写真:沢原 馨
地図を見る神奈川県の葉山町と言えば、思い浮かべるのはビーチやマリーナといった海辺の風景ですね。しかし海岸を離れれば三浦丘陵群の緑濃い風景が広がっていて、のんびりとした里山散歩も楽しめるんですよ。それもまた葉山の魅力です。
中でも上山口地区には小規模ながら美しい棚田が残され、“葉山の棚田”として知られています。近年、都心からも気軽に行ける棚田として訪れる人も増えてきました。葉山町に残る、長閑で美しい里山風景、訪ねてみませんか。
写真:沢原 馨
地図を見る“葉山の棚田”があるのは葉山町東部の上山口地区、県道27号の南側。丘陵地の北側斜面となったところに棚田が築かれています。「上山口の棚田」として「にほんの里100選」のひとつにも選出された、素晴らしい里風景なのです。
写真:沢原 馨
地図を見る棚田は、何と言っても上から見下ろすように眺める風景が美しいですよね。まずはその景観を楽しみましょう。丘陵の斜面に大小さまざまな田圃が不規則に並ぶ景観はたいへんに美しく、長閑で郷愁を誘われるような味わいがあります。
棚田の向こうには上山口地区の家々が点在し、さらにその向こうにはまた緑濃い丘陵が連なっています。丘を渡る風に吹かれながら眺めていると、日常の喧噪から離れて時の経つのを忘れてしまいます。
写真:沢原 馨
地図を見る棚田の横を降りてゆく小径から田圃を眺めるのもいいものです。上から眺めるのとはまた違った表情を見せてくれます。田圃の畦(あぜ)が描く優美な曲線に心惹かれます。棚田の美しさを堪能しながら、のんびりと散策を楽しみたいものです。
ただし棚田は観光地ではなく営農地。地元の方々の大切な財産です。農地内には絶対に立ち入らないようにしましょう。特に田圃と田圃の間の畦(あぜ)は道ではなく、農地の一部。部外者が不用意に足を踏み入れると壊れてしまい、農家の方に多大なご迷惑をおかけしてしまいます。一般道のように見えても「立入禁止」と明示されているところもあります。充分に注意しましょう。また農作業の方を撮影するときは、必ず一声かけて、許可をいただきましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る棚田のある上山口地区は三浦丘陵群の真っ直中。豊かな自然が残っています。歩いていると丘陵地に棲息する生き物との嬉しい出会いがあるかもしれません。出会えるかどうかは、その時の運次第。“出会えたらラッキー”というくらいに考えておきましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る田植えが終わって若い稲が育っていく6月、田園風景の散策にはお勧めの時期ですが、紫陽花が見頃を迎える時期でもありますね。上山口地区を歩いていると、道脇に紫陽花の咲く風景を見つけることもできます。この季節ならではの景観ですね。楽しんでおきましょう。
写真:沢原 馨
地図を見る棚田周辺の景観を存分に楽しんだら、県道27号に沿って流れる下山川の河岸へと足を運んでみましょう。
下山川沿いを延びる細道は、かつての西浦賀道。東海道戸塚宿から鎌倉道を経て、葉山、衣笠と辿って浦賀までを繋いでいました。下田にあった奉行所が享保5年(1720年)に浦賀に移され、江戸と浦賀との間で人や物資の往来が盛んになり、それを受けて整備された街道のひとつです。
写真:沢原 馨
地図を見る道沿いには庚申塔などもあり、古くからの道であったことを窺わせます。時間と体力に余裕があれば、旧西浦賀道を辿って散策を楽しむのもいいものです。歴史好きの方なら、こちらをメインに訪れてもいいのでは?
写真:沢原 馨
地図を見る里山歩きの好きな方なら満足できること間違いなしの“葉山の棚田”、一度は訪ねてみたいところですね。周辺には駐車場がありませんので、訪れるときにはバス利用がお勧め。逗子から汐入駅行きや衣笠駅行きのバスに乗って「上山口小学校」バス停で降りれば、棚田まですぐです。
里山歩きや街歩きの好きな人には「上山口小学校」バス停の景観もお勧め。何だか心惹かれる佇まいですよ。
住所:神奈川県葉山町上山口
アクセス:JR横須賀線逗子駅、または京急逗子線逗子・葉山駅からバス、「上山口小学校」バス停下車、徒歩5分
※棚田周辺に路上駐車をすると地元の方々のご迷惑になります。ご注意ください。
2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/28更新)
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