京の隠れ散歩道「しょうざんリゾート京都」で庭園美を堪能!

京の隠れ散歩道「しょうざんリゾート京都」で庭園美を堪能!

更新日:2020/09/06 10:07

きんぎょ 美歩のプロフィール写真 きんぎょ 美歩 温泉と歴史旅 Walker
「しょうざんリゾート京都」は、京都の洛北、鷹峯街道沿いにあります。本阿弥光悦ゆかりの土地で、広大な敷地の中には、素敵なホテルや料亭、レストラン、染色工芸館などがあり、中でも南北にある庭園は、地元の方も散策に訪れる、穴場の散歩道です。王朝の昔、天皇の論旨に用いる紙を漉いたともいわれる「紙屋川」が傍らを流れ、豊臣秀吉が京都都市改造をした史蹟の「御土居」もすぐ傍に。京都の歴史も感じられる場所です。

「しょうざんリゾート京都」とは

「しょうざんリゾート京都」とは

写真:きんぎょ 美歩

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「しょうざんリゾート京都」があるのは、京都の洛北、鷹ヶ峯の麓。紙屋川の渓流沿いです。

ここは、書や陶芸、茶人としても知られる江戸時代初期の芸術家「本阿弥光悦」が徳川家康から与えられた土地で、光悦は芸術家たちを集めて「鷹ヶ峰芸術村」を開き移り住みました。

光悦ゆかりの寺院である「光悦寺」や「源空庵」も徒歩圏内。金閣寺や平野神社などの観光スポットもすぐ近くにあります。

この地に「しょうざんリゾート京都」を建設したのは、京都西陣生まれの、故「松山政雄」氏。「美しい着物は美しい環境から」という信念のもと、日本の着物の良さを理解し広めようと、庭園を整備、日本建築を移築し公開したのが始まりです。

「しょうざんリゾート京都」とは

写真:きんぎょ 美歩

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鷹峯三山を借景にした、この地の一画にあるのが、「しょうざん庭園」です。

3000本もの北山台杉や、大きな紀州石があちらこちら贅沢に配置された「北庭」は、有料です。紙屋川沿いに散策路が伸びる「南庭」は、無料で開放されています。

京の風情を満喫して歩く!「しょうざん庭園」

京の風情を満喫して歩く!「しょうざん庭園」

写真:きんぎょ 美歩

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「北庭」に一歩足を踏み込むと、樹齢450年以上という古木を混じえた北山台杉が!その足元には、苔の美しい緑が木々の隙間を覆うように広がっています。

北山台杉以外にも、梅や椿、楓、紅葉などの樹木が立ち並び、園内は、四季折々、日本の自然美を感じる美しい光景で溢れています。

すぐ傍の、金閣寺の喧騒とは比べられないほどの、静かな京都を感じる庭園は、まさに「秘園」ともいえるでしょう。

京の風情を満喫して歩く!「しょうざん庭園」

写真:きんぎょ 美歩

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庭園は、水の流れを感じながら、ぐるりと園内をまわる散歩道が設けられた「池泉回遊式庭園」です。

見どころは、庭の風景だけではありません。庭園内には「しょうざんの迎賓館」ともよばれ、床柱や天井など、贅を尽くした造形美の「峰玉亭」や、書院造りの風情ある和風建築、粋を凝らした茶室などが点在しています。

京の風情を満喫して歩く!「しょうざん庭園」

写真:きんぎょ 美歩

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こちらの写真は「酒樽茶室」といいます。実際に酒樽として使用されたもので、西陣の豪商の山荘にあったのを移築したもの。かつては、わざわざ霧吹きで、酒の香を樽に染み込ませてから茶事が開催されたことも。粋な茶の湯の楽しみかたですね。

他にも、裏千家11世・玄々斎の設計による「聴松庵」や大徳寺官長命名の茶室「玉庵」など、特に茶道をたしなむ方には、見逃せない茶室が目白押しですよ!

<しょうざんリゾート京都(北庭)日本庭園の基本情報>
住所:京都府京都市北区衣笠鏡石町47 しょうざんリゾート京都内 
電話番号:075-491-5101(代)
入園料:一般 500円(お食事、宿泊者割引あり)
営業時間:8時〜17時 ※年中無休
アクセス:京都駅バス停、または地下鉄北大路駅より、市バス「土天井町」下車徒歩5分 
車の場合は鏡石通「西門」から入場。「東門」入口(千本通北進 鷹峯街道沿い入口)からの園内への通行は不可

「南庭」は京都の隠れ散歩道

「南庭」は京都の隠れ散歩道

写真:きんぎょ 美歩

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「南庭」は、金閣寺側から進むと、紙屋川沿いの斜面より、遊歩道があります。足腰に不安な方は、「北庭」側から紙屋川に沿って下るのがおススメです。

「しょうざんリゾート京都」の敷地内には、料亭や京料理の店、チャイニーズレストランや鶏料理の和食店などがあり、紙屋川沿いには、各施設を結ぶ小径も整備。

施設を利用しなくても、小径の散策は自由です。また、静かな京都を感じながら、ゆったりとランチやティータイムを楽しむのもいいでしょう。暑い季節には、紙屋川沿いに、渓涼床もオープンしていますよ!

