写真:高橋 しゅう
地図を見る浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレール。空港へのアクセスや通勤路線としての需要が多い路線ですが、臨海部の高架線上を走るモノレールは、車窓からの見晴らしも良く、移り変わる風景も魅力的で観光路線としての一面も持っています。
全線約20〜25分の短い路線ですが、車窓には近代的な建物群の景観と、運河沿いには海辺の自然風景が広がる様々な風景が凝縮されていて、見ていて飽きないものです。
そのモノレール乗車の際のお勧めが、先頭車両の運転席すぐ後ろの座席です。前面展望が魅力のこの席からは、よりワイドに流れゆく風景とモノレールのスピード感が味わえます。始発駅から乗車の際にはここを目指して見てはいかがですか。
さらに沿線には、途中下車して立ち寄りたい魅力的な見どころが多く、空港利用以外にも、わざわざ訪れてみる価値のある路線です。
ここからは沿線の主なお勧めスポットを紹介します。
写真:高橋 しゅう
地図を見る東京を代表する青果・花卉の取引市場、大田市場。モノレールの流通センター駅より徒歩約15分(バス利用で約5分)、羽田空港とも海を挟んで近いベイエリアの大井埠頭の一角に位置しています。
ここには大都市東京で消費される膨大な数の野菜や果物が全国から集まり、日々早朝より取引が行われています。広大な敷地は取引関係者の為の施設ですが、一部の建物には一般の人も取引の様子を見ることができる、見学コースが設置されています。
見学ができる場所は限られますが、そのメインとなるのは青果取引が行われる青果部の建物です。2階に設置された順路に沿って上からの見学となりますが、まずは巨大な建物内に多量に山積みされた品々に圧倒されます。さらに独特の合図でやりとりをする、せりの様子や往来する運搬車、荷物と人が頻繁に行き交う活気ある市場の雰囲気を各所で感じることができるのです。
※2階からの見学となる為、コンパクトな双眼鏡(望遠鏡)などを持参すると、より楽しめます。
ここでは、普段は目にすることの無い膨大な数の青果やせりの様子など、市場独特の雰囲気を感じることができ、ちょっとした社会科見学としてお勧めです。
尚、見学に際しては、市場入口の申告により自由にコースに従って見学ができますが、活発な取引は朝の時間に行われますので、早起きして出掛けることをお勧めします。また休場日もありますので、ご注意下さい。詳細はMEMO欄より参照下さい。
写真:高橋 しゅう
地図を見るモノレールの終着点、羽田空港は日本を代表する巨大空港。空港にはショッピングモールやレストランが並び、また頻繁に離発着する様々な飛行機の見学など、飛行機を利用しなくとも楽しめる場所として、訪れる方も多いと思います。
その羽田空港でお勧めしたいのが、飛行機をより近くで見ることができる機体工場(格納庫)見学です。普段は一般の人は立ち入ることのできない特殊なエリアですが、日本航空と全日空では事前予約制で羽田空港での工場見学が可能なのです。
今回は、その中で日本航空(JAL)の工場見学について紹介します。工場見学をするには、各社とも決められた日程の中での事前予約(インターネット予約)が必要で、当日は予約した時間帯に会場へ入ることになります。
内容は決められたコースを係員の説明を聞きながらの見学となり、中でも一番の楽しみは巨大な格納庫内で整備されている飛行機の見学です。普段、飛行機に乗る際でも、翼の下やエンジンに近づける機会は殆どありませんが、ここでは巨大な飛行機を説明を受けながらじっくり見学できるのです。そして見学コースは、他にも貴重な航空資料や歴代の客室乗務員の制服、コクピットの様子等が展示されているミュージアムコーナーの見学、航空会社社員による航空教室等、航空ファンのみならずとも大人から子供まで幅広く楽しめる内容となっています。
尚、羽田空港の工場見学は各社のホームページより予約が可能ですがとても人気がある為、なかなか予約が取りにくいのも事実です。工場見学をされたい方は早めに予約されることをお勧めします。日本航空の場合は予約開始は6ヶ月前の同日からとなります。
