写真:島塚 渓
地図を見る韓竈神社が建立された年代は、詳しく分かっていませんが、733年に完成した「出雲国風土記(いずものくにふどき)」や927年に各地の神社をまとめた「延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)」に記載されていることから、非常に由緒ある神社だと考えられています。
写真:島塚 渓
地図を見るまた、祭神はヤマタノオロチ退治で有名なスサノオノミコトになります。このヤマタノオロチ退治は、タタラ製鉄を営んでいた産鉄民の抗争の歴史だという説があり、スサノオノミコトは鉄器文化を開拓したと伝わっているんです。
実際に出雲地方には、タタラ場の跡が数多く残っており、韓竈神社の奥は古くから銅が採取できる場所だったため、現実世界の出来事が何らかの形で神話に反映されているのかもしれません。
写真:島塚 渓
地図を見る韓竈神社はうっそうとした山のなかにあり、場所によっては携帯の電波も届かないほど。参道入り口にあたる鳥居の800メートル手前あたりから道が狭くなり、舗装もされていません。
そして、鳥居をくぐると、約300段ある自然石の石段が待ち構えています。この石段がかなり急勾配なので、横に張ってあるロープを持たなければ登れないほどです。
参拝する際は、ズボン、スニーカーといった動きやすい格好で訪れることをお勧めします。
写真:島塚 渓
地図を見る石段を15分ほど登ると、最後の難関の岩の割れ目が見えてきます。巨大な岩に開いた45センチメートルほどの隙間を通らないと、その先にある本殿には辿り着けません。
幅がかなり狭いので、体格のよい人は参拝できない可能性があるほどなんです。
写真:島塚 渓
地図を見るとてもパワーの強い神社と言われている韓竈神社の社殿は、石組みのうえに建立されています。銅板葺の小さな社ですが、古くから信仰の場所として尊重されていたようで、非常に神秘的な雰囲気に満ちています。
岩石の割れ目を通る岩くぐりは、安産の御利益があると言われ女性にも高い人気があるのが特徴。岩くぐりを女性の産道に見立てて、安産や子宝に恵まれることをイメージさせるのです。
写真:島塚 渓
地図を見る韓竈神社周辺には巨石が点在しており、これが「岩船伝説」につながっています。この伝説は、スサノヲノミコトが新羅(しらぎ) から鉄器文化などを伝えるときに乗っていた船が、神社の境内に残されているというものです。
写真:島塚 渓
地図を見る実際に韓竈神社の近くには、海底火山によって作られた緑色凝灰岩(りょくしょくぎょうかいがん)が広く分布しています。これは銅や亜鉛などの金属を含んでいることから、出雲地方の発展に寄与してきました。
社名にもなっているカラカマは、朝鮮半島から渡来した釜を意味するとされ、鉄器文化との深いつながりを感じ取ることができます。
住所:出雲市唐川町字後野408番地
拝観料:無料
アクセス:
斐川ICから車で鰐淵寺方面へ45分
一畑電車・雲州平田駅から車で25分
2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/19更新)
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