写真:Etsuko Ciao
地図を見る人気の観光エリアに名前を連ねるトスカーナ州。有名なフィレンツェやシエナの場所は思い浮かんでも、マレンマ地方はどこにあるの?とイメージがわかないかもしれませんね。
マレンマ地方はトスカーナ州南部にあり、フィレンツェから新幹線でグローセットまで1時間、更に山間へ車で1時間という道のり。
少々行きづらいからこそ、ローマ時代、中世時代から続く小さな村々のかつての面影もそのまま感じることができる、貴重なエリアです。
マレンマは、実はドイツ、スイス、オランダ等近隣諸国からの観光客に非常に人気が高いのです。人気の秘密は、静かで行きにくいがゆえの隠れ家的な「ひっそり」感と、燦燦と輝く太陽の恵み。
他の観光客と交わらないように、滞在期間中アグリツーリズモ施設内を全て借り切ってマレンマ滞在を存分に満喫されているマレンマラバーもいるのです。
その他、世界1位を獲得したペコリーノチーズ工場や、高級ワインスーパートスカーナを世に排出したワイナリーもある地域です。
写真:Etsuko Ciao
地図を見るイタリアは地元で採れた食材をいかに美味しくいただくか、先人達が工夫し作り上げたものが郷土料理として今に伝えられています。
トスカーナのマレンマ地方は、イノシシ料理が名物。イノシシ肉をいただくのにおすすめのオステリアが、隠れ家的なマレンマで更にひっそりとした小さな村カナ(Cana)にある「ダ・ノイ・ア・カナ」です。
写真:Etsuko Ciao
地図を見る「ダ・ノイ・ア・カナ」は、オーナーがドイツ人女性。にこやかな笑顔で各テーブルをまわって挨拶に来て下さる心配りのある方です。明るいお人柄に接すると、見知らぬ土地での旅の疲れも吹き飛ぶほど。
こちらのオステリアは、マレンマ地域内に点在する山間の小さな村にもかかわらず、海岸部の都市グローセットから車で1時間かけてわざわざ訪れる価値があるほどの人気店なのです。
写真:Etsuko Ciao
地図を見る人気の秘密は、地域で採れた季節の選りすぐり食材を使って提供される料理と、オステリアがある場所自体が絶景ロケーションであること。夜はぽっかりと浮かぶ光の島のようです。しっかりとした食事からカジュアルにバーだけの利用まで気軽に楽しむことができます。
「ダ・ノイ・ア・カナ」が村にオープンして以来、人が村に訪れるようになり、従業員雇用でも村に貢献されています。
写真:Etsuko Ciao
地図を見るマレンマで食べるべき名物料理の一つは「イノシシの煮込み」。イタリア語でチンギアーレ・イン・ウミド(Cinghiale in umido)です。
イノシシは獣臭いのでは?と思うかもしれませんが心配ご無用。じっくり時間をかけて煮込まれ、香りも獣臭さは一切ありません。言われなければイノシシと思わないかも!?
写真:Etsuko Ciao
地図を見るダ・ノイ・ア・カナのイノシシの煮込みはトマトを入れない調理法で、ホロホロとお肉が口の中で味わい深く溶け込んできます。塩辛さは強めで、塩の入らないトスカーナ地方のパン「パーネ・トスカーノ」にぴったりです。
写真:Etsuko Ciao
地図を見るもう一つのおすすめはトルテッリ・アル・ラグー(Tortelli al ragu)で、ラグーはひき肉のソース。ここでのひき肉はやはりイノシシ!トルテッリは詰め物パスタで、中にはリコッタチーズが入っています。イノシシ肉のソースと柔らかいパスタ生地が相まって食が進みます。
他にはトスカーナ名物の幅広パスタ「パッパルデッレ」のイノシシラグーもあります。
写真:Etsuko Ciao
地図を見る肉が苦手な方には、セージの葉を用いたトルテッリ・ブッロ・エ・サルビア(Tortelli burro e salvia)がおすすめです。
強めの味つけのイノシシ肉と比べるととてもマイルドな味わいのセージのバターソースです。詰め物の中身はリコッタとほうれん草。お腹にしっかりたまります!。お好みで黒胡椒やチーズをふり掛けて召し上がってくださいね。
写真:Etsuko Ciao
地図を見る食事の締めはデザートで!お腹いっぱいでもこれは別腹ですね。写真はセミフレッド・ディ・ぺスカ(Semi freddo di pesca)です。
イタリア語でセミ(semi)は半分、フレッド(freddo)は冷たい、冷製の意味で、半分凍ったアイスクリームを指しています。添えられた桃と、シャクシャクと半分冷凍の食感アイスクリームでお口直しにどうぞ!
郷土料理の魅力は、その土地でしか食べられない貴重さ。それゆえに、訪れたかいがあるという醍醐味があります。同じトスカーナ州といえど、海沿いの町と食文化は異なります。ぜひマレンマゆえの味を堪能してみてくださいね。
写真:Etsuko Ciao
地図を見る食事の後はカナの町を少し散歩。オステリアを出て左側に曲がって道なりに歩くと、3分もせず中心広場が見えます。
カナは歴史的には、14世紀後半シエナ共和国に属した後、16世紀にトスカーナ公国に併合された経緯があります。現在はマレンマ地方ロッカルベーニャの町エリアの一部です。
ひっそり静かな広場には、町のシンボル的な小さな塔があります。1611年に建設されたチステルナ・メディチェア(Cisterna Medicea)と呼ばれるレンガの小さな塔です。 元々の役割は雨水を町の住民達へ配布するためでした。映画のワンシーンにあるような塔です。
住所:Via Garibaldi 146-58053 CANA(GR)
電話番号:+39-0564-982199
営業時間:11月−3月木曜日−日曜日12:00−23:00、2月休み、4月−10月火曜日−日曜日12:00−23:00、8月毎日17:30−23:00
2021年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2023/12/11更新)
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