写真:Hiroko Oji
地図を見るイギリスの中でもイングランド西部に位置するバースはロンドンに次いで多くの観光客が訪れる人気の観光地。古代ローマ時代から豊かな温泉が湧く町として栄え、お風呂の「バス」・温泉の語源ともなった町です。
ローマ人が去り一旦衰退した後、18世紀のジョージ王朝時代には貴族や富裕層の保養地として再開発され、ジョージアン様式(※)と呼ばれる美しい建物が多く建てられました。この時代に建てられた町並みが完全に保存されており、バースの町全体が世界遺産に登録されています。
※1714年〜1811年に建てられた、左右対称が基本となる特徴の建物のデザインで、三角形の切妻壁や柱・付け柱等、ルネサンスの影響を受けた古典的な装飾要素を含んだ建築様式。
写真:Hiroko Oji
地図を見るバースの町中を彩る建物には、この地方で採れる「バース・ストーン」と呼ばれる蜂蜜色の砂岩が使われています。多くの花々が飾られ、お洒落なカフェやパブ、様々なショップが入り、訪れる人々の目を楽しませてくれて、何気ない細い道や路地までもが絵になる町並みです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るジョージアン様式の建ち並ぶ通りの一つゲイ・ストリートには、英国を代表する女流作家の記念館「ジェーン・オースティン・センター」があります。
1801年から5年間、ジェーン・オースティンは家族と共にバースに滞在し、いくつかの作品を執筆しました。そのころの彼女の生活や彼女に与えたバースの影響についての展示が見られます。上階にはティールームがあり、ジョージアンを彷彿させるムードの中で美味しいティータームを過ごせます。
<ジェーン・オースティン・センターの基本情報>
住所:40 Gay St.Bath BA1 2NT
電話番号:+44-1225-443000
開館時間:(木・金・土・日)10:00〜17:00
休館日:月・火・水
写真:Hiroko Oji
地図を見る町の中心地は「アビー・チャーチ・ヤード」と呼ばれる広場。バース・スパ駅とバスステーションから徒歩10分ほどで到着する石畳で覆われた広々とした空間です。
広場では様々な大道芸人たちのパフォーマンスが行われ、観光客の多い一帯です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る広場に面してこの町の一番の見所ともいえるローマン・バスとバース・アビーが向かい合って建っています。
ローマン・バスは紀元前1世紀にローマ人によって建てられた大浴場で、アルプス以北で保存状態が最高のローマ遺跡と言われています。映画「テルマエ・ロマエ」の舞台にもなった所としてご存じの方も多いことでしょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見る広場に面して観光案内所がありますので、観光を始める前に立ち寄るとよいでしょう。
バースの町中には写真のようなライオン像をはじめ、黒や赤や黄色で彩られたライオン像、金色一色のライオン像、植物をライオン型に刈り込んだものなどライオンをモチーフにした像がいくつもありますので探して歩くのも面白いですよ。
写真:Hiroko Oji
地図を見るアビー・チャーチ・ヤードに面して建つ堂々たる建物は「バース・アビー」。統一イングランドのエドガー王が993年に戴冠式を行った由緒ある教会です。
もともとは676年に創建された歴史ある教会で、1090年にロマネスク様式に建て替えられ、現在の建物は1499年のもの。修道院解散と同時期に建てられた貴重なものです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る奥行き67メートル、高さ24メートルの広々とした白が基調のゴシック様式の教会内。80パーセントがステンドグラスの彩る窓で構成されておりとても明るい。窓を通して光が入る様子を見たエリザベス一世が「イングランド西部の灯火」と讃えたことでも知られています。
列柱から扇を広げたような美しい模様の天井をはじめ、数々の細やかなデザインのステンドグラス、繊細なレリーフや木彫り彫刻の聖歌隊席や説教壇など素晴らしい装飾で溢れています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るバース・ストーンでできた西壁のファサードの「天国への梯子」も見逃せません。1499年にオリバー・キング司教の夢に現れて「オリーブに王冠を確立させ、王に教会を修復させよ」とお告げをした天使の逸話に由来するといわれています。
<バース・アビーの基本情報>
住所:Bath Abbey,Bath BA1 1LT
電話番号:+44-1225-422462
開場時間:
(月)9:30〜17:30、(火〜金)9:00〜17:30
(土)9:00〜18:00、(日)13:00〜14:30&16:30〜18:00
写真:Hiroko Oji
地図を見るアビー・チャーチ・ヤードから北西へ約15分ほど歩くとザ・サーカスという円形広場に出ます。
この円形広場をぐるりと取り囲むのも、イギリスを代表するジョージアン様式の建物。建築家ジョン・ウッドによって1768年に完成した左右対称の洗練されたシンプルさで、360度の正確無比な円形を描いています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るさらに北西に数分歩くと出てくるのがロイヤル・クレッセント。クレッセントとは三日月を意味し、こちらはザ・サーカスよりさらに大きな曲線を描いた建物が広々とした芝生の広場を囲んでいます。
こちらもジョン・ウッドによる建設のイオニア式の列柱で飾られた半楕円形の美しい建物で、現在も住人が実際に生活をしています。間取りは一戸ごとに縦割で、地下から3階までの4層住宅。中の一室にはホテルも入っており、ジョージ王朝時代の雰囲気に浸りながら滞在することも可能です。ロイヤル・クレッセントの建物前にはよく手入れされた緑豊かな芝生が広がり、現地の人や観光客の憩いの場ともなっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る建物の東端では「ナンバー・ワン・ロイヤル・クレッセント」という博物館が公開されています。ジョージ王朝時代の内装で統一された応接間や居間、寝室、食堂など18世紀当時の人々の優雅な生活に触れることができます。
<ナンバー・ワン・ロイヤル・クレッセントの基本情報>
住所:Avon,1 Royal Cres.Bath BA1 2LR
電話番号:+44-1225-428126
写真:Hiroko Oji
地図を見るバース市内を流れるエイヴォン川に架かる橋は「パルトニー橋」。ロバート・アダムの設計で、1774年にウィリアム・パルトニーによって建造された3つの連なった優雅なアーチが特徴的です。
橋の上は両側に建ち並ぶショップが入った石造りの建物が続きます。イギリス最新ファッションのお店や色とりどりのお花が並ぶお花屋さん、可愛らしい雑貨屋さんなどがあって橋の上を歩いてもここが橋の上とは思えないほどです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るパルトニー橋のすぐそばには遊覧船乗り場があり、橋の下には美しい堰がありなかなか見栄えのする風景。映画「レ・ミゼラブル」のセーヌ川のシーンにも登場する眺めです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る川沿いには並木が続く遊歩道が設けられ、パレード・ガーデンズという芝生とお花で彩られた公園が広がっています。遊歩道をのんびりお散歩したり公園の芝生で寝っ転がったり・・・お好きな過ごし方でバースのひと時を楽しんでくださいね。
<パルトニー橋の基本情報>
住所:Bridge St,Bath BA2 4AT
バースは、古代ローマ時代に発展したイギリスで唯一天然温泉が湧く温泉リゾート地であり、ジョージ王朝時代の町並みが完全に残る町全体が世界遺産の町。ロンドンや近郊の町から列車やバスで日帰り訪問が可能なロケーションにあり、便利な運行がされていますので、イギリスを訪れたらぜひ足を延ばしてみてくださいね。
2020年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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