写真:みなみ じゅん
地図を見る草津温泉のランドマーク「湯畑」から、細い道を歩いて3分ほど。無料の共同浴場「地蔵の湯」があるのは、数軒の宿に囲まれた地蔵広場です。足湯のほか、源泉が湧き出る小さな「湯畑」や地蔵堂が建つ静かな場所です。
「地蔵の湯」は、宝暦5年(1775年)に書かれた書物に初めて記され、それ以前からこの場所に共用の風呂場が設けられていたことが伺えます。
写真:みなみ じゅん
地図を見る広場の小さな足湯は、ウイークデーなら空いている穴場です。お湯はすぐ横から湧き出る「地蔵源泉」を利用しています。
写真:みなみ じゅん
地図を見る地蔵広場に湧く温泉は「地蔵源泉」と名付けられ、草津主要6源泉のひとつです。広場の一角にある小さな「湯畑(ゆばたけ)」では、温泉の湧き出す様子が見られます。湯畑広場の巨大な湯畑は有名ですが、草津では、温泉が湧き出し池になっている場所を湯畑と呼んでいます。
湧き出たばかりの温泉は無色透明。pH2.05の強酸性で、53度ほどの温泉が毎分386リットル湧いています。白く沈んでいるのは湯の花です。ここから湧き出た温泉は、広場の足湯と4軒の宿、そして「地蔵の湯」に配湯。草津でも、人気の高い源泉です。
写真:みなみ じゅん
地図を見る名前の由来は、広場の一角に建つ地蔵堂です。江戸時代、目を患っていた徳兵衛という人の夢枕に地蔵菩薩が立ち、この湯で目を洗えとのお告げがありました。その通りにすると目が治り、地蔵尊を建てたといわれます。
写真:みなみ じゅん
地図を見る湯畑を守るようにして「目洗い地蔵」が立っています。ただし、温泉で直接目を洗うのは、鉱物性の湯の花が入っていることもあり、避けたほうがいいでしょう。
そこでオススメは、蒸しタオル。お風呂場で、注ぎ口から直接きれいな温泉を汲んでタオルを浸し、蒸しタオルにして顔を覆い、蒸気を目にあてる方法です。酸性泉のお湯は殺菌作用が強く、町に眼科の病院がないのは、草津のお湯のおかげ、という都市伝説があるほどです。
写真:みなみ じゅん
地図を見る地蔵広場のお地蔵さんたちはたいそう古いものですが、みなさん素朴なお顔で、優しげな表情をしています。
写真:みなみ じゅん
地図を見る現在の「地蔵の湯」は2006年に建て替えられました。入浴料は無料で、利用時間は朝8時から夜10時まで。管理人もいませんので、出入りは自由です。男湯と女湯があって、2020年春には自動洗浄式の最新トイレも設置されました。
写真:みなみ じゅん
地図を見るお風呂場の手前は湯上り処になっていて、待ち合わせに便利です。突き当りが男湯、そこを左に曲がると女湯の入り口です。
入り口を入ると靴を脱ぐ土間になっていますが、脱いだ靴は盗難防止のため土間には置かず、お風呂場に持って入って、ロッカーの下にある靴置き場を利用します。
写真:みなみ じゅん
地図を見る地蔵の湯は湯舟と脱衣場が一体となった造りです。こうした造りも盗難防止対策で、2006年のリニューアル時に、長野県の野沢温泉にある共同浴場をヒントに設計されました。別府温泉でもこうした外湯が見られます。お風呂場は男女とも同じ造りです。
見ての通りロッカーは扉や鍵のない簡素な造りです。貴重品類は見えない場所に隠すか、持ち込まないよう注意しましょう。
写真:みなみ じゅん
地図を見る床と湯舟の縁などは木造で、湯舟はタイルが張られます。温泉は、日時によって温度に差があり、男湯は43度から46度ほど。女湯は43度から44度ほどです。
地蔵源泉は草津に湧く主要6源泉の中でも、もっとも刺激の少ない入りやすいお湯です。肩まで温泉に浸かると、熱さがじんわりと身体に染み入って、得も言われぬ多幸感。幸福ホルモンに満たされる感じです。草津温泉に泊まりに来ても、ここのお風呂にしか入らないという熱いファンもいるほどです。
写真:みなみ じゅん
地図を見る住民も利用する町の共同湯らしく、温泉は塩ビパイプから注がれます。熱く感じる方は、湯口から離れた方なら、1度弱ほどぬるくなります。湯舟の底に見える石が乗ったゴムマットは排湯口の覆いです。
お風呂場には水の出る蛇口がありますが、シャワーや石鹸類はありません。強酸性の温泉は殺菌作用が高いので、浸かるだけで身体は十分きれいになります。
写真:みなみ じゅん
地図を見る普段の地蔵の湯は無色透明か、ほんのわずか白くなる程度ですが、週に一度真っ白ににごります。それが、温泉の通るパイプを掃除する日です。パイプの内側には湯の花がこびりついて目詰まりを起こすので、浴舎の外から圧搾空気を送って湯の花を噴出させます。その時溜まった湯の花が、湯舟に噴き出すというわけです。
普段と泉質が変わるわけではありませんが、豆乳のような白濁泉に出会えた日はラッキー。これを目当てに来る常連さんも多いです。
写真:みなみ じゅん
地図を見る天井には、男湯と女湯をまたぐようにして湯気抜きの櫓が作られています。冬になると、ここから浴室内に雪がハラハラ舞い落ちることも。カップルや夫婦で利用する時は、天井に向かって隣へ声をかれば、出る時間を合わせることができますよ。
写真:みなみ じゅん
地図を見るロッカーの下が靴置き場になっているので、土間で脱いだ靴はここに置きます。また、脱衣スペースの床は、濡らすと木が腐りやすくなるので、お風呂から上がるときは身体や足をよく拭きましょう。
写真:みなみ じゅん
地図を見る夜は足湯と湯畑がライトアップされます。地蔵の湯に入れるのは22時まで。特に夜は、地元の方が多く利用されます。昼夜を問わずマナーを守って入りましょう。そうすれば常連さんなどに、温泉の話などいろい教えてもらえることもありますよ。
共同浴場のマナー
・お風呂場に入るとき、出るときは、他のお客さんに挨拶を。
・タオルは絶対忘れずに(タオルがないと入れません)。
・湯舟に浸かる前に必ず掛け湯をする。掛け湯の時はお湯が飛び散らないよう座って行う。
・お風呂から出るときは身体をよく拭いて、脱衣場の床を濡らさないこと。
住所:群馬県吾妻郡草津町草津299
電話番号:0279-88-7182 草津町温泉課
営業時間:8:00〜22:00
休館日:年中無休(メンテナンスによる休館あり)
駐車場:バスターミナル横の湯畑観光駐車場などをご利用ください。
アクセス:湯畑より徒歩3分
2020年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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