奈良・宇陀の神秘スポット3選!濡れ地蔵・龍王ヶ渕・深谷龍鎮渓谷

奈良・宇陀の神秘スポット3選!濡れ地蔵・龍王ヶ渕・深谷龍鎮渓谷

更新日:2020/06/18 13:07

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
奈良県宇陀市には、室生ダムの運用によって湖に沈み、約半年しか見ることのできない「濡れ地蔵」、四季折々の水鏡が楽しめる「龍王ヶ渕」、河畔の社と清らかな滝「深谷龍鎮渓谷」という3つの神秘的なスポットがあります。水の聖地をめぐる、いまだに穴場的な存在の3つのスポットで神秘の絶景に出合ってみませんか?

室生湖の水が引いた時にしか見ることのできない「濡れ地蔵」

室生湖の水が引いた時にしか見ることのできない「濡れ地蔵」

写真:モノホシ ダン

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「濡れ地蔵」は、宇陀市の「榛原ふれあい広場」のはずれにある磨崖仏です。榛原ふれあい広場は、“室生湖”の入口にある公園で、公園の南東には、写真のような濡れ地蔵に続く道があります。しかし、濡れ地蔵に続く通路は、秋から春にかけては、お地蔵さまとともに、水没状態で通ることはできません。

室生湖の水が引いた時にしか見ることのできない「濡れ地蔵」

写真:モノホシ ダン

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室生湖は、1974年(昭和49年)に完成した室生ダムによって生まれた人造湖で、湖の周辺は、室生赤目青山国定公園に指定されており、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。とくに満水時に水没した木々は、どこか懐かしい旅情を感じさせます。

室生湖の水が引いた時にしか見ることのできない「濡れ地蔵」

写真:モノホシ ダン

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水が引いた状態の、榛原ふれあい広場付近の室生湖には、まるで家電メーカーのCMに出てくるモンキーポッドを思わせる木々がズラリと立ち並んでいて、独特の景観を生み出しています。

「濡れ地蔵」は、鎌倉時代に彫られた磨崖仏

「濡れ地蔵」は、鎌倉時代に彫られた磨崖仏

写真:モノホシ ダン

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濡れ地蔵に続く通路は、室生ダムによって造られた室生湖が、田んぼに水を引いたり、梅雨や台風に備え貯水位を低くする春から秋にかけて徐々に姿を現し、初夏には通行可能となります。

「濡れ地蔵」は、鎌倉時代に彫られた磨崖仏

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濡れ地蔵は、川岸の遥拝所から拝むことができます。また長靴があれば、対岸に渡ることも可能ですが、地面がぬかるんでいることもあり、足元には十分注意しましょう。

「濡れ地蔵」は、鎌倉時代に彫られた磨崖仏

写真:モノホシ ダン

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「濡れ地蔵」という呼び名は、お地蔵さまがダム湖に水没するからではなく、背後の山から水が湧き出て、常に濡れていたことが由来とされています。

濡れ地蔵は、鎌倉時代に造立された磨崖仏で、像は左手に宝球、右手に錫杖を持った半身彫の立像。舟型に彫りくぼめられているのが光背の部分です。像は、ダム建設時に移転することも検討されましたが、石がもろくて断念されました。毎年9月末には地蔵会式が行われ、地元の人々に大切にされています。

夏から秋にかけて、宇陀市を訪れたら、期間限定でしか見ることのできない不思議な濡れ地蔵にぜひ会いに行ってみてください。

<濡れ地蔵の基本情報>
住所:奈良県宇陀市榛原山辺三319番地
電話番号:0745-92-2320(室生ダム管理所)
アクセス:近鉄「榛原駅」から室生方面へ約4km「榛原ふれあい広場」無料駐車場利用

