写真:Naoyuki 金井
地図を見る長昌寺は江戸時代初期、元和年間(1615〜1624年)に創建され、現在も江戸時代の本堂を残す古刹です。
綺麗に清掃された境内は、爽やかで、すがすがしく、季節の花が咲き誇り、特に初夏の藤棚はみごとです。
この境内の裏手に祀られているのが「寿老尊」です。
ツツジなどに彩られた庭園の中に凡そ高さ4〜5mの大きな尊像は、赤銅色の美しい輝きを放っており、近づけば、その大きさに誰もが驚嘆することでしょう。
寿老人は、中国の伝説の人物で、酒を好み頭の長い長寿の神と古来から言われています。
不老長寿の桃を持ち、長寿のシンボル牡鹿を従え、不死の薬の入った瓢箪を運ぶという念の入りようです。
「丈夫で長生きできますよう」と台座に刻まれているとおり、健康と長寿を願ってスタートしましょう。
埼玉県大里郡寄居町牟礼401-1 TEL 048−582−0711
■交通手段:東武東上線男衾駅から徒歩約25分
写真:Naoyuki 金井
地図を見る創建は、凡そ1200年前の平安時代弘仁10(820)年で、弘法大師が当地象ヶ鼻に歓喜天を勧請したことに始まります。源氏の庇護を得てからは繁栄の一途を辿り、広い境内に重厚感ある本堂、更に歴史を感じさせる鐘楼が印象的な名刹です。
こちらのご尊象は、美しい庭園の中に「毘沙門天」と「弁財天」の二尊が祀られています。
毘沙門天は、中国では武神として崇められ、日本では四天王の一尊として、戦いの神として信仰されましたが、江戸時代以降は、特に勝負事にご利益があると信仰されています。
一方の弁財天は、古くは琵琶の名手として弁才天と書き、才能に由来して学問・芸術などで信仰されていましたが、近世になり財宝の神としての性格をもつようになり弁財天と記載され、女神であることから財福と学問、縁結びの神として信仰されています。
勇壮な毘沙門天と穏やかな弁財天二尊の並んだ姿は、まさに静と動といった趣で、ある意味アートとも思える美しさです。
勝負事と財福の相まったご利益ですから、一攫千金を夢見るのもまた良しです。
埼玉県大里郡寄居町藤田249 TEL 048−581−0528
■交通手段:寄居駅から徒歩約20分
写真:Naoyuki 金井
地図を見るここ常楽寺の開山は鎌倉時代末期と伝承され、本尊は奈良時代の高僧行基の大日如来です。
興味深いのが大日如来の脇の閻魔大王で、この世の嘘や悪業を隠さず映し出す「浄ハリの鏡」「エンマ帳」を持つ珍しいもので、ネガティブなイメージの閻魔大王が、悪を裁いて世の中を浄土とする地蔵菩薩の化身として祀られているのも見逃せません。
その本堂の左手に鎮座しているのが約3m位の高さを持つ「恵比寿」で、カラフルな姿が楽しいです。
幸せを「釣り上げる」釣竿を右手に、「めでたい」海の幸・鯛を左手で抱え、満面の笑みはご存知「えびす顔」で、商売繁盛、家門繁栄の福を授けます。ここ寄居町では、正月の「二十日えびす」として信仰され、毎年ご利益をもたらす「律儀な福の神」として親しまれているのです。
二十日えびすで祈願すれば、よりビッグなご利益が得られそうです。
いい笑顔に出会えば、肩の力も抜けることでしょう。
埼玉県大里郡寄居町赤浜860 TEL 048−582−0303
■交通手段:東武東上線男衾駅から徒歩約10分
写真:Naoyuki 金井
地図を見る開山は江戸中期の古刹です。
本尊は阿弥陀如来で、大きさでは日本の五指にはいる厄除けの不動明王と観蔵院マンダラが祀られています。
八重桜、ハナミズキなどで彩られるのも春の境内の楽しみの一つです。
本堂の横に鎮座しているのが「大黒天」で、オレンジ色のビビッドな姿の存在感に圧倒されます。
大黒天は台所の守り神として女性の崇敬を集め、古くから生活の知恵を授ける裕福の神と言われています。
「うちでの小槌」は、振れば振るだけ財宝を施し、背中の袋には沢山の知恵を詰め、足元の豊作を意味する俵のお馴染みの姿に親しみを感じます。
縁日は吉日といわれる60日ごとの甲子の日ですので、そのタイミングでお参りすれば、より大きなご利益が期待できるでしょう。
この大黒天からは本堂をグルッと廻り、子育て地蔵、学問の神天神様、お釈迦様の足を刻む仏足などを参拝する「福徳コース」があり、より多様なご利益を得られますので、あわせてお参りしておきましょう。
埼玉県大里郡寄居町折原605 TEL 048−581−2038
■交通手段:寄居駅から西部コミュニティセンター(旧町自然休養村センター)経由徒歩約35分
写真:Naoyuki 金井
地図を見る開山は鎌倉時代末期正和元(1312)年で、地蔵堂には徳川九代将軍家重より授けられた子育三体地蔵尊を奉安している名刹です。
特に蓮光寺は牡丹の名所としても名高く、約1500株100種類の牡丹が参拝者の目を和ませます。
こちらも境内に「布袋尊」と「福禄寿」の二尊をお祀りしています。
奥の布袋尊は、中国唐時代の高僧で、幸運の入った大きな袋を常に抱え、豪快な笑顔と福々しい姿は子宝に恵まれ、円満な家庭が築けると親しまれています。
一方、手前の福禄寿は、南極老人星の化身と言われ、念じれば邪気を払い、剣難を免れる、文字通り、福(幸福)、録(財宝)、寿(長命)を司る神です。
七福神最大の大きさを誇る布袋尊は、地上高約6.5m、幅約5mもあリますが、それにもまして二尊ともに豪華絢爛の黄金色に輝いていることに度肝を抜かれます。
大きくてユーモラス、そして黄金色に輝く二尊であれば、締めくくりの祈願にはうってつけでしょう。
「花の王」の雅称を持つ牡丹を鑑賞ながらの参拝は、より華やかで高貴な気分に浸れます。
埼玉県大里郡寄居町用土798-1 TEL 048−584−2676
■交通手段:JR八高線用土駅から徒歩約15分 寄居駅発・本庄駅南口行き、県北都市間路線代替バス(武蔵観光株式会社運行)「田中停留所」で下車し、徒歩約10分
いかがでしたか皆さん、より大きなご利益がいただける気がしてくるでしょう。
更に嬉しいのは、この七福神巡りは正月だけでなく、一年中お参りできることです。ご尊像はすべて露座ですし、ご朱印も通年授与していただけますが、都合悪くご不在の場合もありますので事前に連絡しておくと良いでしょう。
それでも万が一、ご朱印がいただけなくとも、蓮光寺で全てのご朱印が押印された色紙を授与していただけるのでご安心ください。
武州寄居七福神は、「大きな七福神と花」が特徴ですので、好例正月は勿論ですが、春や秋の花の季節、或いはゆっくり1年かけて巡るのも一興です。
現代の忙しい方のためのコンビニエンスな七福神めぐり、是非、あなたなりのスタイルで参拝してみて下さい。
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(2024/12/13更新)
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