を作ると盛り上がりますよ。
写真:安藤 美紀
地図を見るまた、コースの途中で遭遇する大きな水たまりは、格好の遊び場。ウエットスーツを着ていれば、ぷかぷか〜と気持ちの良い浮遊体験ができます。
全身の力を抜いて水に身を任せれば、極上のリラックスに。泳げない人も簡単にチャレンジできるので、ぜひお試しを。
写真:安藤 美紀
地図を見るそして、鍾乳石が豊富で綺麗な鍾乳洞が無数にあり、“洞窟の聖地”と呼ばれる沖永良部島だからこそ見てほしいポイントがあります。
その一つが、天井からピョコンと伸びた鍾乳石。日本だと「ストロー」、イタリアだと「マカロニ鍾乳石」と呼ばれていて、その名前どおり、細い筒状の鍾乳石から水がポタポタ滴り落ちてきます。
他にも、乳白色の真珠のような丸い鍾乳石が見られますが、これは「ケイブパール」と呼ばれている、まさに洞窟の真珠。どちらも、世界的にも珍しい鍾乳石で、ため息の出るような美しさです!
今回ご紹介したケイビング体験は、オールシーズンOK。対象年齢は10歳から、年齢の上限は特にありません。友達同士やご家族みんなで、ゲームの世界ではない、リアルな冒険の旅に出かけてみませんか。
料金:大人16,000円
所要時間:約3時間
最小遂行人数:1名
問い合わせ先:0997-84-3335(沖永良部島ケイビングガイド連盟)
2020年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください
取材協力:鹿児島県
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