今に残る炭鉱遺産!北海道赤平市「旧住友赤平炭鉱」の立坑櫓

今に残る炭鉱遺産!北海道赤平市「旧住友赤平炭鉱」の立坑櫓

更新日:2020/06/06 10:54

木村 岳人のプロフィール写真 木村 岳人 フリーライター
北海道の中央部に位置する空知地方には良質な炭田が広がっており、明治から昭和にかけて数多くの炭鉱が存在しました。

空知川の谷間に位置する赤平(あかびら)市には4つの炭鉱が操業していましたが、石炭の需要減少によりいずれも閉山。最後まで残っていた「旧住友赤平炭鉱」には当時の立坑施設がほぼそのままの状態で残されており、実際に炭鉱で働いていたガイドさんの解説を聞きながら建物内部を見学することができます。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴う、県境をまたいだ移動の自粛が2020年6月19日より解除されます。また県境をまたぐ観光については「徐々に行い、人との間隔を確保すること」というガイドラインが政府より示されています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新の情報をご確認ください。(LINEトラベルjp)
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見学の受付は「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」

見学の受付は「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」

写真:木村 岳人

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赤平炭鉱は幕末の安政4年(1857年)に北海道の名付け親として知られる探検家「松浦武四郎(まつうらたけしろう)」によって露頭が発見され、明治6年(1873年)には北海道開拓使の「榎本武揚(えのもとたけあき)」により調査が行われています。

本格的な採掘が始まったのは鉄道が開通した大正2年(1913年)以降で、大正7年(1918年)には茂尻炭鉱、昭和12年(1937年)には豊里炭鉱、昭和13年(1938年)には赤間炭鉱と住友炭鉱が開鉱しました。最盛期の昭和38年(1963年)には全国一の輸送量を記録しており、まさに屈指の炭鉱というべき賑わいを見せていました。その歴史や現存する建物が評価され、2019年には日本遺産「炭鉄港(たんてつこう)」に認定されています。

現在、旧住友赤平炭鉱の敷地内には「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」が設けられており、見学の受付はここで行っています。見学会の催行は1日2回、午前10時と午後1時30分に始まりますので、時間に余裕をもって訪れましょう。飛び込みでも参加できますが、あらかじめ電話で予約を入れておくと確実です。

見学の受付は「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」

写真:木村 岳人

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ガイダンス施設には赤平炭鉱の歴史を伝えるパネルや坑内模型、石炭の採掘に使われていた掘削機、石炭のサンプルなど、約200点もの資料が展示されていますので、見学会が始まる前にチェックしておくと良いでしょう。

閉山時のままに残る「立坑ヤード」

閉山時のままに残る「立坑ヤード」

写真:木村 岳人

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赤平炭鉱のシンボルというべき存在なのが、4つの巨大滑車を備えた立坑櫓(たてこうやぐら)です。これは地下に張り巡らされた坑道へアクセスするためのエレベータで、ケージと呼ばれるカゴを滑車で吊り下げ、巻上げ機によって昇降していました。

今に残る立坑櫓は昭和34年(1959年)から昭和38年(1963年)にかけて築かれたものです。その完成によって一度に多くの人員と石炭を運搬することができるようになり、以降は平成6年(1994年)の閉山まで赤平炭鉱の大動脈として機能し続けました。

閉山時のままに残る「立坑ヤード」

写真:木村 岳人

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建物の内部に足を踏み入れると、その空気感に圧倒されます。整備の手は見学ができる最小限度に留められており、閉山時の雰囲気をそのまま残しています。ヤードと呼ばれる作業スペースにはトロッコのレールが敷かれており、石炭を運ぶための「炭車」や人を運ぶための「人車」が置かれ、当時の様子をリアルに伝えています。

大迫力の「立坑櫓」に目を見張る!

大迫力の「立坑櫓」に目を見張る!

写真:木村 岳人

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ヤードの奥へと進んでいくと、立坑櫓の本体が現れます。鉄骨で組まれた無骨な姿は迫力満点。櫓の高さは43.8メートル、地下へと通じる立坑は閉山時に塞がれましたが、その深さは650メートルにも達しています。

立坑櫓の昇降口には1から4の番号が振られており、それぞれ1基ずつ計4基のケージが吊るされていました。左側2基と右側2基がペアになっており、片方が地上にいるときはもう片方は地下にいる、「ケーペ式」と呼ばれる巻上げ方式を採用しています。

大迫力の「立坑櫓」に目を見張る!

写真:木村 岳人

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各ケージは4段重ねになっており、1段につき18人、計72人を一度に運搬することができました。立坑櫓の右手前には実物のケージが展示されていますので、そのスケールを体感してみてください。想像以上の大きさにきっと驚かされることでしょう。当時の最先端の技術をもって築かれた赤平炭鉱の立坑櫓は東洋一と謳われるほどでした。

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ケージの操作をしていた「ケージ巻室」

ケージの操作をしていた「ケージ巻室」

写真:木村 岳人

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立坑櫓の次は巻上げ機が設置されていた「ケージ巻室」へと向かいます。この部屋には立坑櫓の滑車と同じサイズ、直径5.5メートルのドラムが設置されており、これを回転させることでケージの昇降を操作していました。

ケージの操作をしていた「ケージ巻室」

写真:木村 岳人

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ドラムの表面をよく見ると木材が使用されていることが分かるのですが、これは摩擦力を高めてしっかりワイヤーを巻きつけるための工夫です。他にも巨大なスパナやクレーン、巻上げ機の回転を利用して電気を起こす発電機などが残されており、見学のしごたえがあります。

大型機械がズラリと並ぶ「自走枠工場」も見逃せない!

大型機械がズラリと並ぶ「自走枠工場」も見逃せない!

写真:木村 岳人

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立坑施設の後には「自走枠工場」を見学することができます。その内部には掘削機の「ロードヘッダー」や石炭を運ぶ「シャトルカー」など、炭鉱で使用されていた様々な大型機械が並んでおり好奇心がくすぐられます。

大型機械がズラリと並ぶ「自走枠工場」も見逃せない!

写真:木村 岳人

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数ある大型機械の中でも、特に注目して頂きたいのが最奥に鎮座する「ドラムカッター」と「自走枠」です。これは自走枠で岩盤を支えつつ、ドラムカッターで石炭を切り出すというもので、トロッコやベルトコンベアなどと組み合わせることで安全かつ効率的な採掘ができるようになりました。この2つの機械の発明は石炭採掘に革命をもたらしたといっても過言ではありません。

このように、旧住友赤平炭鉱では閉山時のままの立坑施設や大型機械を直接その目で見ることができます。炭鉱に興味のある方のみならず、工場や廃墟、巨大機械が好きな方にもおすすめできる炭鉱遺産です。

旧住友赤平炭鉱の基本情報

住所:北海道赤平市字赤平485番地
電話番号:0125-74-6505
アクセス:JR根室本線「赤平駅」から徒歩約15分、札幌市内から車で約1時間20分
開館時間:9時30分〜17時
休館日:月曜および火曜(祝日の場合は翌日)
入館料:無料
ガイド付見学料金:大人(中学生以上)800円、小学生300円

2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。

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