龍泉洞は岩手県岩泉町の宇霊羅山麓にあります。規模は非常に大きく、確認されているだけでもその長さは3500m以上。現在でも調査がすすめられ、推定で5000m以上の長さになるとか…。公開されているエリアは700mほどですが、奥に進むにつれてまさに地底に行くような感覚になります。
洞内の温度は一年を通して10度前後。冬は外より暖かく、夏は半そででは寒いくらい。寒がりな方は羽織るものを持参することをお勧めします。
テングコウモリやウサギコウモリといった5種類のコウモリが生息しているので、運が良ければ会えるかも知れません。
大雨の後や春の雪解けの時期には洞内の増水により、臨時休業になることもあります。情報を確認してから出かけましょう。
アクセス
電車:JR盛岡駅〜JRバス龍泉洞行終点下車(1日4往復のみ)
車:東北自動車道 花巻IC〜R46号〜R455号〜県道7号経由、約88km
洞内に入り少し進むと長命の淵があります。宇霊羅山の奥から湧き出でて洞内を流れた水は、ここから外の清水川へ。水量も変化するので、龍泉洞内を流れる水量の目安になります。
龍泉洞・地底湖の水は石灰岩によって濾過されているため透明度が高く、カルシウムを多く含んだ弱アルカリ性。古くから長寿の水と言われ、1985年には名水百選にも選定されています。
入口手前には「水飲み場」が設けられているので、龍泉洞から湧き出た水を飲んでみてはいかがでしょうか。
長命の淵より奥に進むと現れるのは百間廊下。道幅が狭くて天井が高い道が、まっすぐに延びています。左右には思わず圧倒されてしまうほどの切り立った壁。(上の写真)
ここを歩いていると、地底へと向かっているような気分になります。
百陂L下を抜けた先にある「月宮殿」は、龍泉洞内で一番広い空間。ここには様々な形をした鍾乳石があり、その中の幾つかをご紹介します。
「音無しの滝」…鍾乳石が上から下に、水が流れるように幾重にも重なる様子はまさしく滝。
「亀岩」…縁起物の亀の形。
「守り獅子」…獅子が横顔を向いている姿。
「お地蔵様」…赤いよだれかけをしているので、本当にお地蔵様に見えます。
これはほんの一部。自然が生み出した偶然の形に驚かされます。
この龍泉洞では地底湖が7つ、確認されています。いずれも宇霊羅山から湧き出た水が溜まったもので、公開されているのは、第1地底湖から第3地底湖まで。世界有数の透明度を誇る澄んだ青は「ドラゴンブルー」と呼ばれています。そして水深も驚異的な数字が…。
第1地底湖…35m、第2地底湖…38m、第3地底湖…98m。
そして未公開の第4地底湖にいたってはなんと120m!これだけの大きな鍾乳洞ができるのに、いったいどれほどの長い年月がかかっているのか…まったく想像することができません。
第3地底湖(上の写真)は、見ることができるエリアの一番奥にあります。透明度は41.5mと世界一。眺めていると吸い込まれてしまいそうな錯覚に陥ります。
もしかしたらこの地底湖のどこかに、ほんとに龍が潜んでいるのかも知れません。
第3地底湖を過ぎると、270段もの階段が立ちはだかります。足の悪い方は、階段を登らずに引き返してもOK。
龍泉洞の高低差は全体で250m。もちろん見られるエリアは、そこまでの高低差はありませんが、それでも数10mはあるかと思います。
階段を登った先にあるのが「三原峠」や「第1地底湖の展望台」。展望台といっても遠くを見るのではなくて、上からはるか下の第1地底湖を見下ろすような感じ。高所恐怖症でなくても、ちょっと怖くなります。
上の写真は三原峠を過ぎて、展望台の方へ少し下ったところから第1地底湖を眺めたところ。この龍泉洞の中がいかに高低差があるか、おわかりいただけると思います。カメラや携帯を落としてしまわないように気を付けましょう。
龍泉洞はとても神秘的な空間。それは間違いなくドラゴンブルーの地底湖と、長い歳月をかけて造られた鍾乳石の数々が生み出した魅力。
ぜひ一度この龍泉洞を訪れてみてはいかがでしょうか。
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(2023/12/6更新)
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