ベトナムコーヒーを淹れるのに欠かせないのが、フタと内ブタがついていて、底に細かい穴の開いた、アルミやステンレスのフィルター。ベトナムではスーパーや市場で買うことができ、安いものだと150円程度。またカフェでバッチャン焼きなどの陶器製のものや、土産物店でベトナムコーヒーとフィルターがセットになったものなども売られています。ベトナムコーヒーはお土産としても人気ですが、現地でフィルターも購入してセットで渡すと、受け取った方が本格的な味を楽しめますよ。
なお、アラビカ種のコーヒーが世界的に主流な中、ベトナムではカフェインが多くパンチのきいたロブスタ種が主流。バターローストのため、ブラックで飲んでも独特な甘みが感じられます。紙のフィルターを通すとバターの油分が抜けて風味が飛んでしまうため、金属製のフィルターが使われています。
その他、必要なものは、ベトナムコーヒーの粉、コンデンスミルク(練乳)、耐熱性のカップやグラスです。ベトナムコーヒーと専用のフィルターは、現地で買うよりも割高ではありますが、インターネットでも購入可能です。
カップにあらかじめお好みの量のコンデンスミルクを入れておきます。ベトナムでは甘いコーヒーが好まれるため、かなりたっぷりの量が入っています。日本人には少々甘すぎる場合が多いので、お好みで調節してくださいね。フランス統治時代にカフェオレがベトナムに入ってきたものの、暑いベトナムでは新鮮なミルクが手に入りにくかったため、常温保存可能なコンデンスミルクで代用したのが始まりだそう。
そしてフィルターに、一人分のコーヒーの粉15グラム程度を入れておきます。この時に、フタを裏返してその上にフィルターを載せれば、底の穴から出てきた粉がテーブルにこぼれることがありません。
次に、コーヒーの上に内ブタを載せ、軽く押して平らにならします。
準備ができたら、沸騰したお湯を内ブタから出ない程度の少量注ぎます。コーヒーの粉を湿らせて蒸らすことが目的なので、入れすぎないように!そしてこのまま、20秒ほど待ちます。
20秒待ったら、今度はフィルターに熱湯を注ぎ入れ、フタをします。一人分のお湯の量は、120ml程度を目安にしてください。コーヒーの粉に対してお湯の量が少なめですので、かなり濃い目のコーヒーができあがります。
フタをしたら、そのままコーヒー抽出液が落ち切るまで待ちます。フィルターの目の細かさにもよりますが、10分程かかる場合もありますので、気長に待ちましょう。
ベトナムでは、屋外のカフェで低いテーブルとプラスチックのお風呂イスに座って、だんだんと濃く広がる香りの中で、ポタポタとコーヒーが落ちるのを待つ時間が至福のとき。普段なかなか時間をかけてコーヒーを淹れることがないので、贅沢な時間の過ごし方だなぁと感じます。
最近はアメリカのコーヒーチェーン店がベトナムに進出し、ベトナムの若者にも人気です。でも地元の人々にとってローカルカフェで飲むベトナムコーヒーは、今でも変わらず気取らない日常のように見えます。
落ち切ったらフタを取り、裏返したフタにフィルターを載せます。スプーンでコーヒーと練乳を混ぜてから召し上がれ!このとき、最初から甘すぎるのは嫌だな・・・という方は様子を見ながら軽く混ぜ、甘くしたい方はしっかりと混ぜてくださいね。
アイスコーヒーにしたい場合には、練乳と氷を入れたグラスを事前に用意しておき、抽出されたコーヒーを一気に注いで冷やします。
また、ハノイ発祥の「ヨーグルトコーヒー」は、グラスにヨーグルトを注ぎ、その上に練乳、最後にベトナムコーヒーを注いで層にします。飲むときに、よく混ぜてくださいね。ヨーグルト1、コーヒー2ぐらいの割合が一般的ですが、ヨーグルトの割合を増やすとよりさっぱりした夏向きの味になります。ヨーグルトとコーヒー?と思いがちですが、意外と合う組み合わせですので、ぜひ試してみてくださいね。
自宅で過ごすことが多いこの時期だからこそ、普段はやらない時間をかけた方法でコーヒーを淹れてみるのも楽しいですね。ぜひ専用フィルターを使用して淹れたベトナムコーヒーで、おうちカフェタイムを楽しんでください。そして落ち着いたら、本場ベトナムでいろいろなカフェを巡って、お店ごとの味の違いを比べてみるのも楽しいですよ!
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(2024/3/19更新)
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