西日を受けて黄金に輝く!兵庫・小野の国宝「阿弥陀三尊像」

西日を受けて黄金に輝く!兵庫・小野の国宝「阿弥陀三尊像」

更新日:2020/06/19 11:02

磯本 歌見のプロフィール写真 磯本 歌見 フリーライター、ご朱印ガール、仏像マニア
兵庫県で唯一の国宝の仏像をご存知ですか。小野市の浄土寺の阿弥陀三尊像です。浄土堂内に夕日の頃、西側の戸から夕日が射し込み、ヒノキの床に反射して赤い垂木の屋根裏を照らすと、本尊は黄金色に輝き、雲に乗って浮かんだ浄土からのご来迎の姿に見えるのです。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴う、県境をまたいだ移動の自粛が2020年6月19日より解除されます。また県境をまたぐ観光については「徐々に行い、人との間隔を確保すること」というガイドラインが政府より示されています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新の情報をご確認ください。(LINEトラベルjp)
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開祖は東大寺再建に力を尽くした重源上人

開祖は東大寺再建に力を尽くした重源上人

写真:磯本 歌見

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浄土寺は、鎌倉時代初期創建の寺院です。このあたりは、その昔、奈良・東大寺の荘園があったところで「大部荘(おおべのしょう)」と呼ばれていました。源平合戦の兵火で焼失した東大寺再建の責任者・重源上人(ちょうげんしょうにん)は、この地を開発することで再建の費用を賄おうとしました。その拠点が浄土寺で「播磨別所」とも呼ばれています。

大仏様(だいぶつよう)建築の浄土堂とその本尊・阿弥陀如来及び両脇侍立像は、浄土寺の一番の見どころ。建物と仏像が一体となった構造で、一大芸術作品といえます。

こちら浄土堂です。東大寺南大門とともに現存する大仏様建築の貴重な建物。柱間の距離が長いにもかかわらず、強固なつくりが特徴で、それがダイナミックさを演出しているのです。

開祖は東大寺再建に力を尽くした重源上人

写真:磯本 歌見

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こちらは薬師堂(本堂)です。池を挟んで浄土堂と向かい合い、境内の東側に建っています。建立当初の建物は焼失して、現在の建物は室町時代の永正14(1517)年に再建されたもの。創建当初と同じく大仏様で造られていますが、和様や唐様も各所で用いられています。国の重要文化財に指定されています。

開祖は東大寺再建に力を尽くした重源上人

写真:磯本 歌見

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こちらは開山の祖、重源上人のために建立した開山堂です。方三間の小さな建物で、重源上人の像を安置するために建てられました。重源上人の像は、奈良国立博物館に寄託中です。開山堂は、兵庫県の文化財に指定されています。

西日を受けて輝く阿弥陀さまの姿は必見

西日を受けて輝く阿弥陀さまの姿は必見

写真:磯本 歌見

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では、浄土堂のなかに入ってみましょう。天井がなく屋根裏が高い朱色と白の開放的なドーム型の空間。外から見るより広く、そのギャップにも感動します。その真ん中に立つ3体の巨大な仏像は圧倒的な存在感を放ち、どれもが完璧なプロポーションです。

鎌倉時代を代表する大仏師・快慶の初期の作品で、丈六の大きさの立像としても珍しいものです。それまでの日本の阿弥陀如来とは逆の、左手を上げ右手を下げる、逆手来迎印(さかてらいごういん)や長く伸ばした爪などは、中国の絵を手本にしており、当時としては最新のスタイルだったそうです。

また、一般的に阿弥陀如来の脇侍は、本来は右が観音菩薩で左が勢至菩薩の場合が多いのですが、この三尊像は通例とは逆で、宝冠や持ち物、ポーズも少し異なっています。播磨地域の彫刻としては唯一の国宝です。

この像は台の上に乗っているように見えますが、実は違っていて、像の根幹材を堂の構造に組み込んでいて地震にも強い構造になっています。建物と同時進行で仏像を作ったというから、それもすごいところなのです。

西日を受けて輝く阿弥陀さまの姿は必見

提供元:小野市立好古館

https://www.city.ono.hyogo.jp/~kokokan/

この仏像が最も光り輝き魅力的に見えるのは真夏の夕方。背面の格子戸から西日が差し込み、床に反射して屋根裏に当たり、光がふりそそぐと、本尊は黄金色に輝き、雲に乗って浮かんだ浄土からのご来迎の姿に見えます。建物と仏像が一体となった迫力と美しさを体感することができます。

