写真:浅井 みら野
地図を見る温泉まんじゅう・かまぼこ・干物などのお土産で賑わう箱根湯本の駅前。老舗に囲まれつつちょこんと構えているのが、マスカルポーネのようなミルキーホワイト色の箱根てゑらみすです。外観とは裏腹に店内にはストロベリーレッドやエメラルドグリーンなど鮮やかな色合いが覗きます。
写真:浅井 みら野
地図を見る店奥のカウンターにはティラミスが勢ぞろい。壁際には写真の背景にぴったりなカラフルな壁紙のほか、箱根てゑらみすオリジナルのお菓子・ジャム・コーヒー・バッグなどが並び、じっくりと見たくなるものばかりです。
写真:浅井 みら野
地図を見る箱根てゑらみすに向かうと、まず目に飛び込んでくるのが入口のカーテンにそれぞれ描かれている3名のおじ様です。箱根の歴史に欠かせない有名人をモチーフにしており、イラストには福沢諭吉の「ユキチ」(左)、渋沢栄一の「エイイチ」(中央)、益田孝の「タカシ」(右)の名前も。
福沢諭吉は東京から箱根のアクセスを整えるため、のちの国道1号線を築くなど交通インフラの発展に貢献。渋沢栄一は三井財閥を支えた益田孝とともに仙石原の開発に取り組みました。益田孝は茶人・益田鈍翁(どんおう)としても有名で、箱根強羅公園には彼が建てた白雲堂茶苑があり、茶の湯が体験できます。
写真:浅井 みら野
地図を見る「なぜ箱根でティラミス専門店が?」と疑問に思う人も少なくないはず。実は歴史を辿ると、渋沢栄一と益田孝が仙石原で開拓したのが牧場でした。1880年に設立された耕牧舎には最盛期で牛200頭が飼育され、バターや牛乳など乳製品も製造していたのです。
この背景から箱根で何か乳製品を使ったスイーツを作りたいと、箱根てゑらみすが誕生しました。特に牧場経営に深く関わった渋沢栄一のイラストは、ティラミスのカップや紙袋にも描かれています。
写真:浅井 みら野
地図を見る店内の入口にさり気なく描かれた電球のイラスト。「箱根を照らしたい」という想いも箱根てゑらみすの大切な要素です。その想いが伝わるよう、ティラミスのパッケージは、光を放つランタンをイメージしています。
箱根てゑらみすがオープンする前年(2019年)は、台風19号によって箱根登山電車の橋脚が土砂で流されるなど深刻な被害を受けた年でした。苦しい時期が続いたからこそ、たくさんの光を町に灯していきたいという気持ちがティラミスひとつひとつに込められています。
写真:浅井 みら野
地図を見るティラミスは苺、ブランデー、プレーン、レモン、抹茶の5種類。国産の材料にこだわり、味もクリームのなめらかさが際立ちます。
一番人気は、箱根の麓にある自家焙煎コーヒー屋「そうけい珈琲」のエスプレッソがアクセントのプレーンですが、そのプレーンを大人風にアレンジしたブランデーも他の種類にはない2層のクリーム仕立てでおすすめです。
写真:浅井 みら野
地図を見るどれにしようか迷った場合には、苺・プレーン・抹茶のおすすめ3個セットもあります。
写真:浅井 みら野
地図を見る店頭で販売しているティラミスソフトは、現地でしか食べられない人気商品。豊潤なエスプレッソがふんだんにかかっていて、クリームのぱふぱふ具合にマスカルポーネの存在感がうかがえます。
ソフトクリームと一緒に、あの3名のおじ様もピックとして登場。ランダムに選ばれるので、誰になったかは受け取ってからのお楽しみです。
写真:浅井 みら野
地図を見るお店の目の前にはカラフルなベンチもあり、飲食や写真撮影にもぴったり。
写真:浅井 みら野
地図を見るティラミスやソフトクリーム以外にも目を奪われるのがカラフルなトートバッグ。旅先で急に荷物が増えても頼りになる存在ですし、日常使いにも便利なサイズなので普段のファッションにちょっとしたアクセントを加えてくれます。
写真:浅井 みら野
地図を見る箱根にあった牧場は北海道に移転したものの、「箱根牧場」という名前で歴史を引き継いでいます。その牧場で作られたコーヒーとミルクジャムも、こちらで販売。歴史の流れを感じさせてくれる商品です。
写真:浅井 みら野
地図を見るティラミスが生まれた国・イタリアでは気持ちがしょんぼりしてしまった時にティラミスを食べるといいます。ティラ=引っ張る、ミ=私を、ス=上に、という意味があり、私を上に引っ張ってくれるスイーツなので、ティラミスを食べることで元気になれるといいます。
香ばしく、柔らかな甘みが口の中に広がる「箱根てゑらみす」のティラミス。一口食べれば、気持ちだけでなく自然に口角も上がってくるはず。ランタンを持ちながら多くの人たちが箱根を歩く光景を目にするのも遠くはなさそうです。ぜひ訪れた際は、新しい箱根スイーツで笑顔になってみてはいかがでしょうか。
住所:神奈川県足柄下郡箱根町湯本706−1
電話番号:0460-85-5893
営業時間:10:00〜17:00
定休日:水曜(平日のみ)、12/31、1/1
アクセス:箱根湯本駅より徒歩約2分
2020年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
浅井 みら野
イタリア生まれ、ドイツ育ちの日本人です。まだまだ知られていないけど、魅力的な土地を世界、国内問わず紹介しています。ヨーロッパ、アメリカ方面が多いですが、呼ばれればどこへでも。冬はゲレンデに出没すること…
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