写真:土庄 雄平
地図を見る御池岳の登山ルートは、三重県いなべ市から滋賀県多賀町へ抜ける国道306号線沿いに位置しています。高速道路が近くに通っていないため、関ヶ原ICまたは四日市市街から一般道を使ってアクセスしましょう。国道371号線を上って頂上の鞍掛トンネルの手前につくと、約30台程度の駐車場があるので、そこに車を停めたら登山開始!
御池岳のメジャーな登山道は主に二つ存在します。駐車場からすぐ鞍掛トンネルの上へあがって、北側稜線から山頂を目指す「鞍掛峠ルート」と、駐車場から少し舗装路を下り、国道307号線の中腹から谷筋を伝って山頂を目指す「コグルミ谷ルート」です。
写真:土庄 雄平
地図を見るまず「鞍掛峠ルート」について、前半こそ地味なルートですが、中盤から思いっきり景色が開け、いなべ市街や養老山地、そして御池岳に至る途中のピーク・鈴北岳が近くなると琵琶湖の大パノラマが広がります。一部道が細い区間があるので注意が必要ですが、基本的に整備された登りやすい道が続きます。
写真:土庄 雄平
地図を見るその一方で、「コグルミ谷ルート」は鈴鹿北部の山に特徴的な、石灰岩の岩盤が剥き出しになった野趣あふれるコース。苔の緑と岩のコントラストが美しく、心洗われる美しい樹林が根付いており、静かで心地良い山歩きを満喫することが可能です。
写真:土庄 雄平
地図を見るスタートから1時間半から2時間ほどで山頂へ到着!御池岳の山頂は、樹林帯に覆われ、展望はあまり良くないのですが、独特のカルスト地形がみられ、特異な雰囲気を醸し出しています。
さて、通常の登山であれば、山頂へ到着後、折り返して下山をするのですが、今回紹介する「御池岳」の醍醐味は、これから山頂周辺の周回ルート!実はこの山の山頂付近は、なだらかなテーブル状の地形を呈しており、他の山では決して見られない唯一無二の世界を見せてくれるのです。
写真:土庄 雄平
地図を見るまず山頂から南へ進むこと10分。その御池岳の世界観を特徴付けるスポットへ到着します。それは「天狗の鼻」と「ボタンブチ」と呼ばれる二つの断崖絶壁です。
テーブル状を呈している御池岳の地形ですが、その周囲を縁取るようにカルスト地形が発達しており、そこから滋賀側へと大きく谷が落ち込んでいます。中でも、天狗の鼻〜ボタンブチへ至る途中は、琵琶湖を背景に悠然と佇む「天狗の鼻」が眺められる絶景ポイント!
写真:土庄 雄平
地図を見る一方「ボタンブチ」は、谷に吸い込まれるような高度感のある高台。滋賀と三重間の風の通り道になっており、雲遊ぶ情景は、標高1000mクラスの山とは思えない雰囲気を醸し出しています。
なお谷の下部にある尖ったカルスト岩が特徴的!覗き込めば、山麓を埋め尽くす緑のパレットに心を奪われること間違いなし。
写真:土庄 雄平
地図を見る天狗の鼻・ボタンブチから、御池岳の南東方向へ一周可能ですが、途中ルート不明瞭な箇所が出てきます。そのためフル一周はせずに、奥ノ平へショートカットで一周するのがオススメ!ボタンブチから奥ノ平までは約20分ほどのコースタイムです。
途中、御池岳の山頂特有の、草原と樹林、そしてカルストが織りなす独特の世界が続きます。どこか、おとぎ話に登場しそうな不思議な景観が特徴的!
写真:土庄 雄平
地図を見るそして続く「奥ノ平」へと到着しますが、ここがアメージング!木々がほとんどなくなり、目の前には草原と空の境界線。雄大さ、天空への近さが強調されます。まるで、他の惑星へと足を踏み入れたような、そんな冒険心を掻き立てて止まないシーンです!
写真:土庄 雄平
地図を見るそして「奥ノ平」という名称からも分かるように、実に緩やかな地形を呈している一帯。負荷的には、登山というより散策に近い内容となっています。しかしながら、その道中で見られるのは、他のどの山でも見られない極めて特異かつ第一級の景色。
まさに"テーブルマウンテン"と愛称される御池岳山頂の様相をダイレクトに伝えてくれます。こうした未知な風景との出会いこそ、登山の醍醐味と言えるでしょう!
写真:土庄 雄平
地図を見るしかし、まだまだ御池岳テーブルマウンテンの魅力は終わりません。山頂から北西へと足を伸ばせば、そこには南西エリアとは異なるもう一つの大平原が!草原と苔、赤茶色の土が模様を作り、点在する樹林とカルスト地形が絶妙に調和しています。
初めて辿り着いた時、「なんだここは。」と思わず立ち尽くしてしまうはず!どこかで見たことある気がするけれど、例えが思い浮かばない壮大な景観です。
写真:土庄 雄平
地図を見るそんな北東エリアを特徴付けているのが、ドリーネと呼ばれる池の存在。石灰岩台地が、二酸化炭素を含んだ水によって浸食されて出来る特殊な地形です。
このエリアには数々のドリーネがありますが、鈴北岳の近くにある「元池」は特にオススメ!カルストと緑美しい樹林、山頂方面を一緒に望むことができ、御池岳の魅力が詰まったポイントとなっています。
写真:土庄 雄平
地図を見る山頂周辺はどこを歩いても、思わず立ち止まって見入ってしまう景色が溢れています。時間の許す限り、冒険心の赴くまま、散策してみてくださいね!
なお下山についてですが、前述した二つの登山道のうち、鞍掛峠ルートがオススメです。なぜなら三重県のいなべ方面の大パノラマを眺めながら下山できるから。最後の最後まで充実した登山を味わうことができますよ。
滋賀県・東近江市により「鈴鹿10座」の一つに選ばれている「御池岳」。その選定理由には、"山頂の平原は国外にも通用する風景"と記されています。一見、大げさな表現に思えるかもしれませんが、実際にその山頂へと足を踏み入れれば、その説明にも納得できるはず!
カルストの断崖や、テーブルマウンテンを特徴付ける草原、点在するドリーネなど、日本離れした独特の風景がそこには根付いているのです。日本のポテンシャルを感じさせる「御池岳」、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
住所:滋賀県東近江市君ケ畑町
アクセス:四日市東IC・関ヶ原ICから鞍掛トンネル手前(三重側)の駐車場まで車で40分、鞍掛峠ルート/コグルミ谷ルートともに山頂まで片道2時間半
2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/11更新)
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