写真:肥後 球磨門
地図を見る熊本県阿蘇郡高森町にある「草部吉見(くさかべよしみ)神社」は、鳥居より下方に社殿がある珍しい神社です。同様の様式を持つ宮崎県の「鵜戸神宮」と群馬県の「貫前神社」と合わせて、日本三大下り宮といわれています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る鳥居をくぐると、社殿を見下ろすように、130段の下り階段が一直線に伸びています。鬱蒼とした杉林が深い陰影を作り、一段一段降りていくにつれて、まるで深い水の中に潜り込んでいくような不思議な感覚になります。
写真:肥後 球磨門
地図を見る一歩一歩降りていくにつれて、だんだん社殿が大きくなってくるのは、空から社殿に降り立つような感覚です。このような経験は普通の神社ではなかなかできないのではないでしょうか。神様を見下ろすというよりは、神様に近づいていくというありがたい気持ち。社殿を仰ぎ見ながら参拝する一般的な神社とは逆の気分を堪能してください。
写真:肥後 球磨門
地図を見る創建は紀元前といわれる由緒ある神社で、初代天皇である神武天皇の第一皇子「日子八井命(ひこやいのみこと)」をはじめ12柱が祀られています。この地にやって来た日子八井命が、住民を苦しめていた大蛇を退治し、大蛇の棲んでいた池を埋めて屋根や壁を草で葺いた宮殿を建てたことから、地名が「草壁」となり、後に「草部(くさかべ)」に改められたと伝わっています。
写真:肥後 球磨門
地図を見る流れ造り様式の本殿の随所に精巧な彫刻が施されていて必見です。軒下には立派な龍。そして壁には鷲と猿のリアルな彫刻が彫られています。鷲が猿を襲っているように見えますが、鷲は天からの使いで猿は人間を表し、天が人々を救っているという意味があるとか。彫刻からストーリーを想像してみるのも面白いのではないでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る日子八井命は、娘を甥の健磐龍命(たけいわたつのみこと)に嫁がせ、健磐龍命とともに阿蘇の開拓をしたといわれています。神社から200mほど離れた場所には日子八井命の墓所とされる場所があるので、神代の時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る境内周辺は200本以上の杉の巨木が茂っています。その中でひときわ目立つ大きな杉の木を見ることができます。本殿に寄り添うように立っている樹齢千年といわれるご神木の大杉です。長い歴史を見つめてきた幹回り7.7m、樹高40mを超す巨木からは神気が漂っているように感じます。
写真:肥後 球磨門
地図を見るご神木の傍にご神木の枝が祀られています。この枝がものすごく太くて、まるで一本の木のように見えます。この枝の太さから、ご神木の巨大さが実感できるのではないでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見るこれからもどんどん空に上っていくような生命力を感じるご神木。ぜひ触れて自然からのパワーを授かり、心身を癒されてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る境内に「塩井社」と書かれた鳥居があり、そばに「不老長寿の池」と記さた立札があります。この池は草部吉見神社の中でも特に重要な場所なので、鳥居をくぐって先に進みましょう。
写真:肥後 球磨門
地図を見る鳥居の先の階段を下りていくと、不老長寿の池といわれる「御塩井・吉ノ池(八功徳水)」があります。これまで一度も涸れたことがないといわれる湧水量で、飲用することができます。柄杓が置いてあるので、水をいただき、不老長寿のご利益をいただいてはいかがでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る池のふちには、日子八井命が退治したという大蛇の像が立っています。神社近くには大蛇にまつわる地名も残っていて、血を流しながら逃げて行った「地(血)引原」や、焼かれた場所を「灰原」と名付けた土地があります。その土地に草部日吉神社とかかわりのある神社もあるので、合わせて参拝するのもおススメです。
日本三大下り宮の一つ「草部吉見神社」は、もともとは大蛇が棲んでいた池だったという伝説があり、130段の下り階段は、その池の中に潜っていくかのようです。樹齢千年を超えるご神木や、不老長寿の湧き水にも癒しのパワーがあるので、阿蘇の地に立てられた由緒ある神社のご利益をいただきに、参拝してみてはいかがでしょうか。
住所:熊本県阿蘇郡高森町草部2175
アクセス:熊本空港から高千穂方面へ車で約60分にある奥阿蘇物産館付近
2020年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/18更新)
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