写真:土庄 雄平
地図を見る標高2000m以下を指すことが多い「低山」。愛知県においては標高1500mを超える山がなく、標高およそ1000m付近の山が多く揃います。しかし、それ故に手頃に登れる山が多くあるのが特徴!
今や愛知登山のメッカになっている「猿投山」や、日本新百名山にも選出させている「鳳来寺山」がその代表例です。本格的な登山を始める前に、これらの愛知の山をこなしておけば、経験値を着実に積みながら、山の魅力にどっぷりと浸ることができます。
写真:土庄 雄平
地図を見る今回紹介する「平山明神山」も、そのステップの中で最適な山の一つ。尾根の縦走や、時折開ける景色、ちょっとしたスリリングなど。まるで天然のアスレチックをこなしていく感覚は、病みつきになる面白さです。
しかし、その一方で、「平山明神山」に至る登山コースの一つ、「岩古谷山(いわこたにさん)からの縦走ルートは、東海自然歩道の中でも随一の険しさと言われる区間。岩場や急登に慣れている人であれば、問題ないものの、初心者にとってやや厳しいのも実情です。
そのため、今回は初心者向けと、初心者から中級者向けの二つに分けて登山ルートを紹介したいと思います。
写真:土庄 雄平
地図を見るまず登山口なのですが、設楽町岩古谷トンネルの西側から登ることになります。近くに高速道路のICはなく、新城ICもしくは鳳来峡ICから下道を30分以上走る必要があります。
グーグルマップに「和市 登山口駐車場」があるので、そこを目的地に設定しましょう!なお現地に到着すれば、標識がしっかり立てられており、登山口は明瞭となっています。
写真:土庄 雄平
地図を見る初心者向けルートは、まず鹿島山(標高912m)を目指し、そこから大鈴山(標高1012m)、そして「平山明神山(標高970m)」へと縦走するコース。心地よい樹林帯歩きが楽しめる内容で、道がしっかり整備されているため、スニーカーなどカジュアルな格好でも登ることが可能です。
展望は「平山明神山」まで登らないと得られないものの、その分辿り着いた時の達成感はひとしおです。
写真:土庄 雄平
地図を見るまた「平山明神山」まで行く間に、2座縦走することができるのも特徴。往復10kmにも満たないルートで、これほどピークハントができる山は珍しいでしょう!
これを歩き切れれば、初心者の方にとっても自信を得られるはず!登山口から鹿島山まで約50分、鹿島山から大鈴山まで約40分、大鈴山から平山明神山までは約1時間というコースタイムです。
写真:土庄 雄平
地図を見るその一方、少し慣れた初心者から中級者にお勧めしたいのが、岩古谷山からの南部縦走コース。登山口は、先ほどの北部縦走ルートとほぼ同一のポイントから始まり、七曲という坂道を通って、岩古谷山の北側にある広場(堤石峠)を目指します。ここまでは危険な箇所は皆無で、初心者ルートと言えるでしょう。
写真:土庄 雄平
地図を見るしかし問題はここからです。広場から平山明神山までは、時折岩場が現れたり、3度ほど小ピークを越えなければならず、少々体力が必要です。また目印のピンクリボンによく注意すれば大丈夫ですが、少々道に迷いそうな箇所もあり、登山慣れしていない初心者には、ややハードルが高いかもしれません。
写真:土庄 雄平
地図を見るしかしながら、逆にアドベンチャーな登山が楽しめる点が醍醐味とも言えます。何度もアップダウンをこなしながら、山頂を目指す感覚。低山ではありますが、縦走登山の魅力が詰まった区間です。また"東海自然歩道で一番の難所"でもあるので、話題性としてもピッタリです!
近年密かに人気のルートであり、休日であればちらほら登山者の方もいるので、こちらを選択する場合は複数人で土日に計画を立てると良いでしょう。
登山口から広場までは約1時間、広場から平山明神山までは約2時間半というコースタイムになっています。
写真:土庄 雄平
地図を見る両コースで2時間半から3時間半歩くと「平山明神山」へ続く分岐へと到着します。この分岐から山頂までの往復1km弱が核心部です。
この区間の醍醐味はやはり、先ほどからお預けになっていたパノラマ!馬の背と呼ばれるスポットからは、周囲の奥三河の山々と、その奥には南アルプスも望むことができます。
またこの馬の背は、人が1人半ほど立てる岩稜!スリリングな道になっており、あの北アルプスの絶壁に例えられ「奥三河のジャンダルム」と呼ばれることも!
写真:土庄 雄平
地図を見るそして、岩で山頂が形成される岩峰らしい趣の道が続きます。巨岩の間を登って行く道は、初心者でも楽しめる天然アスレチック!ラストは、ワイルドな登山を思いっきり満喫できる内容になっています。両手両足を使って、体を確実に支えながら進んでくださいね。
写真:土庄 雄平
地図を見る山頂は展望がないものの「西の覗き」と「東の覗き」という二つの展望スポットが存在するので、立ち寄りましょう!到着すれば、岩の先に奥三河の美しい山並みと溢れる緑。
時折吹く風に清々しさを感じながら、達成感とともに眺める絶景パノラマは、登った者にしか味わえない最高のご褒美です。
下山についてですが、北部縦走ルートで来た方は、同じ道を戻るのがオススメ!南部縦走ルートで来た方は、同じ道を戻るのもよし、このまま北部縦走ルートを進んで一周するもよし。最後まで山を楽しみ、安全に下山しましょう。
写真:土庄 雄平
地図を見る観光としてはあまり注目されておらず、ただひたすらに自然が広がっている奥三河エリア。しかし、それ故に登山・ハイキングに絞れば「こんなところが奥三河にあったなんて!」という驚きと発見の連続です。ぜひ登山に興味がある、もしくはもっと色んな山に登ってみたい!という方は、奥三河を訪れてみてはいかがでしょうか?
住所:愛知県北設楽郡東栄町大字振草
アクセス:新城IC・鳳来峡ICから和市 登山者駐車場まで車で30分以上
(北部縦走)登山口から鹿島山・大鈴山を経て、山頂まで約2時間半
(南部縦走)登山口から七曲を経て、山頂まで約3時間半
※マップは関連MEMOの「平山明神山MAP」で確認しておきましょう。
2020年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/9更新)
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