写真:モノホシ ダン
地図を見る観音寺の通称名である「おふさ観音」は、江戸時代に地元の娘「おふさ」さんが、この地で、池の中から白い亀に乗った観音菩薩に出会い、小さい堂を建立して祀り始めたのが起源とされています。
ご本尊の十一面観音菩薩は、かつて京都比叡山北谷の観音院ご本尊であったのを1650年(慶安3年)4月に譲り受けたものです。
山門前には、厄除け参りのほかに、大和の七福神と大和信仰の原点である三輪山を参って、八つの福宝をいただくおめでた詣りである「大和七福八宝」、および、奈良県の13の寺院からなる霊場「大和十三仏霊場巡拝」の看板が立っています。それぞれ個性豊かな寺院をめぐるのもおすすめです。
写真:モノホシ ダン
地図を見るおふさ観音風鈴まつりは、2003年(平成15年)から始まった催しで、風鈴の音色は、鐘の音が魔を払い、厄をも払うと言われる仏教の思想にも合致しています。そもそも風鈴は、中国から伝わった「風鐸(ふうたく)」がもとになったといわれています。
平安時代には、貴族が魔除けとして軒先に吊していて、“風鈴”という呼び名は、この頃から使われるようになりました。
さらに風鈴まつりでは、土日祝日には、風鈴をたくさんのシャボン玉で彩る「シャボン玉タイム」というイベントが開催され、参拝者の人気を集めています。
写真:モノホシ ダン
地図を見るシャボン玉タイムは、バラ園に設置された電動式のバブルマシーンから無数のシャボン玉が、参道に向かって噴き出され幻想的な光景を演出するものです。噴出時間は約15分間です。週末におふさ観音を訪れたなら、風鈴とシャボン玉の素敵なコラボをお楽しみください。
<シャボン玉タイムの基本情報>
開催日:風鈴まつり期間中の土日祝日
開催時間:11:00と14:00の2回(荒天時は中止)
写真:モノホシ ダン
地図を見る本堂の前では、天井から吊されたカラフルな短冊に彩られた風鈴の数に圧倒されるでしょう。ほかに、本堂内では、寺宝の「生き人形(飯田喜八郎像、初代安本亀八作)」を見ることができます。飯田喜八郎氏は、明治の地元の名士で、おふさ観音の発展のために尽力された方です。
また、2024年7月17日、18日と8月11日、12日および9月14日、15日には18時から21時まで、ランプに灯りがともる「夜まつり」が開催され、風鈴が幻想的に浮かび上がる光景を楽しめます。この機会にあわせて見学してみてはいかがでしょうか。
<本堂の基本情報>
拝観料:300円
拝観時間:9:00〜16:00
写真:モノホシ ダン
地図を見る風鈴まつりでは、期間中の毎日、寺務所前で“日本各地の風鈴即売会”も開催されます。即売会では、奈良風鈴(奈良)、小田原風鈴(神奈川)、南部風鈴(岩手)など、全国から約90種類もの風鈴が集められています。
写真:モノホシ ダン
地図を見るさらに本堂前には、祈願短冊(300円)が。お願い事を書くと祈祷してから風鈴に吊していただけます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る風鈴まつりでは、希少な風鈴を見ることができます。境内に吊された「オリンポスの鐘」は、世界的にも有名なウッドストック社製のウインドチャイム。
風に揺れると、脳のリラックス効果があるとされる美しい音色を響かせます。世界最高峰と言われる音色をぜひ聴いてみてください。
写真:モノホシ ダン
地図を見るほかに面白いのがメタル色に着色された風鈴。風鈴に周囲の景色が映り込んで、不思議な鏡の世界のような写真を撮ることもできます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る風鈴まつりでぜひ見ておきたいのが“風鈴のトンネル”です。場所は、本堂の裏手に向かう通路。トンネルをくぐり抜けながら、目にも耳にも涼やかな音のシャワーを体感してください。
写真:モノホシ ダン
地図を見る風鈴のトンネルをくぐって本堂の裏手に向かう通路の左手には「メダカの学校」があり、整然と水槽が並んでいます。色々な種類のメダカたちも風鈴の音色に癒やされています。
楽しそうに優雅に泳ぐメダカを見ているといつか見たような懐かしい風景が脳裏に浮かび、童心に返ることができるでしょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見るところで、おふさ観音のお祭りでは、なんといっても「バラまつり」が有名です。1995年(平成7年)から毎年開催されている恒例の行事で、バラの見頃である春と秋に、約3800種類・約4000株のバラを見ることができます。
色とりどりのバラが咲く様子は仏様の世界にも例えられ、「花まんだら」とも呼ばれています。
写真:モノホシ ダン
地図を見るまた、おふさ観音の本堂内には、ご本尊の十一面観音像のほかに、役行者像、阿弥陀三尊像、弁財天像、成道仏、誕生仏、そして千手観音像が祀られています。お寺の仏像は、南向きが多いですが、おふさ観音の千手観音像(写真)は、本堂の裏手の北向きに立っておられます。
ほかに別名を“ひとこと観音様”といい、ひとつお願いごとをすると大変ご利益があるとされています。絵馬は、寺務所前で販売していますので、お願い事をひとつ書いて奉納しましょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見る境内の奥にはその昔、おふささんが、池の中から白い亀に乗った観音菩薩に出会ったと伝わる「亀の池、鯉の池」があります。おふさ観音では、亀は観音様の化身とされ、天気の良い日には、仲良くひなたぼっこをしている微笑ましい光景が見られます。
鯉の池を囲むようにしてあるのが「円空庭」と呼ばれる回遊式の日本庭園です。円空庭は、明治時代に、奈良公園の立案者でもある前部重厚(まえべじゅうこう)氏によって監修された庭園で、四季折々の風情を楽しむことができます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る円空庭の奥にある「茶房おふさ」は、1915年(大正4年)に建てられた御殿造りの開放的な茶室で、円空庭を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
なお、茶房おふさでは、風鈴まつり限定メニューとして、氷製造業者さんから届けられた氷の塊から、昔ながらの製法で作られた“かき氷”をいただくことができます。写真は、いちごミルク(650円)。ほかにかき氷メニューでは、プラス100円で白玉3個をトッピングできます
<茶房おふさの基本情報>
営業時間:10:00〜16:00(ラストオーダー15:30)
定休日:不定休
写真:モノホシ ダン
地図を見るおふさ観音の御朱印では、大和十三仏霊場のご本尊の「観音さま」(左)と風鈴まつり期間中の限定御朱印(右)がおすすめ。
期間限定御朱印(書き置き)は、朱印で風鈴が描かれている素敵なデザインです。
シャボン玉との競演も素晴らしい「おふさ観音風鈴まつり」で、個性的な風鈴を鑑賞しながら、夏にピッタリの一品も味わってみてはいかがでしょうか。
いかがでしたか。橿原市では、夏の風物詩として定着した「おふさ観音風鈴まつり」のほかに夏を感じることのできるスポットがあります。
それは、藤原宮跡の「ハス」。見頃は、例年7月下旬から8月中旬にかけてです。大極殿跡南東方向に“蓮ゾーン”約3000平方メートルに唐招提寺蓮など11種類を植栽しています。
もうひとつは、同じ藤原宮跡の「キバナコスモス」。醍醐池の西側に花畑があり、面積は約7000平方メートル。見頃は、例年7月下旬から8月中旬。夏空の下で、橙・赤・黄の色鮮やかな花を楽しむことができます。
この機会にあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。
2024年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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