写真:Kaycom D
地図を見る富士五湖の最西端に位置する「本栖湖」は、富士五湖の中で最も水深が深い湖(水深138m)。透明度が本州一高い湖の向こうには富士山がそびえ、その日本を象徴するような美しい風景は、千円札裏面の図柄にも採用されています。
この写真は、写真家岡田紅陽氏が撮影した「湖畔の春」という作品ですが、撮影した場所は湖畔から30分ほど山を登った「中ノ倉峠」という場所。道路沿いに峠への登山口があり、精進湖と本栖湖の間にある「パノラマ台」へも行くことができます。
写真:Kaycom D
地図を見る本栖湖はもともと「セの海(せのうみ)」という大きな湖でしたが、富士山の貞観の噴火(864年)で、現在の本栖湖、精進湖、西湖に分断。この三つの湖は、水位が連動していることから、湖底でつながっていると考えられています。
「もとすこ」の名前の由来には、噴火にまつわる龍神様の伝説があります。
噴火前の元旦に、湖畔の原中村に暮らす村人たちが、湖水で身を清め新年の祈願をしていたところ、突如龍が現れ「近いうちに富士山が噴火する」と告げました。
噴火を恐れた村人達が山を越えて別の村に非難した後、本当に富士山が噴火。
しばらくして火山活動がおさまり村に戻ってきましたが、噴火の影響で村は壊滅的な状態になっていました。しかし、湖には魚がいて、山には獣もいたのでここで再び暮らすことを決意。この「元の巣に戻る」ということから「もとすこ」と名付けられました。
写真:Kaycom D
地図を見る湖畔には、本栖湖観光案内所・本栖歴史館(4月〜10月営業)や、岡田紅陽氏の常宿だった「浩庵」、湖面が間近に見られるキャンプサイトもあり、ウィンドサーフィンやカヌーなどのアクティビティも楽しめます。
<本栖湖の基本情報>
住所:山梨県南都留郡 富士河口湖町身延町
アクセス:
・JR富士急行線「河口湖」駅からバスで約50分「本栖湖」バス停下車すぐ
・中央自動車道河口湖ICから約30分
「精進湖」は、富士五湖の中で一番小さい湖。富士山の手前に「大室山」があり、まるで大きな富士山が子供を抱いているような姿から「子抱き富士」とも呼ばれています。
1895年にイギリス人のハリー・スチュワート・ホイットウォーズ氏(和名:星野芳春)が、最も美しく富士山が眺められる場所として探し当てたのがこの地。その後、「ジャパン・ショージ」として海外に紹介したことから多くの外国人が訪れ、「東洋のスイス」とも言われるようになりました。
写真:Kaycom D
地図を見る湖畔には小規模ながらキャンプサイトもあり、ヘラブナ釣りやワカサギ釣りも楽しめます。
<精進湖の基本情報>
住所:山梨県南都留郡 富士河口湖町精進
アクセス:
・富士急行線「河口湖」駅からバスで約40分
・中央自動車道河口湖ICから約30分
写真:Kaycom D
地図を見る本栖湖の次に深い「西湖」は、溶岩の上にできた青木ヶ原樹海に隣接した湖。湖の西端に位置する「根場浜(ねんばはま)」は、湖越しに広がる樹海とその向こうに聳える富士山が見られる景勝地です。
また、約70年前に絶滅したとされる「クニマス」が発見されたことでも話題になりました。
写真:Kaycom D
地図を見る西湖と河口湖の北側を通る「湖北ビューライン(県道21号)」を湖の中ほどまで進むと、大きなキャンプ場やホテルなどが集まった湖畔に出ます。
富士山は手前の山に隠れて先っぽしか見えませんが、日帰り温泉やレストランもあるので、ちょっと休憩するにはいい場所。
<西湖の基本情報>
住所:山梨県南都留郡 富士河口湖町西湖、西湖西、西湖南
アクセス:
・富士急行線「河口湖」駅からバスで約40分
・中央自動車道河口湖ICから約30分
写真:Kaycom D
地図を見る富士五湖の中で一番標高が低い「河口湖」。
「湖北ビューライン」の方へ入ると、湖越しに富士山を見ることができます。
提供元:公益社団法人やまなし観光推進機構
https://www.yamanashi-kankou.jp/index.html湖畔には観光客向けの公園や施設、温泉街には大型ホテルが立ち並び、前出の三つの湖に比べると、ぐっと観光地感が増してきます。
ここではぜひ「河口湖大橋」を渡ってみてください。この橋は「日本の道100選」にも選ばれていて、「湖北ビューライン」の方からくると、正面に富士山を見ることができます。橋には歩道もあるので、歩いて渡ることも可能。
橋を渡らずに山沿いに行くと温泉街に入りますが、富士山はだんだん山に隠れてしまいます。
<河口湖の基本情報>
住所:山梨県南都留郡 富士河口湖町
アクセス:
・富士急行線「河口湖」駅から徒歩約15分
・中央自動車道河口湖ICから約20分
写真:Kaycom D
地図を見る「山中湖」は、富士五湖の中で最も大きな湖で、標高の高さ(980.5m)は日本で3位を誇ります。
夕日が美しいことでも知られ、山中湖の南側にある「旭日丘湖畔緑地公園」の「夕焼けの渚」は「日本の渚百選」にも登録。
古くから避暑地として親しまれ、周辺には多くのホテルや観光施設が点在しています。
写真:Kaycom D
地図を見る湖畔には、サイクリングロードも兼ねた遊歩道が整備され、湖と富士山を見ながら散策できます。あちこちに無料の駐車場が設けられているので、車でも観光しやすい場所。
写真:Kaycom D
地図を見る山中湖は、天然記念物の富士マリモの生息地でもあり、また、越冬する白鳥の姿も見ることができます。
さらに、富士山の山頂に太陽が重なる「ダイヤモンド富士」が最も長い期間(10月中旬〜2月ごろ)見られる場所として、「ダイヤモンド富士の聖地」としても有名。
<山中湖の基本情報>
住所:山梨県南都留郡 山中湖村
アクセス:富士急行線「富士山」駅からバス20分
富士五湖は、湖畔だけに絞って観光すれば、1日ですべて周ることが可能です。しかし、周辺にはたくさんの見所があるので、数日かけてゆっくり巡るのがおすすめ。
「ダイヤモンド富士」や「逆さ富士」「紅富士」など色々な富士山の姿が見られるエリアなので、シャッターチャンスを狙いながら周るのもいいですね。
また、ホテルも充実していますが、どの湖にもキャンプサイトがあるので、自然の中でアウトドアを楽しむこともできます。
車がない方は、富士急行バスが、富士五湖エリアのバス乗り放題きっぷ「富士山・富士五湖パスポート」を販売しているので、ぜひ利用してみてください。
2020年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/3更新)
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