片倉小十郎ゆかりの地!白石城と名物「温麺」を巡る旅

片倉小十郎ゆかりの地!白石城と名物「温麺」を巡る旅

更新日:2014/06/17 11:12

すがた もえ子のプロフィール写真 すがた もえ子 妖怪伝承収集家、フリーライター
宮城県のお城というと青葉城が有名ですが、白石(しろいし)市にも片倉家ゆかりの城があることを存知ですか?
白石城は関ヶ原の合戦直前に独眼流で有名な武将・伊達政宗によって攻略され、政宗の片腕として名をはせた片倉小十郎景綱によって治められた城です。

白石城は明治維新の際に奥羽越列藩同盟が結ばれた地でもあり、歴史の転換期に重要な役目を担いました。

今回は白石市のシンボル・白石城についてご紹介します。

学術的にも貴重な木造復元

学術的にも貴重な木造復元

写真:すがた もえ子

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白石城は白石市の中心部にあった城で、別名・益岡城、桝岡城とも呼ばれました。
片倉小十郎景綱から代々片倉家によって治められてきた白石城は、明治7年に一度取り壊されました。

それから120年後の平成7年に復元されたのが、現在の姿です。
白石城は全国的にも数少ない木造復元で、文献資料収集・発掘調査などによって出来るだけ原型に忠実に再現されており、学術的にも高い評価を得ているそうです。

東日本大震災では、白石城も天守閣、大手二ノ門、土塀などにヒビが入るなど大きな被害を受けましたが、現在は修復され、再び美しい城の姿を楽しむことができます。

石を積み、木を組み、壁を塗る昔ながらの復元の流れは「白石城・歴史探訪ミュージアム」のサイトへ掲載されていますので、ぜひ参考になさってください。(MEMO参照)

現在ではこうした木造建築に用いられる良質のヒノキの木が手に入らない為、白石城は今世紀最後の復元であろうと言われています。
二ノ門に使用されている樹齢千年以上の台湾檜はぜひ見ておきたいところです。

毎年秋には「鬼小十郎まつり」も開催

毎年秋には「鬼小十郎まつり」も開催

写真:すがた もえ子

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毎年秋には白石城本丸広場にて、大阪夏の陣で活躍し「鬼小十郎」と名をはせた二代目小十郎重長の戦いを再現する「鬼小十郎祭り」が開催されます。
甲冑に身を包んだエキストラによって、片倉軍・真田軍双方の武者がぶつかり合う「道明寺の戦い」は圧巻。
2014年の「鬼小十郎まつり」は10月5日(土)に開催が予定されていますので、気になる方は公式サイト(MEMO参照)でチェックを。

また白石城のある益岡公園には「歴史探訪ミュージアム」があり、1Fでは食事やおみやげ物の購入、2Fでは歴史資料館、3Fでは立体ハイビジョンシアターも楽しむ事ができます。

白石城 〒989-0251 宮城県白石市益岡町1−16

白石名物といったら温麺!

白石名物といったら温麺!

写真:すがた もえ子

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せっかく白石を訪れたなら、絶対に食べておきたいのが白石名物の「温麺(うーめん)」です。
耳慣れない名称かもしれませんが、短い素麺だというとイメージしやすいのではないでしょうか?

今から400年ほど昔、胃を病んで寝込んだ父親の為に、息子が旅の僧より製法を教わったのが温麺の始まりといわれています。
温麺の名前の由来は、逸話を聞いた殿様が、親を思う息子の暖かい心から「温麺」と名付けたと伝えられています。
片倉家や藩主の伊達家から、他の大名などへの贈答用にも使われた歴史があるとか。

温麺にはとくに食べ方の決まりは無く、暖かい麺、冷たい麺、上に肉みそなどを乗せてと様々な食べ方がありますので、お好みの味をぜひみつけてください。

写真は「うーめん番所」の葛かけうーめん。
お醤油味の葛がトロっとしたやさしいお味です。

CMにも使われた有名店を訪ねる

CMにも使われた有名店を訪ねる

写真:すがた もえ子

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JR東日本の大人の休日倶楽部のCMにも使われ、女優の吉永さゆりさんが訪れた事で話題になった「うーめん番所」。
地元でも老舗で有名なマツダ麺業直営のうーめん店です。
人気店のため込み合いますので、ちょっと早めの時間帯が狙いめです。

店内にはおみやげ売場も併設されていて、温麺はもちろん、白石の名産品を購入する事ができます。
気さくなご主人がいろいろと説明をしてくれるので、白石のお土産に少し詳しくなったような気分になれます。

おわりに

仙台の影にかくれて地味な印象を受ける白石市ですが、伊達氏の片腕である片倉氏によって260年もの間治められた土地です。
ぜひ一度この地を訪れ、奥州を駆け抜けた武将たちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/09/22 訪問

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