写真:LUI
地図を見る大和杉へのコースの入り口は、淀川登山口とヤクスギランドの二通りがあります。淀川登山口スタートだと、日帰りすることができないので、ここではヤクスギランドをスタートにしたコースを紹介します。
ヤクスギランド内を抜けて、花之江河登山道に入るのですが、ヤクスギランド内にも様々なコースがあります。今回はつつじ河原コースを使ったルートを案内します。トイレは入り口の1か所のみです。日暮れを考えて、遅くとも朝8時半には出発できるようにしましょう。(ヤクスギランド内道順は記事下の関連MEMO参照)
<ヤクスギランドの基本情報>
アクセス:安房からレンタカーで40分(バスもありますが、登山行程も考えて、レンタカーで行くことをお勧めします。駐車場は多数あり)
写真:LUI
地図を見るヤクスギランドでは歩き始めて早々に、くぐり栂(つが)が待ち受けてくれています。幹が分岐した栂の木の間を通っていく非日常体験を、さっそく味わうことができます。
写真:LUI
地図を見る歩き始めて40分ほどで、花之江河登山道の入口に到着します。ここからは、さらに奥深い、人も少ない森の中への踏み入れていき、大和杉を目指します。黄色の看板での立ち入り禁止は、ヤクスギランドだけを楽しみに来た人向けです。
大和杉へはここから往復6q、時間にすると約4時間です。人通りも極端に少なく、誰かが助けてくれることを期待してはいけません。自信のない方は無理をせず、安全第一でお願いします。
花之江河登山道は、屋久島の中でも人通りが少ない、登山道の一つです。木道が整備された登山道ではありません。写真のように道しるべのピンクテープがありますので、見失わないようにしてください。見失いさえしなければ、急な登り降りもなく、難易度の低い登山道です。
この森では人が発する音はなく、風で葉がこすれる音や、鳥の鳴き声といった、自然のものだけで周りが包まれます。
足元には屋久島らしい苔の緑、周りは森の緑でいっぱいの素敵な風景が、いたるところで広がっているのが、この登山道の魅力です。縄文杉や白谷雲水峡といった人気コースと違い、人を気にせず存分に満喫することができます。
花之江河登山道には、名前の付けられてない栂や杉の巨木が、道中に多数あります。そのなかでも何本かは、登山道から触ることができる距離感にあり、その太さ、大きさの迫力を間近に感じることができます。
ところで、この巨木は一本の木ではありません。木にぐるぐるとヤマグルマという木が巻き付いています。屋久島での植物案内では、締め殺しの木ともいわれています。屋久島ではよく杉の木に絡みついて、幹が幹にめり込んでいる姿が見られます。
他にも着生と言って、木に生えた苔から木が生えるといった、屋久島以外ではなかなか見ることができない、屋久島特有の気候と土壌環境がもたらす、自然の営みを多く見ることができます。
花之江河登山口から歩き始めて約2時間で、大和杉までたどり着きます。登山道から少し外れたところに行きますので、案内看板を見落とさないよう、ご注意ください。
分岐を少し下ると見えてくる巨木が大和杉です。樹高34.9M、胸高周囲10.2M、推定樹齢3000〜4000年のその木は、この空間の中でも圧倒的な存在感で、遠目からでも、観る者を感動させる力強さがあります。また、著名な屋久杉の中でも樹高が高く、木肌が美しい木です。
木のそばまで下りて行って、より間近で見るとよりその大きさを体感することができます。人間何人分だろうという幹の太さ、見上げて首が痛くなるような高さ。このスケールの木を、自分の目で、すぐ手が届くような距離感で、実際に見ることができる、これは大切な経験になること間違いなしです。
※木が痛むので、くれぐれもロープの仕切りの中には立ち入らないでください。
写真:LUI
地図を見る大和杉から登山道入り口までは、同じ道をたどることになるのですが、ヤクスギランドに戻ってからは行きと違う道を通るので、新たな見どころがあります。
その最たるものが仏陀杉です。大和杉と同じ屋久杉で、その樹形が力強さを感じさせてくれる人気の著名樹です。
写真:LUI
地図を見る気持ちに余裕があれば苔を観察するのもいいでしょう。ヤクスギランドの苔の種類の多さは屋久島内でも有数です。
いかがでしたか?屋久杉のなかでも2番目に大きい大和杉は、人込みを避けて自然を堪能し、縄文杉より近い距離で、屋久杉の魅力を感じられる最高のスポットです。より自然を安全に楽しむために、できればガイドさんについてもらって、はるか昔から宿る生命の力強さを、楽しんでください。
2020年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
LUI
関西在住の社会人です。社会人でも中身の濃い旅行がしたい!という自分の素直な気持ちに従い遊びも仕事も両立させるスタイルで旅行をしています。旅のメインは写真撮影、温泉、グルメ。おもなエリアは関西周辺です。
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