写真:島塚 渓
地図を見る日本で最も古い歴史書『古事記』と『日本書紀』によると、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)の国譲りをきっかけに、出雲大社が創建されたと記されています。
国譲りとは出雲の土地を天照大御神(あまてらすのおおみかみ)に譲ることで、その代わりに大国主大神は、目に見えない神々の世界「幽世(かくりよ)」を治めることを認められます。そのための宮殿として与えられたのが出雲大社で、幽世では人と人との縁や運命が決められると考えられていました。
写真:島塚 渓
地図を見る一年のなかでも、特にご利益があるとされる神在月には、いまでも多くの神事が執り行われています。なかでも、旧暦10月11日から17日まで(2020年は11月25日から12月1日まで)出雲に全国の神様たちが集まり、人々の縁を決定する神議りが行われます。
その間出雲大社では、「神在祭(かみありさい)」などの伝統的なお祭りが執り行われ、他県では神様が留守にするので神無月となりますが、出雲だけは神々が集まるので、神在月と呼ばれています。(2020年の神在祭期間中の境内での参拝は可能ですが、神事の参列には制限があります。詳しくは下記公式サイトを参照ください)
写真:島塚 渓
地図を見る出雲大社本殿の両側に、「十九社(じゅうくしゃ)」と呼ばれる細長い社があります。
これは神在祭のために全国から集まった神様が宿泊する、現代のホテルのような施設です。東西それぞれ19の部屋があることからこの名称が付けられ、神在祭の期間中は神様をお迎えするために全ての扉が開かれています。
写真:島塚 渓
地図を見る出雲大社への参拝は、本殿の正面にあたる「八足門(やつあしもん)」から行います。ここは御神体に最も近づける門で、前方奥には延享元年(1744年)に造営された巨大な本殿を臨むことができます。
また、出雲大社では他の神社と異なり「二礼四拍手一礼」でお参りするのが、基本的な作法となっています。お賽銭を入れた後、礼を2回行い、4回手をたたいてお願い事を伝え、最後に再びお辞儀をするというのが基本的な参拝作法です。
写真:島塚 渓
地図を見る本殿の周りには垣根が張り巡らされており、参拝者はその外側を自由に散策することができます。そして、出雲大社の大社造(たいしゃづくり)の神座は、西向きに作られていることから、垣根の西側にも小さな社が設けられているんです。
つまり、出雲大社の御神体は正面ではなく西を向いているため、この場所から拝むことで神様と向かい合うことができます。八足門からお参りした後、再度側面からお参りをする観光客が多いのも、出雲大社独特の建築様式に関係があるんですよ。
写真:島塚 渓
地図を見る大国主大神の父親である素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祀る「素鵞社(そがのやしろ)」にも独特の参拝方法があります。
この社殿には珍しい信仰があり、出雲大社から西へ800メートルほど離れた稲佐の浜(いなさのはま)であらかじめ採取した砂と、もともと素鵞社にある砂を交換することでご利益に授かれると言われています。
写真:島塚 渓
地図を見る八百万の神々が出雲に集まる際、はじめに足を踏み入れるのが稲佐の浜です。つまり全国の神さまが大集合するパワースポットで、『古事記』や『日本書記』に記載された神話の舞台となった海岸です。
写真:島塚 渓
地図を見る神さまが集まる稲佐の浜から取ってきた砂を箱に入れ、代わりに素鵞社の砂を持って帰ることで大きなパワーを得られるという信仰があります。
素鵞社の砂には、土地の守護や魔除けの効果があると考えられているので、家の敷地に撒いたり、御守として持ち歩いたりする人もいます。ちなみに、社殿の軒下にある砂は、稲佐の浜で取ってきた砂より少なく持って帰ることがマナーとなっています。
住所:出雲市大社町杵築東195
参拝可能時間:6時から20時まで
定休日:年中無休
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/19更新)
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