在住者おすすめ!南伊「プーリア州」で食べたいパスタ5選

在住者おすすめ!南伊「プーリア州」で食べたいパスタ5選

更新日:2020/07/10 12:39

ケイコ ソリーノのプロフィール写真 ケイコ ソリーノ イタリア政府公認ツアーコンダクター、郷土料理教室主宰
イタリア半島のかかとに位置するプーリア州は、南イタリアの温暖な気候と平野が多い地形のおかげで、野菜や小麦、オリーブの栽培が盛んな土地。「イタリアの食糧庫」とも呼ばれ、スローフードが今も根付いています。

今回は、はじめてプーリア州を訪れる方におすすめの郷土料理の中から、パスタ類を厳選して紹介します。農民食が原点といわれるプーリアの食は、素朴で滋味あふれる味。現地を訪れる前にぜひチェックを!

青菜とオレッキエッテ

青菜とオレッキエッテ

写真:ケイコ ソリーノ

1つ目は、州内のどこでも見かける郷土の味「オレッキエッテ・コン・レ・チーメ・ディ・ラーパ」です。

オレッキエッテはプーリア州を代表する、耳たぶの形をした丸いパスタ。ラーパは、日本の菜の花によく似た青菜です。

塩茹でしたオレッキエッテとラーパに、フライパンで炒めたトマトやアンチョビ、パン粉を合わせていただきます。または、オリーブオイルをかけてシンプルに。ただし、ラーパは冬野菜のため、この料理は秋〜初春に食べます。

ヒヨコ豆のパスタ

ヒヨコ豆のパスタ

提供元:WeAreinPuglia

https://www.viaggiareinpuglia.it/

2つ目は、州南部サレント地方の名物料理「チチェリ・エ・トリア」。南部最大の街レッチェやその近郊で食べることができます。

アラブ人がサレント地方を統治していた時代にできた料理だといわれ、“チチェリ”はラテン語でヒヨコ豆、“トリア”はアラブ語由来の言葉でパスタを意味します。

この料理は、塩茹でしたヒヨコ豆にきしめんのような太いパスタを合わせたもの。ただし、パスタは、油で揚げたものと塩茹でしたものを両方一緒に。パリっとモチっの2つの食感が一度に楽しめます。

ムール貝のパスタ

ムール貝のパスタ

写真:ケイコ ソリーノ

次は、ムール貝のパスタです。特に、州南部の港湾都市ターラントで食べるのがおすすめ。

2つの海に囲まれたプーリア州は、海の幸を使った料理も豊富。ターラントは、昔からムール貝の養殖地として有名で、州内に流通するムール貝はほぼターラント産といわれるほど。

ムール貝のパスタは、「スパゲッティ・コン・レ・コッツェ」といい、海沿いの街でよく食べます。他にもムール貝を使った郷土料理はたくさんあり、プーリア州はムール貝と縁が深い土地です。

プーリア版パエリア

プーリア版パエリア

写真:ケイコ ソリーノ

4つ目は、スペイン統治時代に発明されたお米料理「リソ・パタテ・コッツェ」。地域によっては、“ティエッジャ”や“ティエッリャ”と呼びます。州全域で食べる料理です。

一般的に、お米料理が多いのは北イタリアですが、プーリア州でもこの料理には珍しくお米を使います。

スペイン人がプーリア州にある材料で、故郷のパエリアを想って作った炊き込みご飯。具材は、ジャガイモ、ムール貝、トマト、パセリなど。地元産の土鍋(テラコッタ)で調理するのが鉄則です。

ソラ豆のピューレとチコリ

ソラ豆のピューレとチコリ

写真:ケイコ ソリーノ

最後はパスタ料理ではありませんが、パスタと同じ位置づけで食べられる野菜料理「ファーヴェ・エ・チコリエ」です。レストランのメニューでもパスタと併記されます。

豆と野菜が主役になるのか?と驚く方もいると思いますが、農民食が原点のプーリア料理では豆類も立派な主食になります。この料理は州内全域で食べられる、州を代表する一品です。

乾燥ソラ豆は、プーリアの家庭では欠かせない常備食。ピューレにして、塩茹でしたチコリと合わせます。ソラ豆の甘さとチコリの苦味の対比を楽しむ一品です。チコリは冬野菜ですが、その他の季節にはルッコラなど苦味のある青菜を合わせます。

野菜が豊富なプーリア料理

イタリア国内では、野菜王国として有名なプーリア州。郷土料理には、1番目に野菜、その後に魚と肉が続きます。それだけ、野菜や豆類のメニューがいっぱい。日本人にも馴染みやすい優しい味付けも魅力です。

そして、前菜の量が多いことでも有名で“わんこそば状態”と揶揄されるほど。止まることなく提供される前菜ラッシュ!一度、プーリアならではの満腹を味わいにいらしてくださいね。

2020年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/06/16 訪問

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