写真:藤 華酉
地図を見るポルトは、ポルトガル北部に位置します。ドウロ川に面し、古くから港町として発展しました。その歴史は古く、15世紀の大航海時代には多くの大型船がこの街で造船され、大海原に旅立ちました。
そんな大航海時代を通じ、財を凝らして作られた宮殿や教会、お屋敷が立ち並ぶ街並み、「ポルトの歴史地区」は世界遺産にも登録されています。また、長い船旅には欠かせない、腐らない水―――葡萄酒をも越えた長期保存向き飲料、ポートワインの名産地としても栄えました。
目の前は海、芳醇な谷、真北はスペイン、といった新鮮な食材の手に入れやすい立地柄、グルメな街としても人気を博しています。肉も魚も美味しいとなれば、ぐいぐいポートワインが進んでしまいますね。
写真:藤 華酉
地図を見る欧州流ののんびりした旅行には、ちょっと観光をして、三食美味しいものを食べて、ドウロ川の美しい眺めで毎晩新鮮なポートワインを楽しむ、なんてスタイルがぴったりなのかも知れません。
写真:藤 華酉
地図を見るワインは水よりも腐りにくいものですが、保管が悪いと味が変わって酸っぱくなってしまうのはご存じの通り。長期航海や、遠くへ輸出するには宜しくないこの性質を改善するべく生み出されたのが、酒精強化ワイン、ポートワインです。
ポートワインとは、熟成しきる前のワインにブランデーを足して発酵を止めた、アルコール度数の高いワインです。葡萄の糖分がアルコールに変換しきらない為、甘口が多く、より変質しにくい赤ワインが多く作られています。
しかし、ポルトまで来れば、珍しい甘くないポートワインや、白やロゼのポートワインも楽しむ事ができます。
写真:藤 華酉
地図を見るミステリアスなマント姿の男性のロゴで有名な「サンデマン」や、世界中で愛されている「テイラーズ」など、日本でもおなじみの多くのブランドがポルトにワイナリーを構えています。
訪れやすく、自由見学が可能な「テイラーズ」のワイナリーは、ポルトの街が一眺できる素晴らしい高台にあります。創業1692年、現在も創業の一族が続けているワイナリーだけに、展示にも歴史が感じられます。
写真:藤 華酉
地図を見るポートワインの甘い香りで満ちたワイナリーの見学後は、お楽しみの試飲タイム。ルビー、ホワイト、ロゼなど三種類のポートワインを、広々としたラウンジでゆっくりと楽しむことができます。
<基本情報>
住所:Rua do Choupelo 250, 4400-088 Vila Nova de Gaia
電話番号:+35-1223-742800
営業時間:12:00〜20:00
写真:藤 華酉
地図を見るポルトで最も注目を浴びているスポットの一つが、「レロ・エ・イルマオン」、本屋さんです。ネオゴシック様式の歴史ある本屋ですが、「世界で最も美しい本屋」の一つに選ばれた事で、訪れる人が一気に増えました。
どことなくマジカルな雰囲気のある内装で、ハリーポッターシリーズの作者、J・K・ローリンズがしばらくポルトに暮らしていた事もあり、実際にシリーズに影響を受けたのではないか、とも話題に。
入場には5ユーロのチケットを購入する必要があります。しかし、本を買う際にこのチケットを提出すると、5ユーロ割引にしてくれますので、買い物をするなら実質、入場は無料。雑貨類も充実しているので、お土産を買いに行くにも最適です。
<基本情報>
住所:R.das Carmelitas 144, 4050-161 Porto
電話番号:+35-1222-0020-37
営業時間:9:30〜19:00
写真:藤 華酉
地図を見るポルトガルを代表する芸術と言えば、青色が爽やかなアズレージョ焼き。それならなんと中央駅、「サン・ベント駅」でもずらりと見物出来てしまいます。
大きな列車が行き交う現役の中央駅ですが、そのホールの壁を飾るアズレージョは、20世紀に制作された年代もの。題材はポルトの歴史なので、街の観光の始まりにも、街を去る時のおさらいにもピッタリです。
<基本情報>
住所:Praca de Almeida Garrett, 4000-069 Porto
写真:藤 華酉
地図を見る世界遺産にも登録されている、ポルトの旧市街。雰囲気のある道が続く、坂の街です。見所は眺めの美しい丘の上に集まっています。
カテドラルは回廊の美しい、立派な大聖堂―――なのですが、実は過去には要塞でした。12世紀に建てられ、17世紀頃から教会として使われるようになります。金銀の眩い祭壇や、華やかなアズレージョ張りの内装も美しいですが、言われてみれば教会にしては頑丈すぎる、物々しい回廊や外壁も見所です。
<基本情報>
住所:Terreiro da Se, 4050-573 Porto
電話番号:+35-1222-0590-28
営業時間:9:00〜17:30
写真:藤 華酉
地図を見る美術館と教会がくっ付いたような外見の、サンフランシスコ教会。外見はごく素朴ですが、その内装は金、金、金。金泥細工と呼ばれる、金粉とにかわを混ぜた素材で造形する装飾で、目も潰れんばかりの眩さです。
その彫りの細かさは、石や木材ではなかなか再現できないもの。金泥細工はポルトガル独自の技術でもありますから、アズレージョと並んでぜひ見学したい芸術です。
<基本情報>
住所:Rua do Infante D. Henrique, 4050-297 Porto
電話番号:+35-1222-062125
営業時間:9:00〜20:00
写真:藤 華酉
地図を見る白ワインも赤ワインも自慢のポルトでは、グルメにも気合が入っています。春〜夏の時期にぜひ試したいのは、ポルトガル人が大好きな「サルディーニャス・アサーダス」、イワシの塩焼きです。
朝、海で採れたばかりの新鮮なイワシを、店先で網焼きするのが庶民流。味付けはオリーブオイルと塩でさっぱり仕上がっており、日本人にも嬉しい味わいです。
写真:藤 華酉
地図を見るポルトでは、お肉は仔牛がオススメです。渓谷の新鮮な草を食んで育つ牛は、臭みがなく、柔らかい肉質。こちらも味付けは素材を活かしたオリーブオイルと塩が定番です。ワインの香りを妨げずに活かす、一級の素材を味わう事ができます。
写真:藤 華酉
地図を見るポルトを訪れたら忘れずに試したいB級グルメが、「フランセジーニャ」。見た目はチーズのホットサンドのようですが、中身は肉とパンのミルフューユ!
柔らかいパンにひき肉やハムなどの肉類、お店によっては目玉焼きなども挟んで、チーズでコーティングし、最後に肉汁のソースをたっぷりかけた食べ物です。
メニューでは前菜や軽食のカテゴリーに掲載されていますが、いえいえ、このボリュームは主菜でしょう。がっつりお腹に溜まるので、昼食にもピッタリです。チーズとお肉にパンですから、カロリーたっぷりの罪のお味がします。まずい筈がない組み合わせです。
ポルトは空港もあり、新幹線も通る、欧州内では行きやすい都市です。そこに素晴らしいワイナリーやグルメ、世界遺産があるとなれば、ファンが集まるのも当然のこと。注目を受け、観光都市としてどんどん発展が進んでいる場所でもあります。
ポルトでは、ドウロ川を眺めながらポートワインを楽しみ、欧州風ののんびりした夏休みを過ごしたいですね。
2020年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索