ミニ動物園もある自然公園。週末はカワセミのすむ横浜・大池公園へ!

ミニ動物園もある自然公園。週末はカワセミのすむ横浜・大池公園へ!

更新日:2014/06/11 17:24

鷹野 圭のプロフィール写真 鷹野 圭 首都圏自然ライター
相鉄線「南万騎が原駅」から徒歩10分。住宅地とゴルフ場に囲まれた閑静な郊外の一角に、こんもりと木の葉の繁る公園があります。正式名称は『こども自然公園』ですが、通称の『大池公園』の方が有名なようですね。

大池の名の通り、ここには広〜い池があります。さらに田んぼのある里山景観や緑豊かな森林、バーベキュー場、ヒヨコやモルモットといった小動物とふれ合えるちびっこ動物園など、魅力的なコンテンツが満載です!

住宅地に囲まれた森と、木々に囲まれた2つの池が最大の見所!

住宅地に囲まれた森と、木々に囲まれた2つの池が最大の見所!

写真:鷹野 圭

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首都圏の緑地として高い知名度を誇る石神井公園や井の頭恩賜公園と同じく、ここ大池公園の周りもごくごく普通な住宅街。しかし一歩公園に足を踏み入れれば、山あり、森あり、池あり、湿地あり……たっぷりと散策できる広さとバリエーション豊かな自然環境が皆さんを迎えてくれます。

特に目を惹くのは、やっぱり公園の通称にもなっている池の景観。園内には大池と中池という2つの池があり、どちらも周囲を原っぱと林に囲まれています。土日には広場にシートを広げてピクニックしたり、釣りを楽しんだり(モツゴやヘラブナなどが釣れます)、老若男女問わずたくさんの人が思い思いのスタイルで水辺をエンジョイしています。自然の豊かさも魅力的で、冬場には多数のカモが飛来するほか、オールシーズンを通して頻繁にカワセミが姿を現します。夏場ならオニヤンマやウチワヤンマなど、たくさんのトンボも姿を見せてくれることでしょう。

水辺の人気者、カワセミを探してみよう!

水辺の人気者、カワセミを探してみよう!

写真:鷹野 圭

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いまだに清流にしか暮らしていないイメージの根強いカワセミですが、水質の良くなってきた最近では首都圏の公園などでも結構見られるようになってきました。ここ大池公園は、横浜市内でもとりわけ高い確率でカワセミが見られるスポット。大きな望遠レンズを担いだバードウォッチャーが、季節を問わずよく訪れます。

特にカワセミが多く姿を見せてくれるのは、池から突き出した杭の上と、中池の中央にある浮島。カワセミは魚を捕るために、水面を覗き込める場所を足場にしますので、岸辺からでも普通に見える開けた空間に現れます。中池では、島から水面に突き出した木の枝の上などを探してみましょう。「チー」という、よく通る鳴き声を聞いたら間違いなくすぐ近くにいます。その場で立ち止まって周りを要チェック!

2つの大きな池以外にも、園内では田んぼや小川などで姿を見ることもあります(写真は田んぼ近くの蓮池で撮影したものです。ちょっと痩せていて色褪せているのが気になりますが……)。少しでも水のある場所を通る時には、それとなく周囲に気を配ってみるといいでしょう。

夏場は、涼しい森の中をのんびりとウォーキング

夏場は、涼しい森の中をのんびりとウォーキング

写真:鷹野 圭

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ここ数年は暑〜い夏が続いていますが、夏場は木の葉が青々と茂り、林間には常に日陰ができます。日なたとのギャップもあるのかもしれませんが、夏場の林道は思った以上に涼しく心地よい空間。一風吹けば、木々の擦れ合う音が涼しさを演出し、マイナスイオンを享受できることでしょう。

また、写真の湿地はゲンジボタルの生息地として、横浜市の指定文化財に指定されています。あいにくホタルは初夏にしかお目にかかれませんが、その後も真夏にはトンボやカラスアゲハなど、秋ならキリギリスなど、冬にはルリビタキやシロハラといった最近街中では見られなくなった鳥など……色々な生きものが見られます。健全な自然環境が保たれていることの証と言えるかもしれませんね。

子どもたちと生きもののための「田んぼ」です

子どもたちと生きもののための「田んぼ」です

写真:鷹野 圭

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園内の一角には田んぼがあるほか、材木小屋や昔ながらの畦道なども見られ、コンパクトながらも昔ながらの里山景観になっています。ここは近隣の子どもたちや市民のための米作りの場として利用されていて、時期によっては子どもたちの手作りのカカシなどが並んでいることも。

農薬を使わない農法でお米を育てていますから、自然とたくさんの生きものがやってきます。というより、そもそもこの田んぼは、里山ならではの生きものを蘇らせるために作られたものだったりします。畔に目をやれば、日向ぼっこするカナヘビ(トカゲ)の姿が……。水の張られた田んぼではオタマジャクシの姿をたくさん見かけます。まれに写真のように、大きなサギがやってくることも(写真はアオサギ)。お目当ては、池に現れるカエルやトカゲなどの小動物。田んぼ自体の規模はそれほど大きいものではないですが、この限られた空間でも里山ならではの食物連鎖が成り立っているのです。

ちなみにここを訪れるサギたちは、あまり人を怖がりません。ご覧の通り結構接近しても知らん顔。人通りの多い公園で暮らしているので、もうすっかり慣れてしまっているのかもしれません。かと言って脅かしたりはしないで、そっと見守ってあげてくださいね(汗)。

『ちびっこ動物園』でかわいい小動物と遊ぼう!

『ちびっこ動物園』でかわいい小動物と遊ぼう!

写真:鷹野 圭

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この公園には、小規模ながらもニワトリやクジャクバトなどを飼育している動物園があります。横浜市立野毛山動物園(横浜市西区)の分園として1979年に開園して以来、里山などの自然体験の場とはまた違う面白さから人気のスポットになっています。

特に多くの人に愛されているのが、小動物と一緒に遊べる「ふれあい広場」です(開園時間は10:00〜15:50 11:50〜13:00は休憩)。モルモットを始め、ヒヨコやニワトリ、ハツカネズミなどの動物と直接触れ合うことができます。動く生きものを直接抱いて、そのぬくもりや鼓動を体感することは、子どもたちにとってかけがえのない時間になるはずです。もちろん、癒しを求める大人の方にもピッタリ。最近ではアニマルセラピーという言葉もありますが、静かな自然公園の中ということもあって、日々のストレスから解放されて心が和むことでしょう。

動物園もある自然公園。横浜有数の癒しスポットです♪

「自然」に焦点を当てるなら、神奈川県内という括りだけでも他により自然度の高いスポットは確かにあることでしょう。しかしながら、釣りのできる大池や小動物をだっこできる動物園など、家族で楽しめる遊びのスポットが共存している点では特別な場所と言えます。

色々な形で「命」に触れられる大池公園で、素敵な休日をお過ごしください。お子さんに生きものの魅力を知ってもらいたい方には、特におススメです!


【こども自然公園(大池公園)】
住所/神奈川県横浜市旭区大池町65-1
アクセス/相鉄線「二俣川駅」より徒歩15分
     相鉄線「南万騎が原駅」より徒歩7分
問合せ/北部公園緑地事務所 Tel:045-311-2016

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/05/31 訪問

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