写真:Mayumi Kawai
地図を見るエジプト政府により1835年、創設されたエジプト考古学博物館。現建物がカイロ中心部にあるタハリール広場の一角に建てられたのは1902年、以来、12万点ともいわれる世界最大規模のコレクションを有する同博物館では、歴史上もっとも有名なファラオ・ツタンカーメンの黄金マスクをはじめ、王族のミイラやその棺、副葬品の数々など、古代エジプトの秘宝が結集した、エジプトを代表する観光スポットとなっています。
来る2021年、大ピラミッドがそびえるギザ地区にオープン予定の大エジプト博物館(The Grand Egyptian Museum、通称GEM)。このGEMには、エジプト考古学博物館のコレクションのうち、ツタンカーメン王の黄金マスクおよびその副葬品およそ5,000点を含む10万点ものコレクションが移転予定となっています。
※当初は2020年秋頃の開業予定でしたが、2021年に延期されました。
大エジプト博物館も楽しみですが、ぜひその前に、秘宝尽くしのエジプト考古学博物館へ足を運んでみることをおすすめします。まさに気分は映画『ナイトミュージアム』の世界、古代エジプトを追体験できる妄想トリップが楽しめます。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る入場料は大人200LE(エジプト・ポンド、約1,400円)。さらに館内でのカメラ撮影には別途50LEが必要です。ただし、スマートフォンのみ例外として無料で撮影可能となっています。
※ツタンカーメン王の黄金マスクの部屋とミイラの部屋だけは撮影禁止
また、大きな荷物がある場合はチケット売場向かいの「セーフティーボックス(荷物預け所)」へ無料で荷物を預けることができます。ただし係員からチップを要求されることもあるのでご注意を。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る2階建ての建物には、1階(グランドフロア)に51室、2階(アッパーフロア)に56室と計107の小さな展示ホールに分かれています。1階は時代別にセクションが分かれ、歴代ファラオの彫像や各王朝ゆかりの彫像・レリーフ、絵画、ロゼッタストーンのレプリカなど比較的大きなサイズのコレクションが展示されています。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る1階でひときわ存在感を放っているのが、中央吹き抜けのアトリウム正面に鎮座する高さ7mもの巨大なアメンホテプ3世と王妃ティイの像。新王国時代第18王朝第9代ファラオでありルクソール神殿を築いた人物とされています。足元には彼らの3人の王女もしたがえ、威厳と迫力に満ちて思わずひれ伏してしまいそうです。
1階には世界史の教科書で見かけた名だたる彫像らが目白押し。そんな中でも印象的なのは、わずか7.5cmしかないこの小さなクフ王の座像。クフ王といえば、あのエジプト最大を誇るピラミッドの主。その偉大なるファラオの彫像がこんなミニチュアで、しかもこの世にこの1体しか存在しないというから驚きの事実です。
2階はテーマ別に分かれており、エジプト考古学博物館最大の目玉、ツタンカーメン王の黄金マスクが展示されています。また2階フロアの半分以上はツタンカーメン王ゆかりの財宝が占め、さらにもう一つの目玉であるミイラ部屋も設置されています。
残念ながらツタンカーメンの黄金マスクの部屋とミイラの部屋は室内すべて撮影禁止。万が一、盗み撮りしようものなら監視員の怒号が飛ぶのでくれぐれもご注意を。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るツタンカーメン王の玉座(画像)をはじめ、王の臓器を収めたカノプスの壺、その壺を収めた黄金の厨子、王が身につけていたアクセサリーやサンダルに至るまで、まさに秘宝財宝の数々がフロア一帯を占めています。そのきらびやかに加え、古代人による高い技術力による精巧さと緻密さ、デザイン性には驚きを隠せません。
※なお、ツタンカーメン王の副葬品は2021年開業予定の大エジプト博物館に引き継がれる予定です。
もう一つの目玉であるミイラの部屋(Mummy Room)は入場料とは別途大人180LEが必要であり、撮影厳禁。ラムセス二世など新王国時代を築いた歴代ファラオやその家族らのミイラが並び、その残された皮膚や髪、爪の先の生々しさは本当に蘇りそうで空恐ろしくなります。
ちなみに、2階にはミイラ室の外にも1体だけミイラが展示されています。さらにワニや犬、魚などの動物ミイラの専用ホールもあるのでぜひ探してみてください。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る2階には古代エジプトの庶民の生活文化が垣間見える展示ホールがあります。たとえばこれはパピルスと同じ植物で編まれた2隻の船で漁をする人々の様子。一人ひとりの動きが躍動感もって表現され、当時の様子をうかがい知ることができます。
写真:Mayumi Kawai
地図を見るこちらは家畜の牛の角をロープでつなぎ、誘導しながら牛をカウントしている様子。このほかにもカーペット工房や織物工房、植物を栽培している様子や帆船スポーツを興じる姿など、さまざまな古代人の生活が表現されています。
ファラオの彫像やレリーフなどは確かに古代ロマンを感じる一方、どこか別次元の出来事のように感じてしまいますが、こうした庶民の何気ない日常にふれることで、確かに彼らはこの時代を生きてこの世界に存在したのだと妙に説得力があり、歴史が身近に感じられます。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る博物館を心ゆくまで楽しんだら、最後はやはりミュージアムショップ。さすがここはエジプト、お土産用のオブジェも人形もキンキラ・ド派手の黄金オンパレード。ぜひエジプト訪問の記念に、気に入ったものを手にとって御覧ください。
写真:Mayumi Kawai
地図を見る12万点もあるコレクションの数々。何を見たのか名前すら思い出せない、そんなときに役立つのは博物館カタログ。カタログは英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、書籍によっては日本語バージョンも用意されています。
その他ポストカードに文房具、キーホルダーなど定番土産も豊富に揃っています。ぜひ訪問の記念にお気に入りのアイテムを探してみてくださいね。
こうしてエジプト考古学博物館で妄想トリップを楽しんでおくと、次にギザのピラミッドやルクソール神殿、アブシンベル神殿などを訪れたとき、また魅力に磨きがかかって楽しめます。歴史好きでもそうでなくてもきっと楽しめるエジプト考古学博物館、ぜひカイロ訪問の際には遊びに出かけてみませんか?
住所:15 Meret Basha, Tahrir Square, Cairo
電話番号:+20-112-377-5618
営業時間:9:00〜17:00(最終入場16:15)/17:30〜21:00(日曜と木曜日のみ、最終入場20:00)
博物館入場料:大人200LE、学生100LE(夕方は大人240LE、学生120LE)
ミイラ室入場料:大人180LE、学生90LE(夕方は大人225LE、学生115LE)
写真撮影料:50LE
動画撮影料:300LE
※ツタンカーメン黄金マスクの部屋とミイラの部屋は撮影禁止
2020年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/12更新)
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