写真:瀧澤 信秋
地図を見る果てしなく続く大海原は間違いなく絶景ですが、吊り橋や山々は海に奥行きとコントラストをもたらし、時折姿を現す渦潮は海そのものに立体感をもたらしてくれます。
そこにあるのは大自然だけ。華やかな仕掛けや華美な設えは要りません。ホテルリッジでしか出会えない瞬間に、体の隅々まで解けていくような感覚に襲われます。自然豊か、そしてどこか懐かしさを感じるひととき。癒し色に染まるようなホテルです。
写真:瀧澤 信秋
地図を見る客室は全10室。アプローチからプライバシー性が重視された極上空間です。プライベート感を大切にするスモールホテルならでは。そもそも他のゲストと出会う機会は少ないですが、贅沢に配置された10室は秀逸な導線と静寂さでまさに別世界。一瞬、ここには自分たちしかいないのだろうか?という錯覚に襲われるほどです。
杉の香がほのかに漂う洋室でおもわず深呼吸したくなります。ホテルステイの癒しには五感へ訴える仕掛けが大切と言われますが、意外に軽視されているのが嗅覚。ディフューザーでは体験できない記憶に刻まれる香りです。
客室はシンプルなトーンでしっくりと落ち着いた滞在を提案します。ホテルクオリティを感じるアメニティも秀逸。ホテルの客室は快適な睡眠のためにあるのは基本ですが、リビングの一部にもなることを教えてくれます。
写真の客室のベッドは横たわるとちょうど絶景が望めるポジション。視覚がリバースされるかのような鳴門海峡、瀬戸内海の眺望は全客室から楽しめ、海を眼下に心底リラックスできる贅沢時間が流れていきます。
写真:瀧澤 信秋
地図を見る客室ですっかりリラックスしつつ更に心解けるのが、鳴門島田島温泉から引く源泉かけ流しの天然温泉。露天風呂で景色を眺めながら楽しむ天然温泉の静かな時間は最高。
宿泊者のみ利用できる贅沢な施設ならではのゆったり時間です。鉄分を感じる湯は疲労回復効果抜群。日頃の疲れも癒される。多彩なエステメニューでリラクゼーションが愉しめるスパトリートメントも魅力です。
写真:瀧澤 信秋
地図を見る日本家屋「ダイニング」は、箱根から旧財閥の別邸を移築再建したサンクチュアリな空間。昭和の贅がタイムスリップしたかのような美しいダイニングルームに身を置くと、どこか安らぎを感じるのは日本建築の奥深さゆえでしょうか。食はホスピタリティや環境で変幻することを実感するひとときです。
匠の仕事は至るところにその存在感を示します。昭和のガラスも職人が1枚1枚手仕事で作り上げたもの。時を超えて大切に守られています。格式感じる床の間や欄干を愛でつつ過ごす特別な時間。美食の何たるかを教えてくれるかのような格別のダイニングルームです。
写真:瀧澤 信秋
地図を見るホテルグルメで地産はブームですが、鳴門海峡の魚介類、徳島の野菜などはまさに“地の利”。吟味された食材で振る舞われる料理の悦楽は、ホテル全体で追求される徹底したクオリティの具現といえます。
写真:瀧澤 信秋
地図を見るホテル名を冠したワインはゲストに評判の「リッジワイン」。カリフォルニア州名門ワイナリーブランドの希少ワインは通も憧れる逸品。ワインとのマリアージュを楽しむのは、食材の持つ力を存分に生かした一品一品。ストレートにゲストへ届きます。その場しのぎや誤魔化しのない料理そのものの力といえます。味覚の癒しもホテルリッジの魅力です。
写真:瀧澤 信秋
地図を見るホテルという装置にとって、ゲストの利便性を追求することは当然の成り行きともいえますが、ホテルを機能で捉える限り、ゲストの主観が左右する癒しの解を導くことは単純ではありません。
その日その瞬間にゲストの置かれた立場、環境、天候によってもゲストの癒しは異なる。ゆえに癒しのホテルには、ステイに至るまでに想像力を惹起せしめるストーリー性が重要です。そのような意味でもホテルリッジはステイへの思いを馳せることができるホテルです。
ホテルリッジの最大の魅力はスタッフとゲストの距離感。ゲストの一挙手一投足を共にするのが“おもてなし”というのは当然として、そこにいる人の心に寄り添うまさに“心の追求”がそこにはあります。そのようなおもてなしの神髄が宿るのは、ホテルリッジのちょうどよいスケール感ならではといえるでしょう。鳴門の大自然を満喫できるホテルで癒やしの時間はいかがでしょうか。
2020年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
瀧澤 信秋
ホテル評論家 旅行作家、JTWO一般社団法人日本旅行作家協会正会員、JALF一般財団法人宿泊施設活性化機構理事、JARC一般社団法人宿泊施設関連協会アドバイザリーボード、Yahoo!ニュース(個人)オ…
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