写真:野口 まさゆき
地図を見る鞆の浦はJR福山駅からバスで約30分くらいの距離で、町の中心部には居心地のよい宿泊施設が充実しています。宿でくつろぎの時間を過ごした翌朝、澄んだ空気の中で鞆の浦散策のスタートです。町の中心部から古い街並みを抜けて、細い坂道を上って徒歩約15分、山の斜面に建つ医王寺へ行ってみましょう。
医王寺は西暦826年に空海によって創建された寺院で、現在の本堂は1685年に福山藩主水野勝種によって建造されたものです。本堂の前にある鐘楼も江戸時代のもので、ここからは瀬戸内海と鞆の浦の港や町並みが一望できます。朝日が逆光で輝いて神々しい気分になりますよ!
<医王寺の基本情報>
住所:広島県福山市鞆町後地1397
営業時間:常時
駐車場:なし
写真:野口 まさゆき
地図を見る医王寺から港に向かって歩いていくと、石畳の道を挟んで商家や町家が建ち並ぶ路地に出会います。水運事業に関連した蔵や、「保命酒」づくりで財をなした「太田家住宅」なども当時の繁栄ぶりを想像させます。
どの建物もお土産屋、小物屋、カフェあるいはレストランとして活用され、昼間は沢山の観光客で賑わいます。朝の落ち着いた空気感が漂う中では、木造建築物群の歴史的なストーリーを思い描きながら、ゆっくりと散策することができるでしょう。
写真:野口 まさゆき
地図を見る路地を抜けると港にたどり着きます。鞆の浦の人気スポットはなんといっても古くからの港湾施設である「常夜燈」や「雁木」です。
1859年に建造された常夜燈は、基礎からの高さは11メートルで、現存する江戸期の常夜燈としては日本最大なんです。また雁木(がんぎ)は、潮の満ち引きに応じて船を着けるために、陸から海に向けて造られた石段のことで、常夜燈前にある「浜の大雁木」は1811年に造られたものです。
この場所も昼間はたくさんの観光客が次々と集まってきます。朝なら心置きなく記念写真を撮ったり、石段に座りながら港の風景を眺めることができます。
写真:野口 まさゆき
地図を見る湾の入り口に突き出た大きな波止(はと)は、強風や高波から船を守るために設置された石垣で、江戸時代に幾度となく造営を繰り返して出来上がりました。波止の内側は波がなく静かで、小さな漁船が多数停泊しています。
ここからは正面には町並みや山が眺められ、散策してきた医王寺や常夜燈も一望できます。そして瀬戸内海の島々を結ぶフェリーから人が下りてくる光景は、一日の始まりを感じさせます。
写真:野口 まさゆき
地図を見る波止のすぐ近くに「船番所」跡の古民家を活用した「茶房船番所」があります。
船番所は江戸時代初期に造られ、港へ出入りする船を取り締まり、安全を見守る港湾管理の役割を果たしていました。現在の建物は昭和30年ごろに建て替えられたものですが、石垣は江戸時代に積み上げられたまま残っています。
写真:野口 まさゆき
地図を見る散歩でお腹も空いたら、朝食にしましょう。石段を上って店内へ入ると落ち着いた和室が広がり、窓からは海や港を見渡す絶景!
ここは2019年5月にOPENしたカフェで、9:00〜11:30はモーニングサービスがあります。コーヒー、紅茶、抹茶、ジュースなどのドリンクにトースト、サラダ、デザートなど。青い空と青い海を眺めながら贅沢な朝食を味わいましょう。日が昇るにつれ、港の景色は刻一刻と表情を変えていきます。幸福感でいっぱいになって時間を忘れてしまいますよ!
写真:野口 まさゆき
地図を見る天気の良い日はテラス席もおススメです。潮風を受けながら明るい港の風景が一望できます。
<茶房 船番所の基本情報>
住所:広島県福山市鞆町鞆18
電話番号:080-8048-7121
営業時間:9:00〜18:00
火曜定休
鞆の浦の歴史的な景観は、都市化が進む日本では数少ない貴重な場所となっています。重要伝統的建造物群保存地区に指定され法的に守られている一方で、住民を中心とした町づくり活動の力も大きく貢献しています。開発優先でなく町の文化や景観を守る、そんな取り組みにも関心を持ちながら訪問すると、より深みのある旅になるでしょう。
国内随一の近世港町として日本文化遺産にも指定されている鞆の浦。その深いストーリー性を朝の散策で感じ取ってみましょう!
2020年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/6更新)
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