写真:やた 香歩里
地図を見る春が遅い東北でも桜が終わり新緑がまぶしくなる頃、「大曲の花火 春の章」が開催されます。
「春の章」は2016年に始まりました。1992年にカナダで始まった「国際花火シンポジウム」が2017年4月に大仙市で開催されることとなり、そのプレ大会として開催されたのが最初です。それ以来、海外からの花火業者を招聘し、「世界の花火 日本の花火」として日本と海外の花火業者のプログラムを披露しています。
写真:やた 香歩里
地図を見る「春の章」も夏の「全国花火競技大会」と同じ雄物川河川敷で開催されますが、夏に比べると規模がコンパクトなので、混雑も控えめ。コンパクトと言っても、日本一盛大と言っても過言ではない「全国花火競技大会」と比べるからであって、他地域であれば「地域で一番盛大な花火大会」クラスのボリュームやクオリティです。それを落ち着いた環境で見られるのだから、混雑が苦手で花火大会を避けている人にもぜひおすすめしたい花火大会です。
交通機関や宿が比較的押さえやすいのも嬉しいところ。さすがに大仙市内の宿は早くから予約しないと厳しいですが、秋田駅近辺などは夏に比べると予約がとりやすいです。
写真:やた 香歩里
地図を見るなお、2022年以前は、「新作花火コレクション」と題した若手花火師の花火競技会が3月(2022年は4月)に開催されていました。
2023年は、この「新作花火コレクション」が「春の章」に吸収される形となり、「春の章」のなかで、新作花火競技会も、海外の花火会社の作品も見ることができるようになります。花火大会の構成の変更に合わせ、開催時間もこれまでの約80〜90分から120分に拡大されました。より充実した花火大会が期待できます!
写真:やた 香歩里
地図を見る夏に開催される「全国花火競技大会」は、日本三大花火の1つとして名高く、100年を超える長い歴史を誇る大会。例年、8月最終土曜日に開催されています。
花火競技大会は全国にいくつかありますが、大曲では、昼花火・10号 芯入割物・10号 自由玉・創造花火の4種類を上げ、その総合力を競います。単発の花火やプログラムではなく、4種類で競う大規模な花火競技会は大曲のみ。
また、昼花火の競技があるのも、いまではこの大曲だけです。昼花火とは文字通り昼間に上げる花火ですが、夜の花火と違い、煙の色や形、閃光などで表現します。
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地図を見る昼花火と夜花火を合わせると、「全国花火競技大会」は4時間超の長丁場。30近い煙火店の技術の粋を凝らした花火が次々に打ち上げられ、その見ごたえは他では味わえないものです。
競技花火って、何を審査しているの?どれがいい花火なの?というのが最初はわからないかもしれません。でもまずは優劣を考えるよりも、素直に花火を楽しんでみましょう。打ち上がる花火は、どれも花火師が持てる力とアイデアを尽くした珠玉の作品です。
写真:やた 香歩里
地図を見る競技花火だけではなく、特別プログラムや大会提供スターマインなど、純粋に見て楽しむ素晴らしい花火が打ち上がります。広い河川敷を活かしたワイドスターマインは、「これぞ大曲!」と言いたくなるような、豪華で壮大なプログラム。
夏の「大曲の花火」は大人気の花火大会だけあって、宿泊施設は大仙市内はもちろん、角館駅・秋田駅近辺まで早くから満室になります。ちょっと遠くなりますが新幹線で移動できる岩手県の盛岡駅あたりまで含めて検討しましょう。ツアーを利用するのも手軽でおすすめです。
写真:やた 香歩里
地図を見る「大曲の花火 秋の章」は、演出にこだわった「劇場型花火ショー」で、2015年より開催されています。ショーとしての“見せる花火”に特化しているので、競技などにこだわらず、シンプルに花火を楽しみたい人におすすめ。
花火は夏のイメージが強いかもしれませんが、実は秋冬は湿度が低く空気が澄んでいるため、花火がよりクリアに見えるんです。暑さ寒さもほどほどな秋は、実はとても花火鑑賞に適したシーズン。
写真:やた 香歩里
地図を見る「秋の章」は企画性が高いのが特徴で、これまでも夏には上がらない二尺玉が上がったり、視聴覚障がい者のための花火などの実験的なプログラムが取り入れられたりと、多彩な試みがありました。
2022年は夏の「全国花火競技大会」が悪天候に見舞われ、クリアに見られなかったプログラムが多かったのですが、「秋の章」でその代替プログラムが披露されたり、雲に隠れて見えなかった競技花火を打ち上げる煙火店があったりというサプライズがありました。夏にも見に来ていた花火ファンからは感動の声も!
