本来の奥高尾縦走コースは、あきる野市にある臼杵山(武蔵五日市駅から檜原方面行きバス、荷田子で下車し山頂まで二時間)から高尾山までの登山路のことをいいます。
中でも陣馬山から高尾山に向かうコースは大変人気で、初級ハイヤーでも安全に日帰りで帰って来ることが可能です。
(陣馬山〜高尾山コース)総歩行距離、約18.5q
目安登山時間、6時間30分※休憩時間入れず
陣馬高原下バス停〜陣馬山山頂 4.4q 80分
陣馬山〜明王峠〜景信山 5.6q 140分
景信山〜小仏峠〜小仏城山〜一丁平〜高尾山〜一号路〜高尾山口駅 8.5q 170分
また、登山路には巻き道と呼ばれる近道が用意されています。
標識に巻き道と書いてあるので、体力と時間に相談しながら進んでいきましょう。
※出発点である「陣馬高原下バス停」には高尾駅北口から行く事ができます。土日祝日は大変混雑しますので、早目の出発を心がけることにしましょう。
平日の始発は6:51、土日祝日は6:55です。
陣馬山の名前の由来は戦国時代、武田氏と北条氏がお互いにこの付近で陣を張ったことによります。
さてそんな陣馬山の見所といえば、なんといっても頂上の開けた広場と360度見渡すことができる大パノラマです。
天候がよければ富士山を拝むことができるとあって、その眺望を目当てに登る登山客も少なくありません。
陣馬山山頂にある富士見茶屋や清水茶屋といった食事処でのんびりしてそのまま下山、麓に「陣馬の湯」という日帰りで入ることが可能な温泉もあるので、ここでゆっくりするのも有り。
「陣馬の湯」は旅館でもあるので、遠方のハイヤーはここを奥高尾縦走路の攻略拠点にするのもいいかもしれませんね。
景信山は標高727メートルで陣馬山〜高尾山コースの中間地点となっています。
この近辺は甲州街道、すなわち江戸幕府によって整備された五街道の一つが通っていた場所でもあります。歴史を感じながら歩くことをオススメします。
「来てみればこかひはた織いとまなし甲斐の旅路の野のべやまのべ」
これはなんだと思いますか?
これは小仏峠にある三条実美の歌碑で、当時の多摩や甲州が養蚕や製糸、織物業で賑わう様子を歌ったものと言われています。
八王子市が織物業で発展してきた歴史から見ても、この近辺の登山路は、関係する商人や職人が通ってきた道でもあったのでしょう。
他にも明治天皇巡幸記念の碑も近くに建てられていたり、小仏宿、小田原宿に関することもあったり、是非登山前に付近の歴史知識を蓄えてから訪れるのが吉です。きっと2倍3倍と楽しむことができるはずです。
長く険しい縦走路に限らず山に登るということは、通常質素な食事を覚悟することになります。
が、奥高尾縦走登山は他と少し様相が違っています。
元々関東一円に人気のあったこのコースですが、高尾山がミシュランガイドに掲載されてから事情は一変します。
以前に増して観光化が進み、土地ならではの食が爆発的に増えていきました。
陣馬山では、陣馬そば(550円)やおでん(400円、見た目普通なのに激ウマです)、景信山では季節ごとの山菜天ぷら(300円、初めて食べる山菜ばかりかも)が塩っけが程よく効いて美味しいです。
中でも特にオススメなのが、なめこ汁(250円)やなめこうどん(500円)。
なみなみと地元のなめこが入っており、ゆずの香りがする一品です。
さて、陣馬山〜高尾山の食いだおれ道中はもちろん、ここだけで終わりません。
夏場では小仏城山茶屋で、容器から2倍3倍とはみ出すメガ盛りのかき氷を食べることができるなど、豊富さではなんといっても高尾山です。
以前は、とろろそばが一番有名でしたが、今では10種の具が入った「10穀力団子(天狗の力団子)」や「力ソフト‐riki」など天狗をイメージさせる食べ物のラインナップが増えているようです。
登山してお腹が減っているかといって食べ過ぎには要注意ですね。
高尾山を下山して、今回の縦走路は終わりになります。
20q近く歩いて、さぞ足はプルプルになっているかと思います。
そこでオススメなのが高尾山口駅近くにある「FuMotoyA」というお店。
ここは石釜で焼かれたナポリ風ピッツァが楽しめますが、足湯も併設されており、心身ともにホッとできること間違いありません。
そしてこのお店で食べることができる美味しいジェラートで再度体をクールダウンしましょう。
明日から始まる日常の糧の一つとして、縦走登山で非日常性なんていかがでしょうか?
※このお店の詳細は、下記MEMOの「FuMotoyA」よりご確認ください。
さて奥高尾縦走登山が初級者にも優しい所以は何も高低差だけではありません。それはエスケープルートの設定のしやすさにあります。
例えば、陣馬山まで来て駄目だなと判断すればそのまま麓の藤野駅に下ることができますし、景信山でも小仏バス停に下る道もあり、簡単にエスケープルートを設定することができます。
その一方で間違いやすい道もあります。
例をあげると、景信山頂上付近では、小仏バス停に向かう道と小仏峠に向かう道と別れており、前者は下山路、後者は高尾山に向かう道となっています。
事前のルート確認と標識確認は徹底しましょう。
あと、陽が落ちても大丈夫なようにライト、基本的な装備コンパス、地図など念入りに準備をお願い致します。
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(2024/10/16更新)
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