仏像マニアで『見仏記』のガイド役、いとうせいこうさんとみうらじゅんさんも大絶賛で「この世のものとは思われないとは、この仏像に使われるべき言葉」と称するに値する美しさです。

重源上人は、生涯を東大寺の復興に尽力した名僧です。仏像の作者、快慶は、重源の弟子でもあります。ご来迎を表現した光の演出をはじめとする、名プロデューサー・重源の、計算しつくされた意向通りの空間は、師弟の技量によって仕上がったのです。

西日を受けて輝く阿弥陀さまの姿は必見

提供元:浄土寺(歓喜院)

そんな阿弥陀さまのご利益をいただけそうな縁起物もあります。

こちらめっちゃかわいい「あみださんおみくじ」。塔頭・歓喜院の僧侶の方の自作のあみださんです。

仏さまを身近に感じてもらえるよう、作者自身もほっこりしながら作っています。如来様の髪が実は青い髪であるなど、仏さまの特徴を見つけて、おみくじと一緒に福を背負って連れて帰ってもらえたらと祈願しているおみくじです。500円。

境内の見どころをご紹介

境内の見どころをご紹介

写真:磯本 歌見

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八幡神社の拝殿と本殿。東大寺に鎮守の手向山八幡宮があるのと同様、浄土寺にも残っています。

本瓦葺・寄棟造で割拝殿の形式の拝殿は、後世の修理で部材が大量に取り替えられていますが、造立時の建築と見られます。背後に建つ檜皮葺・三間社流造の本殿は、建築様式から室町時代中期に再建されたものだそうです。

本殿・拝殿とも、国の重要文化財に指定されています。

境内の見どころをご紹介

写真:磯本 歌見

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鐘楼です。現在の鐘楼は寛永9(1632)年に建立されたものです。袴腰付きの和様を基調とし、部分的に唐様を混合した様式を持ち、各部に置いて建立当時の建築様式を残しています。

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本堂裏で八十八か所めぐりを

本堂裏で八十八か所めぐりを

写真:磯本 歌見

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本堂裏の山には、四国八十八カ所霊場のうつしがあり、霊場めぐりができます。一周は約1500メートルあり、30〜40分のハイキングコースとして最適です。

本堂裏で八十八か所めぐりを

写真:磯本 歌見

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1万本を越えるアジサイが植えられ、美しい花を楽しみながら、お参りができるのもうれしいですね。

境内はこぢんまりとしているので、浄土堂(阿弥陀堂)→鐘楼→八幡神社→薬師堂(本堂)→開山堂、時間があれば、霊場めぐりというルートがおすすめです。

ステキなご朱印もいただいて帰ろう

ステキなご朱印もいただいて帰ろう

写真:磯本 歌見

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こちらが浄土寺のご朱印です。

向かって右ですが、右肩には真ん中に本尊・薬師如来の別名「瑠璃光如来」を祀る殿堂の意で「瑠璃光殿」と書かれ、薬師如来と阿弥陀如来の梵寺がはいった宝印が押されています。

左は、ご詠歌の墨書きのご朱印です。同様の梵字の宝印が押されています。各300円。

ステキなご朱印もいただいて帰ろう

提供元:浄土寺(歓喜院)

こちら2020年から授与されることになった新作です。各500円。

右の金紙の阿弥陀三尊のご朱印は、中央の放射状の印影の中に阿弥陀三尊を表す梵字があります。中央に書かれた字は「無量光」で、阿弥陀如来の無量光仏のことです。

向かって左の重源上人のご朱印には、白い印影を用いています。中央の印は、国宝・浄土堂の瓦の紋様のなかに「南無阿弥陀仏」と刻まれています。
重源上人が自らを南無阿弥陀仏とし勧進に勤められたことに由来しています。

ステキなご朱印もいただいて帰ろう

提供元:浄土寺(歓喜院)

2020年6月にデビューしたばかりの「季節の花朱印」は、境内に咲く紫陽花を描いてます。

こちらは阿弥陀三尊のご朱印なので、印は金紙の印と同じ阿弥陀三尊です。中央には、阿弥陀佛や阿弥陀三尊にゆかりのある意味の文字を入れて授与しています。

月ごとに花の絵や字が変わり、7月はアサガオとノウゼンカズラを予定しています。各500円。

浄土寺の基本情報

住所:兵庫県小野市浄谷町2094
電話番号:0794-62-4318(歓喜院)、62-2651(宝持院)
拝観時間:9:00〜12:00、13:00〜17:00(10〜3月は〜16:00)
拝観料:500円
駐車場:30台(無料)

2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/11/13 訪問

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