「龍王ヶ渕」で鏡のように美しい神秘の風景に出合う

「龍王ヶ渕」で鏡のように美しい神秘の風景に出合う

写真:モノホシ ダン

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「龍王ヶ渕」は、三方を山に囲まれた標高530mの山中にある自然池です。東西約150m、南北約100mの楕円形をしていて、東側の一部は泥土に埋まり、ヨシ原で湿原化しています。駐車場の近くには、東屋があって、ここから池を一望することができます。

「龍王ヶ渕」で鏡のように美しい神秘の風景に出合う

写真:モノホシ ダン

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池の周囲には、四季折々の風情を楽しめる遊歩道があって、ぐるりと一周できます。

「龍王ヶ渕」で鏡のように美しい神秘の風景に出合う

写真:モノホシ ダン

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いつ訪れても美しい光景に出合える龍王ヶ渕ですが、一番のおすすめのシーズンは、新緑の時期です。とくに風のない午前中が、池面が鏡に映ったような絶景に出合えるチャンスです。

龍王ヶ渕は、関西の「御斜鹿池」とも

龍王ヶ渕は、関西の「御斜鹿池」とも

写真:モノホシ ダン

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“新緑の水鏡”といえば、東山魁夷画伯が描いた長野県の御斜鹿池(みしゃかいけ)の『緑響く』が有名ですが、条件さえ良ければ、龍王ヶ渕も、池面に映り込む木々が美しく、御斜鹿池に匹敵する幻想的な風景を見ることができます。

龍王ヶ渕は、関西の「御斜鹿池」とも

写真:モノホシ ダン

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龍王ヶ渕は、カメラマンにとっても人気の撮影スポットです。池の周囲を散策できる遊歩道から、さまざまな角度のベストショットを探してみるのもおすすめです。

なお夏場は、草が生い茂り、虫やマムシにも注意が必要です。また、県道から龍王ヶ渕までの約1.5kmは、道が狭いので、対向車にもご注意ください。

<龍王ヶ渕の基本情報>
住所:奈良県宇陀市室生向渕
電話番号:0745-82-2457(宇陀市商工観光課)
アクセス:名阪国道針インター交差点から南へ約3.2km、外の橋交差点を左折、約3.1kmの点滅信号で右折。約1.5kmの右側に無料駐車場あり(8台)。

宇陀とっておきの“清冽なパワースポット”「深谷龍鎮渓谷」

宇陀とっておきの“清冽なパワースポット”「深谷龍鎮渓谷」

写真:モノホシ ダン

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ラストにご紹介するのが、宇陀とっておきの“清冽なパワースポット”「深谷龍鎮渓谷」です。室生ダムが造り出した“室生湖”に注ぐ清らかな渓谷です。

宇陀とっておきの“清冽なパワースポット”「深谷龍鎮渓谷」

写真:モノホシ ダン

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深谷龍鎮渓谷のシンボルといえるのが、巨大な岩間からエメラルドグリーンの淵へと流れ込む“龍鎮の滝”。眺めていると、滝壺にひそむ龍の視線を感じるようで、周囲は神秘的なオーラが漂います。

宇陀とっておきの“清冽なパワースポット”「深谷龍鎮渓谷」

写真:モノホシ ダン

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渓谷では、川を挟んで本殿と拝殿が向かい合う、龍鎮神社の原始的な佇まいも魅力のひとつ。深谷龍鎮渓谷で、すべての命の源である水から、とっておきの清流パワーをいただいてください。

<龍鎮神社の基本情報>
住所:奈良県宇陀市榛原荷阪
電話番号:0745-82-2457(宇陀市商工観光課)
アクセス:室生ダム管理用駐車場から渓谷まで徒歩約20分

宇陀市のほかのメジャーなスポットとともに訪れるのもいい

いかがでしたか。宇陀市では、ほかにも女人高野で知られる「室生寺」や約100万本の花菖蒲が咲き誇る「花の郷 滝谷花しょうぶ園」などの有名な観光スポットがあります。この機会に、あわせて訪れてみてはいかがでしょうか。

2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2019/04/12−2020/06/09 訪問

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