普段見ることの出来ない工場エリアの見学は、特別な気分が味わえる一度は見たい!観光スポットです。
見学の際のモノレールの最寄駅は新整備場駅となります。
写真:高橋 しゅう
地図を見る現在、羽田の地名は空港の代名詞ともなっていますが、羽田空港に隣接する大田区羽田は古くは江戸前の魚を獲る漁師町として栄えたエリアでした。
昭和の中頃になると、羽田空港の拡張や東京湾の埋め立てが進み、漁師町としては衰退してしまいましたが、今も多摩川の河口付近には小さな漁港が残り、小さな釣り船や漁船が並んでいます。また、空港脇の干潟で貝を獲っている人の姿を見かけることもあります。そんな光景が残る多摩川沿いには、住宅街の中にレンガ造りの昔の堤防跡や、船宿を見かけたり、どこか懐かしさも感じる漁師町風情が残っています。
写真は羽田の多摩川河口の風景です。小さな漁港のすぐ近くに、巨大な国際空港が建つ、対照的な風景が印象的です。羽田には、他にも古くから知られている穴守稲荷等の見どころもあり、潮風を感じながらの散策ができるお勧めのエリアです。
散策には、モノレールと京浜急行線の天空橋駅が最寄り駅となります。
写真:高橋 しゅう
地図を見る羽田で地魚料理?ちょっと疑問に思われるかもしれませんが、前段で紹介しました様に、ここでは現在も細々とですが、江戸前の魚を獲る漁が続いています。
東京湾で獲れる魚としては穴子も有名で、中でも羽田沖で獲れるものは、多摩川の淡水と海水が混ざり合う良質な水域に生息している為、特に美味しいと評判で、羽田沖の穴子はブランドにもなっています。
その漁師町羽田に来たなら、やはり新鮮な魚を食べたいものです。そこで紹介しますお店が、地元で水揚げされた魚が味わえる数少ないお店の一軒「食通ゆたか」です。
ここでは、羽田沖の穴子や、多摩川河口付近で獲れたボサエビ等の珍しい魚介類を味わうことができます。写真は羽田散策の際に、ランチで食べた穴子天重です。(昼食時には、ランチメニューとしてより手頃な価格で味わえます。)天ぷらとなった穴子は柔らかく、美味しくいただきました。他にもメニューには穴子の白焼きや、キスの天ぷら、またハゼやメゴチ等も水揚げによりあるようです。尚、このお店は、情報番組や旅番組等の各種メディアでも数多く紹介されています。
東京都内で味わうことができる地魚料理。きっと旅の想い出や話題にもなると思います。
お店へはモノレールの場合は天空橋駅下車。一番近い最寄駅は京浜急行空港線の穴守稲荷駅となります。
今回、羽田界隈を中心とした東京モノレール沿線のお勧めスポットを紹介しましたが、沿線にはまだまだ見どころがたくさんあります。
起点となっている浜松町駅周辺には、浜離宮庭園や世界貿易センタービル展望台、途中駅では、お洒落なレストランやカフェもある天王洲アイル駅周辺、野鳥の観察に最適な東京港野鳥公園(流通センター前駅利用)、そして巨大な羽田空港での見学やお買い物など、沿線で一日楽しむことができます。
尚、お出掛けの際には、ぜひモノレール駅に置いてある沿線ガイドマップを入手して下さい。今回紹介しましたスポット等、観光に便利な情報が満載です。
そして観光に断然お勧めする切符が、モノレール全線が1日乗り降り自由となる「お散歩1dayパス」大人700円です。普通乗車券で浜松町と羽田空港第2ビルの往復が980円ですから、単純往復するだけでも元がとれます。しかもパス利用者は、世界貿易センタービル展望台の入場料(通常620円)が、わずか100円となる特典付きです。
東京観光のスポットとしての魅力もある、東京モノレールに乗って小旅行へ出掛けてみませんか。
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(2024/10/3更新)
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