「南庭」は京都の隠れ散歩道

写真:きんぎょ 美歩

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遊歩道では、苔生す園内の竹林や梅林を抜け、木漏れ日が注ぐ石畳や、小径の脇に咲き乱れる小さな花や紫陽花を眺めたりなど、古都の趣ある情景を楽しむことができます。

爽やかな川のせせらぎに耳を傾け、京都の隠れ散歩道をご堪能ください!

「ホテルハーヴェスト京都鷹峰」と「染色工芸館」

「ホテルハーヴェスト京都鷹峰」と「染色工芸館」

写真:きんぎょ 美歩

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「しょうざんリゾート京都」の広さは、約35,000坪。広大な敷地の中には、ホテルやレストラン、カフェ、チャペル、庭園、ギャラリーなど、複数の施設があります。

本館にあるのが、「ホテルハーヴェスト京都鷹峰」です。京都屈指の観光エリアにあるため、市バスの停留所もすぐ前。じっくり京都を散策するには絶好のロケーションです。

「ホテルハーヴェスト京都鷹峰」のフロントロビーからは、鷹峯の山々が目の前に!館内には、京都の自然美を肌で感じられるよう、いろいろな工夫と設えが満載です。

「ホテルハーヴェスト京都鷹峰」と「染色工芸館」

写真:きんぎょ 美歩

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写真は、本館と庭園のある南館を繋ぐお洒落なスロープカー。宿泊者はこれに乗って、鷹峯の山々を眺めながら移動します。

また、ホテルのお風呂は「しょうざんリゾート京都」の敷地内に湧出した天然温泉です。風雅に、簾越しに苔庭を眺める露天や、エントランスのモニュメントと同じ、丸い卵形の異空間に包まれる「瞑想風呂」は、時代を超えて古都旅情を奏でるような雰囲気で、特におススメです!

<ホテルハーヴェスト京都鷹峰の基本情報>
住所:京都府京都市北区衣笠鏡石町47
電話番号:075-491-1166
アクセス:北大路バスターミナルより土天井町下車 徒歩1分
※京都駅八条口より、無料シャトルバスあり(予約制)

「ホテルハーヴェスト京都鷹峰」と「染色工芸館」

写真:きんぎょ 美歩

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南館1階にある「染色工芸館」では、西陣織をはじめとする作家たちの、手仕事で仕上げられた小物や織物の品々など、京の伝統美に触れることができます。スカーフやネクタイなどの染色和小物や工芸品などを買い求めることも。

知人へのお土産はもちろん、京都の旅の思い出として、自分へのご褒美にもぜひどうぞ!

<染色工芸館の基本情報>
住所:京都府京都市北区衣笠鏡石町47 
しょうざんリゾート京都 東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯内1F
電話番号:075-491-5101(代)
営業時間:8時〜21時 ※年中無休

歴史の欠片!マニア必見の土塁「御土居」

歴史の欠片!マニア必見の土塁「御土居」

提供元:ウィキメディア・コモンズ

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Takagamine…地図を見る

「しょうざんリゾート京都」の敷地脇には、豊臣秀吉によって造られた、京都を囲む土塁「御土居」も、紙屋川に沿って面影を残しています

これは、外敵に備えるためと、鴨川の氾濫から市街を守る堤防の役割を兼ね、東は鴨川、北は鷹ヶ峯、西は紙屋川、南は九条あたりまで、囲むように築かれていました。全長は約22.5キロメートルというのですから、驚きですね。

ホテルの正面玄関を金閣寺側に進むと、史蹟「御土居」の史蹟碑があり、住宅地のそばにフェンスに囲まれた入り口があります。散策時には、ぜひこちらもお見逃しなく!

隠れた名園や歴史の欠片を探しに行こう!

古都京都には、世界にも知られる名所旧跡、寺社仏閣が目白押しです。長い歴史を育んだ独自の風格が、街中に溢れています。

豊かな自然に囲まれ、どこを歩いても「京都」という大きな魅力に包まれる場所。あちらこちらに散らばった、隠れた名園や歴史の欠片を探す旅に、ぜひお出かけください!

2020年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/07/26−2020/07/27 訪問

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