写真:松田 朝子
地図を見るマンハッタンの目抜き通り、フィフス・アヴェニューには、「ミュージアム・マイル」と呼ばれる通りがあり、沿道にはメトロポリタン美術館(以下Met)をはじめ、グッゲンハイム美術館やスミソニアン博物館など、有名美術館が目白押し。この通りの起点、82丁目に位置するのがMetの本館、The Met Fifth Avenueです。
重厚な石造りのファザードは、19世紀のアメリカの著名な建築家、リチャード・モリス・ハントによるもので、ハントは、自由の女神像の台座や、フィフス・アベニューに面する邸宅のデザインも手がけた、アメリカ建築家協会(AIA)の設立者でもあります。
写真:松田 朝子
地図を見るMetの入り口前には、ひな壇のような階段が。人気ドラマ「ゴシップ・ガール」にも度々登場するこの階段では、観光客やローカルの人々が腰掛けて、飲み物を飲んだり写真を撮ったりと思い思いにくつろいでいます。通りにはホットドッグなどを売るベンダーがずらり。
写真:松田 朝子
地図を見るMetは、約2万平方メートルという規模のアメリカ最大の美術館。私立の美術館というのも驚きですが、ここには、古いもので5千年以上も前の美術品が世界中から集められており、300万点にも及ぶ文化遺産が展示されています。館内は17の展示エリアに分かれていて、 全館を一日で巡るのは難しいかもしれません。
なので、Metに行く前には関連MEMO内の公式ホームページで見たい作品を絞っておくのもいいでしょう。Metを疑似体験するバーチャルツアー「Met 360」をはじめ、国内外の120人のアーティストたちが展示されている作品を、一般人と同じ視点から見て感想を語るというオンラインシリーズ「The Artist Project」など、ホームページには多種多様のコンテンツが揃っています。
写真:松田 朝子
地図を見る見学に何日もかけられない人にオススメなのが、早回りルートをたどること。Metのエントランスホールには、様々な言語で書かれた無料のパンフレットがあります。日本語版もあるので、ゲットしたら館内マップを見てみましょう。そこには、最短で館内の見どころをもれなく網羅したルートが赤線で書かれています。その「赤ルート」をたどると約3時間くらいで、Metの主要なコレクションの世界を楽しめるでしょう。
写真:松田 朝子
地図を見る美術館1階、エジプト美術のコーナーにあるのはなんと神殿!
自然光が差し込むモダンな空間にそびえ立つ「デンドゥール神殿」は、紀元前15年頃にナイル川のほとりに建てられたもの。ダム建設で水没の危機にさらされたこの遺跡を、アメリカは巨額の資金を投じて救いました。その返礼としてエジプト政府は「デンドゥール神殿」を寄贈したのです。神殿の前には水をたたえた池があり、美術館を訪れた人の憩いの場となっています。
写真:松田 朝子
地図を見るヨーロッパの彫刻と装飾芸術のエリアには、15世紀初頭から20世紀初頭までの西ヨーロッパ諸国の作品が5万点も。ガラス張りの天井から差し込む日差しが、神話の神々たちなどを柔らかく照らしています。
写真:松田 朝子
地図を見るもっとも長居をしてしまいそうなのが、2階のヨーロッパ絵画、とりわけ、19・20世紀前半ヨーロッパ絵画・彫刻のエリア。ここにはゴッホを始め、フェルメール、クリムト、ルノアール、ゴーギャンといった有名画家の作品が並び、多くの人が鑑賞しています。
写真:松田 朝子
地図を見る時間が全くない!という人は、ここだけに絞って見学してもいいかもしれません。そういう人も多いのか、このエリアは結構たくさんの人がいます。写真撮影はOKですが、フラッシュをたいたり、三脚や自撮り棒の使用はNGです。
写真:松田 朝子
地図を見るまた、絵の具を使わなければ絵を描くこともでき、作品の前で一心にスケッチをしている人たちの姿も。ところどころにベンチもあるので、スペースがあれば座ってゆっくりと鑑賞することもできます。
Metでは様々な特別展が開催されますが、有名なのがMetの学芸部門、コスチューム・インスティチュートによるファッション展。その特別展開催の前日には、毎年恒例のファンドレイジング・パーティー、コスチューム・インスティチュート・ガラ、通称メットガラ(Met Gala)が開催されます。
メットガラには毎年テーマが決まっており、2点の写真は2018年の展示から。この年のテーマは、天体:ファッションとカトリックの想像力 「Heavenly Bodies: Fashion and the Catholic Imagination」。
ファッション界のスーパーボウル、東海岸のオスカーとも称されるこのイベントには、ファッション、映画、音楽、ビジネス業界の著名人がゲストとして訪れ、究極の非日常世界となります。
一般人が入ることはできませんが、映画「オーシャンズ8」では、メットガラの様子を楽しむことができます。実際にMetで撮影されたこの映画、ニューヨークを訪れる前に観ておくと、ハレ舞台としてのMetの別の顔を楽しむことができます。
単に美術館としてでなく、市民の憩いの場からセレブの集う晴れ舞台まで、様々な顔を持つMetは、ニューヨークの街の縮図とも言えるでしょう。
住所:1000 5th Avenue at 82nd Street, New York, NY 10028
電話番号:+1-212-535-7710
休館日:サンクスギビングデー、12月25日、1月1日、5月の第一月曜日
開館時間:日〜木10:00〜17:30、金・土10:00〜21:00
入場料:大人$25、シニア$17、生徒$12、12歳以下$0
※現在、一時休業中。休業情報については公式サイトにてご確認ください。
2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/1/22更新)
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