写真:東郷 カオル
地図を見る上方とは、江戸時代に京都・大坂(現在の大阪)のことをを呼んだ呼称で、天皇の住む都を「上」とすることから、そのような呼び名になったものです。現在の大阪で上方の味を代表する老舗といえば、大阪の人はまず「神宗」を挙げるでしょう。
神宗はもともとは大坂・靭(うつぼ)の海産物問屋。優れた素材の見極めと加工法が評価され、現在では「大切な方への贈答品なら神宗」と言われるほどに。神宗では素材そのものを大切にし、うま味調味料は使用しないという徹底ぶり。神宗の味は純粋に素材のうま味と言っても過言はありません。
直営店の場所は大阪のオフィス街、淀屋橋。大きなオフィスビルの1階に入っています。これだけの老舗なんだから大阪駅周辺に店を構えては?と思われるかもしれませんが、神宗のお客様は大企業の重役の奥様方や秘書の方も多く、特にお中元・お歳暮の季節になると独特の客層で不思議な賑わいを見せます。派手好きで、安く買うことを自慢するイメージのある大阪ですが、ここぞという時にはこのような古くからある老舗に足を運んでいるのです。大阪の違った一面が垣間見れるおもしろいお店です。
写真:東郷 カオル
地図を見る淀屋橋の神宗にはちょっとしたカフェスペースが併設されています。こちらでは神宗の厳選素材を使った大人の和スイーツをいただくことができます。
写真は焼餅。上にはふわふわのとろろ昆布が載せられていて、口に入れるととろけるような舌触りです。余計な味付けはなく、素材の味だけということがわかります。
商品が運ばれてくるまでは、店員さんが試食品を色々と運んできてくださいます。とは言ってもスイーツではなく、ご贈答用の昆布や出汁ですが^^
この試食品の味がものすごく上品で、ついつい店内の販売スペースでご自宅用を買ってしまうという流れです。
写真:東郷 カオル
地図を見るこちらは煮汁ソフトクリーム。塩昆布の煮汁を使ったソフトクリームです。ちょっとどんな味なのか、おっかなびっくりですよね。でもご安心ください。バニラアイスの味を壊さない程度に昆布のうま味が隠し味となっていて奥行きの深い優しい味に仕上がっています。添えられているのは丹波花豆大納言小豆。
意外とクセになる大人のスイーツです。
写真:東郷 カオル
地図を見るこちらはカフェの奥にある販売スペース。商品知識の豊富な販売員さんたちがスタンバイ。デパートの中のお店よりもゆっくり・じっくり商品を選ぶことができます。
ここでイチオシなのが「こな昆」という限定商品。贈答品というよりは自宅用なのですが、たまごかけごはんに混ぜると、ものすごく旨味のあるたまごかけごはんが出来上がります。是非お試しください!
神宗のカフェは営業時間が平日の10時から18時と限られていて、なかなかタイミングが難しいですが、時間が合えば是非訪れていただきたい、大阪を代表する老舗です。
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(2023/12/2更新)
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