写真:安藤 美紀
地図を見る喜界島(きかいじま)は、奄美大島のすぐ隣りに位置する、総面積56平方キロメートルの小さな離島。東京都の世田谷区と同じくらいの大きさで、ぐるっと1周回るのに、車で1時間もかかりません。
眺めの良い場所から見るさとうきび畑は、まさに大自然のパッチワーク!海から渡ってくる風がザワワ…とさとうきびの葉を揺らし、爽やかに吹き抜けていきます。
写真:安藤 美紀
地図を見るそんな喜界島で盛んに行われているのが、ゴマの栽培。日本国内のゴマは99%が外国産。残り1%の希少なゴマを、ここ喜界島で栽培しています。ゴマには、白ゴマ・金ゴマ・黄ゴマ・黒ゴマの4種類がありますが、喜界島で育てているのは、暖かい地域でよく育つ白ゴマです。
喜界島のゴマは、昔から無農薬。小粒ながらも飽和脂肪酸が少なく、血中のコレステロールを減らしてくれる、まさに健康食材のトップランナー!
喜界島に来ると、ホテルの朝ごはんや食事処など、いろんなところでゴマに遭遇します。最高級のゴマを気軽に食べられるなんて、贅沢ですよね。
そして毎年、7月後半〜9月上旬のゴマの収穫期になると、島の各地に「セサミストリート」が出現!日当たりの良い場所に、ゴマの房がずらりと並びます。
もともと緑色だった房が、南国の太陽浴びてカラカラに乾き茶色に変化。この房の内側に、白い小さながゴマの粒がびっしり入っています。
また、ゴマの時期に合わせて、道行く先々で白いゴマの花が見られるのも喜界島ならでは!
ゴマは生命力が強く、アスファルトの割れ目からゴマの花が顔をのぞかせていることもあるんですよ。喜界島に来たら、足元も気にしてみると、楽しいかもしれませんね。
写真:安藤 美紀
地図を見る健康食品として度々注目される黒糖。豊富に含まれる天然のミネラルは、ストレスや脳疲労を癒してくれる効果があると言われています。つまり黒糖は、自分でできる超簡単なストレス解消法の一つ。忙しい私たち現代人にとって、ぴったりの食材かもしれません。
黒糖というと沖縄が有名ですが、実は黒糖業界で“最高級品”と称されるものが、喜界島で作られています。
写真:安藤 美紀
地図を見るそれがこちら!美しい琥珀色に輝く黒糖「黒いダイヤ」です。
喜界島は、隆起サンゴ礁の島。サンゴ礁由来の石灰岩が、ミネラルやカルシウム豊富な水を生み出し、その水をさとうきびが吸い取り、甘く大きく育っていくのです。
「黒いダイヤ」は、さとうきび自体が有機JAS認定された体に優しいもの。硬い見た目とは違って、コクがあるのにスッ…と喉を通る軽くなめらかな口どけが特徴です。
最高においしい黒糖を食べたいなら、毎年1月〜3月の間で行われている「黒糖づくり体験ツアー」に参加するのがベスト。できたてのほかほか黒糖が食べられますよ。
<黒糖づくり体験ツアーの基本情報>
集合場所:朝日酒造(株)、貯蔵庫
住所:鹿児島県大島郡喜界町湾167
電話番号:0997-65-1531(要予約)
実はこの「黒いダイヤ」は、もともと焼酎の原料として作られました。喜界島には、朝日酒造・喜界島酒造という2つの有名な焼酎製造会社がありますが、「黒いダイヤ」が原料になっている焼酎は、朝日酒造の「陽出る國の銘酒」です。
このお酒の度数は43度と高めですが、数ある黒糖焼酎の中でも飛びぬけて美味!島では黒糖をおつまみに黒糖焼酎を飲む方も多いんですよ。
ちなみに、「酒(さけ)」は方言で「せえ」と呼びます。覚えておくと喜界島で一目置かれるかも。
写真:安藤 美紀
地図を見る喜界島では「1株食べると寿命が1日伸びる」と言い伝えのある薬草「長命草(方言でサクナー)」がよく食べられています。
そんな「サクナー」を味わうなら、「喰い処十兵衛」がオススメ。ランチの島御膳は、サクナーの天ぷら・豚骨を黒糖焼酎で煮込んだ豚軟骨煮・薩摩揚げなど、郷土料理のオンパレードです。
「サクナー」をここで食べれば、明日死ぬことはないかも?不思議&おいしい島グルメで、滋養強壮を。
<喰い処十兵衛の基本情報>
住所:鹿児島県大島郡喜界町湾445-7
電話番号:0997-65-3520
写真:安藤 美紀
地図を見るもう1つ、喜界島にしかない「花良治(けらじ)みかん」は、ぜひ食べてほしいフルーツ。こちらは花良治集落発祥の島ミカンで、酸味が強く、香りがとっても爽やか。ポリフェノールの一種ポリメトキシフラボノイドが多く含まれていて、アンチエイジングや抗がん作用など、成分的にも非常に注目されています。
「花良治みかん」の旬は10月ですが、花良治集落の宮本商店やヨシカワおみやげセンターでは、花良治胡椒、ラー油、ジャム、ポン酢、などさまざまな商品を置いています。
<宮本商店の基本情報>
住所:鹿児島県大島郡喜界町花良治464−1
電話番号:0120-053-380
<ヨシカワおみやげセンターの基本情報>
住所:鹿児島県大島郡喜界町湾446-13
電話番号:0997-65-3211
写真:安藤 美紀
地図を見るタピオカと聞いたら、喜界島とは無縁な気もしますが、ちゃんとあるんです!
それが、喜界島サンゴ礁科学研究所に併設された「サンゴカフェ」。テラス席は、樹齢100年の大きなガジュマルの木が屋根代わり。とりあえず、木の下で写真撮影したくなります。
写真:安藤 美紀
地図を見る一番人気は、喜界島産の黒糖タピオカミルク。中に入っているのは、喜界島の黒糖のおいしさにハマって喜界島に移住した、杉俣紘二朗さんが作るJAS認証の有機黒糖です。
上品な甘さの黒糖と、タピオカのモチモチ感が合わさり、絶妙!見た目もオシャレで味もおいしく、まさに女子旅向きです。
タピオカ以外なら、喜界島産のシークーというみかんの香りが付いたアールグレイ紅茶もオススメ。ほのかに香るアールグレイに癒されますよ。
<サンゴカフェの基本情報>
住所:鹿児島県大島郡喜界町塩道1523
電話番号:0997-66-0200
喜界島は、まさに島全体がナチュラルフード。風土に根ざした食材は心の故郷のように、ほっとします。
食材や焼酎がおいしいから、島のみんなもよく飲みよく食べ、よく笑う。喜界島は、ヘトヘトになった現代人の心と胃袋を癒やす、幸せなグルメ旅にぴったりです!
2020年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
取材協力:鹿児島県
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(2024/12/12更新)
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