鹿児島市の中心部に、 加治屋町という日本でも非常にめずらしい偉大な町があるのをご存じでしょうか。この町は、江戸時代末期から明治維新に至る激動の時代に活躍した西郷隆盛や大久保利通の出身地で、そこに挟まれるように建つのが「鹿児島市維新ふるさと館」です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る「維新ふるさと館」のそばを流れる甲突川(こうつきがわ)左岸は、桜並木とともに「維新ふるさとの道」が整備されています。西郷や大久保も受けたという、先輩が子どもたちに剣術や学問などを教える薩摩藩独自の郷中(ごじゅう)教育の基礎になった「いろは歌」の石碑などが置かれていて、散策しながら知識を増やせる場所になっています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る「維新ふるさと館」の近くには、江戸時代後期の加治屋町に建てられていた武家屋敷が再現されています。西郷や大久保らがどんな志を持って維新へと進んでいったのか、想像を掻き立てられるたたずまいです。
写真:肥後 球磨門
地図を見る維新ふるさと館の入口を入ると、「ゆくさおさいじゃした通り」が出迎えてくれます。「ゆくさ、おさいじゃした」とは「ようこそ、いらっしゃいました」の意味。タイムトンネルを模したゲートをくぐると、時代をさかのぼっていくかのような映像と共に、薩摩の偉人たちの肖像がずらりと並んで歓迎してくれます。
写真:肥後 球磨門
地図を見るトンネルを通りぬけると「体験しやったんもんせ郷中(ごじゅう)教育」のコーナーがあり、薩摩藩独自の教育方法「郷中教育」がどんな内容かが学べる場所となっています。床に映し出された映像が人の動きに反応するインタラクティブシステムがあり、幼少期から青年期の西郷隆盛たちが体験した遊びなどを疑似体験できます。大人も子供も楽しめる設備なので童心にかえって楽しんでみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る相撲が強かったという西郷さんと押し相撲できる設備もあるので力比べをしてみてはいかがでしょうか。力比べの後は、鹿児島弁の勉強です。画面に表示されている標準語をタッチすると、モニターに鹿児島弁があらわれます。20種類以上の標準語を、独特な鹿児島弁と対比させながら、西郷さんもこんな言葉を話していたのかなぁと思いを巡らせるのも楽しいですよ。
写真:肥後 球磨門
地図を見る大河ドラマのシアターコーナーでは、大河ドラマ「西郷どん」で西郷隆盛を演じた鈴木亮平さんが着た軍服や、大久保利通役の瑛太さんが着たフロックコートなどが展示されています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る見ごたえがあるのが同じく大河ドラマ「篤姫」で使われた着物です。江戸城大奥の篤姫の居室が再現されていて、主役の篤姫を演じた宮崎あおいさんや、幾島役の松坂慶子さんが着用した衣装が展示されています。当時の大奥のきらびやかな世界を想像するとため息が出ます。
等身大の西郷さんと愛犬ツンの居るコーナーでは記念撮影ができます。西郷隆盛の軍服や大久保利通のフロックコートを着て一緒に写真を撮り、来館記念の一枚にしてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る地下には「薩摩・科学事始め」と「維新・夜明け前」という2つのテーマに分かれた展示があります。ここでは幕末期の薩摩藩主 島津斉彬が手掛けた薩摩の近代化などを学ぶことができます。
写真:肥後 球磨門
地図を見る体験型の設備もあります。通信機を模したゲーム機の画面に出る問題に正解すると、ランプが点灯する仕組みになっています。館内をしっかり見学していたら正解できる問題なので、ぜひ挑戦してみてください。
写真:肥後 球磨門
地図を見るもう一つのテーマは「維新・日本のあけぼの」と「薩摩・明治維新伝」です。幕末期の激動の時代に、薩摩がいかに日本の近代化に貢献したかを、ジオラマや映像を使って分かりやすく解説しているので、じっくりと観賞することをおススメします。
写真:肥後 球磨門
地図を見る維新ふるさと館のメインイベントは、地下1階の「維新体感ホール」です。2本の短編ドラマ「維新への道」と「薩摩スチューデント、西へ」をマルチスクリーンで上演しています。ドラマを通して、よりリアルな時代のうねりを感じることができます。
「維新への道」は等身大のロボットも現れます。ステージの真ん中から西郷隆盛が現れ、他の登場人物たちと共に幕末から明治にかけての歴史の流れを、迫力ある音響や映像を織り交ぜながら紹介します。上映時間が近づくと館内放送があるので、このイチオシを見逃さないようにしましょう。
写真:肥後 球磨門
地図を見る激動の時代にタイムスリップして歴史の渦に巻き込まれた後は、現実に戻って来館記念のお土産を。維新ふるさとショップでは、マスコットキャラクター「たか&とし」(たかは西郷隆盛、としは大久保利通)がデザインされたアイディアグッズが目を引きます。
維新ふるさと館は、映像や体験を通して明治維新の熱いドラマを肌で感じる事ができる施設です。歴史好きはもちろん、そうでない人も思わずのめり込んでしまうほどの迫力なので、是非一度訪れて日本の夜明けを体験してみてはいかがでしょうか。
住所:鹿児島県鹿児島市加治屋町23-1
電話番号:099-239-7700
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:年中無休
アクセス:JR鹿児島中央駅から徒歩8分、市電「高見橋」下車徒歩3分
2020年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
肥後 球磨門
福岡県生まれですが、大分県別府市に長く住み10年前に熊本に移り住んできました。ドライブがとても好きで、熊本は九州内の著名な観光地のどこへ行くのも車で2時間くらいの好立地なので家族はいますが、一人旅を続…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索