写真:Hiroko Oji
地図を見るフランクフルト郊外には列車で簡単に訪れることができる町が目白押し。その中でもわずか40分ほどのロケーションにあるイトシュタインは、旧市街にカラフルな木組みの家が並ぶ、お伽の世界のような町並みが広がります。
イトシュタイン駅から煉瓦や木組みでできた民家の並ぶ物静かな通りを歩くこと15分もかからずに旧市街の入り口に到着します。
写真:Hiroko Oji
地図を見る旧市街の中心地へ延びる通りでは写真のような像やデッキブラシを持ったおじ様などユニークな像がお出迎えしてくれます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る旧市街を縦横に張り巡らされる石畳の路地や通りの両側には、色使いや木枠の組み合わせ方が一軒一軒違った木組み家屋が軒を並べ、どの通りも情緒溢れる壮観な眺め!木組み好きにはたまらない町並みです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る旧市街に入り先ず辿り着くのが中心地ともいえるケーニヒ・アドルフ・プラッツ。かつてナッサウ家(※)から輩出された唯一の神聖ローマ皇帝アドルフにちなんで名づけられ、周りを素敵な装飾が施された木組み家屋が取り囲む美しい広場です。
※13世紀〜18世紀にかけてこの地域を治めた家系。1255年(神聖ローマ帝国の大空位時代末)から30年戦争が終わる頃までイトシュタインを治め、宮殿の増築や教会の改修、城庭園の造園などを行ったことで知られています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るケーニヒ・アドルフ・プラッツに面して赤い市庁舎の建物や背後に見える青いねじ曲がったような木組み家屋、魔女の塔、石造りの土台に木組みが乗っかるお城のような建物が並ぶ風景は豪華そのもの。
写真:Hiroko Oji
地図を見るケーニヒ・アドルフ・プラッツからさらに通りを奥に進むとマルクト・プラッツという広場にやってきます。この広場も石畳で覆われ、木々が配置された周りを取り囲むのは赤い木枠が主となった木組み家屋ばかり。
これらの広場から縦横に延びる通り沿いがどこもかしこも絵本の中に出てくるような可愛らしいお家ばかり。どの路地に迷い込んでもうっとりするような眺めが広がります。
写真:Hiroko Oji
地図を見る木組み家屋の中でも超豪華な装飾が施されているのが、ケーニヒ・アドルフ・プラッツに面した緑が主体のこの建物「キリンガーハウス」。最も多彩な木製彫刻が施されていて一番目を惹く建物です。
キリンガーハウスは1615年、当時の書記官ヨハン・コンラッド・キリング氏とその妻アンナ(ナッサウ伯の娘)によって建てられたもので、オーナーが様々に入れ替わった後、1916年には市の所有となり現在は市立博物館と観光案内所が入っています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る一時、地上階がパン屋で上階は民家という時期があり、図書館や警察署が置かれた時期もありました。そんな中、上階の出窓が増設されたり、リノベーションされたり、さらには屋根裏階が増設されたりした結果、現在の姿になっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る建物内には観光案内所が入り、地図や日本語で見所が書かれた無料のパンフレットがもらえますので、散策の前にぜひ立ち寄ってくださいね。
奥では市立博物館として内部を見学することができます。教会や町の歴史をはじめ、城やナッサウ家に関する展示、ブルジョワ階級の民衆の生活、18世紀〜19世紀の手工芸品や取引についての展示などが見られます。
<キリンガーハウスの基本情報>
住所:Konig-Adolf-Platz,65510 Idstain
開館時間:
(火〜金)8:00〜12:00&14:00〜17:00(木・金は〜18:00
(土)11:00〜16:00、(日・祝)14:00〜18:00
休館日:月曜日
アクセス:イトシュタイン駅から徒歩約20分
写真:Hiroko Oji
地図を見る次にケーニヒ・アドルフ・プラッツで目を惹くのが青と赤のコラボした建物。
青い建物は「Schiefes Haus(ねじ曲がっちゃった家)」で、この町では珍しく4階建て(日本式では5階建て)。1727年、当時の市兵団少佐だった人によって建てられました。左半分が1736年から1745年まで薬局として、後にオフィスや住居、さらには市庁舎の一部として使用されました。この傾きは建築時の資材不足のせいで徐々に傾いてきているものです。
赤い建物はナッサウ家の援助で1698年に王宮と市内の目抜き通りを橋渡しするために建築されました。現在は市庁舎として使われています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る市庁舎の奥にそびえるようにして建っているのがお城(王宮)。煉瓦造りと木組みのコラボが美しく、内部見学はできませんが、一部には市庁舎の旧首相府(結婚式場)が入っていて結婚式を行うことができます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るさらにお城の下を潜り抜けてシュロスガッセの緩い坂道を上ると魔女の塔が建っています。
かつては砦の天守閣だった塔。19世紀〜20世紀頃には塔を見たら「魔女の塔」と名付けちゃえ!という風潮があった名残で、現在もそう呼ばれています。夏季限定ですが、観光案内所で鍵を借りれば無料で塔に上ることができます。魔女の塔の奥にはさらに宮殿と城庭園の敷地が続きます。
<魔女の塔の基本情報>
住所:Scholosgasse,65510 Idstain
電話番号:+49-6126-78620
写真:Hiroko Oji
地図を見るケーニヒ・アドルフ・プラッツからオーバーガッセへ入ったところにあるのがこの町の教会「ユニオン教会」。
白い壁に赤い窓枠、黒い屋根瓦と外観はいたってシンプルなのですが・・・。
写真:Hiroko Oji
地図を見る一旦足を踏み入れたら、中の壮麗な装飾に思わず立ちすくんでしまいます。
壁一面に見事なフレスコ画が描かれていて、大理石のどっしりとした洗礼盤や金色で縁取られた歴代の紋章にパイプオルガン・・・とどれも素晴らしい装飾で目を瞠るばかりです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る見事なフレスコ画は素敵なシャンデリアがぶら下がる天井をも埋め尽くしています。見惚れているうちに首が痛くなってしまうかも。
<ユニオン教会の基本情報>
住所:Union,Platz der Nassauisschen,65510 Idstasin
電話番号:+49-6126-2787
イトシュタインは、フランクフルトから列車に乗ること40分ほどで訪問できるロケーションにあり、近郊のバード・カンベルグやヘキスト、クロンベルクなどといった木組み建築の素晴らしい町と組み合わせて訪問することができます。
この場合、目的地の往復切符を買っておくよりも、一日券を利用すれば、途中での乗り降りや違う路線でも範囲内の気に入った駅で乗り降りできるのでとっても便利!フランクフルト郊外には素晴らしい木組み家屋が魅力の町がたくさん点在していますので、どうぞたっぷりと絵本の中のような風景に浸ってくださいね。
2020年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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