写真:やた 香歩里
地図を見る「春の章」同様、夏に比べれば混雑も控えめ。だけど花火は「大曲の花火」らしくハイクオリティなので、こちらも混雑が苦手な人におすすめです。
また、秋は日が落ちるのが早いので、早い時間に始まって早い時間に終わるのも嬉しいところ。最後まで見て東京方面に日帰りするのはちょっと難しいかもしれませんが、仙台駅までなら20時台に大曲駅発の新幹線があります(2023年1月現在のダイヤ)。宿泊する場合でも、早めに宿に戻ってゆっくり過ごせますよ。
写真:やた 香歩里
地図を見る最近は写真や動画の撮影を趣味にする人が増えました。花火撮影をする人も年々増えているように感じられますが、そういう方には「春の章」と「秋の章」がおススメです。
夏の「全国花火競技大会」は、一般向けのカメラ撮影用席は今のところ設けられていないのですが、「春の章」「秋の章」については、三脚を立てて撮影可能なエリアが設けられています。
写真:やた 香歩里
地図を見る2022年以前は、河川敷の観覧席後ろの堤防法面が撮影可能エリアとされていて、観覧チケットを購入すればそこで撮影できましたが、2023年の「春の章」では、この堤防法面を「カメラマンエリア」として販売する形に変更されます。
観覧席から少し離れた、高さのある場所から全体を見ることができます。とても撮影しやすい環境ですよ。
写真:やた 香歩里
地図を見る「大曲の花火」が開催される雄物川河畔は、大曲駅から歩いて25分程度。ただし、混雑によってはそれ以上、特に夏には観覧場所や移動のタイミングによっては1時間以上かかります。帰りの電車の時間などは十分に余裕をみておいてくださいね。
写真:やた 香歩里
地図を見る大仙市はまさに「花火のまち」で、大曲駅前では巨大な花火玉のレプリカがお出迎え。マンホールにも花火、駅前には「花火通り商店街」、街中のあちこちに花火を見ることができます。
また、「大曲の花火」以外にも、年間を通してさまざまな花火大会が開かれています。打上数も数百発〜数千発と多彩、女流花火作家の競技会など、個性ある花火大会も行われています。
写真:やた 香歩里
地図を見る花火に興味が出てきたら、「花火伝統文化継承資料館 はなび・アム」に立ち寄ってみてください。花火の歴史、その製造法、花火大会の歴史など、多彩な資料が展示されています。映像資料も豊富で、花火シアターや過去の花火映像の上映コーナーは必見。
※2023年1月現在、条件付きでの利用となっています。詳細は公式サイトにてご確認ください。
「花火のまち」大仙市大曲は、歩くだけでもさまざまな形で花火に触れられるところ。ぜひ、いろんな花火を楽しんでみてくださいね。
<はなび・アムの基本情報>
住所:秋田県大仙市大曲大町7-19
電話番号:0187-73-7931
アクセス:JR大曲駅から徒歩約10分
<大曲の花火 春の章>
開催日:例年4月〜5月
2023年の開催予定:4月29日(土)
<全国花火競技大会>
開催日:例年8月最終土曜日
2023年の開催予定:8月26日(土)
<大曲の花火 秋の章>
開催日:例年10月上旬
2023年の開催予定:10月7日(土)
会場:秋田県大仙市大曲雄物川河畔「大曲の花火」公園
アクセス:JR大曲駅から徒歩約25分
2023月1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/13更新)
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