由布院温泉の中心部から少し離れたJR南由布駅の近くに、客室3部屋の小さな宿「蔓蕩蒼(まとうそう)」があります。宿の周囲には田畑が広がり、由布院駅周辺の喧騒とは打って変わって静寂が辺りを包んでいます。以前は「ゆふいん時遊館」として親しまれてきた宿ですが、2021年2月に「蔓蕩蒼」と改名されました。
「蔓(ま)」は自家栽培葡萄酒の葡萄蔓、「蕩(とう)」はPH9.1のとろりとした源泉、「蒼(そう)」は晴れた夕暮れの蒼い空を意味していて、ここでは文字通り葡萄畑と温泉、そして暮れていく蒼い空が堪能できます。
写真:肥後 球磨門
地図を見る宿を背にして真正面に見えるのが、由布院のシンボル「由布岳」で、由布岳の特徴である東西に分かれた2つの山頂がきれいに見えます。由布院温泉中心部からも由布岳は見えますが、周囲に邪魔するものがなく、由布岳の姿を独り占め。思わず深呼吸したくなる景色です。
写真:肥後 球磨門
地図を見るウェルカムドリンクは手作りの冷たい甘酒です。ヨーグルトに近いすっきりした飲み心地で、旅の疲れも吹き飛びます。甘酒の匂いや舌ざわりが苦手という方も、その美味しさにびっくりするはず。甘酒のイメージが変わります。
写真:肥後 球磨門
地図を見る約55平米のツインの洋室が2部屋、約75平米の和室が1部屋だけの小さな宿で、写真は、Aタイプ、Bタイプ2部屋あるツインのBタイプの部屋です。梁を生かした高い天井と、隅々まで磨かれ整えられた家具調度に目を奪われ、これから始まる時間にワクワクしてきます。
写真:肥後 球磨門
地図を見る写真はAタイプの洋室です。Bタイプよりも窓が大きく開放感があります。ウッドデッキにロッキングベンチが設置されていて、眼前には葡萄畑が。宿の名にある「蔓(ま)」を楽しむことができます。
葡萄畑の向こうにJR久大本線が通っています。観光列車「ゆふいんの森」や豪華観光列車「ななつ星in九州」も走行する鉄路で、タイミングがよければ部屋の窓からその姿を見ることができます。室内には普通列車を含めたすべての列車が通過する時刻表が置かれているので、やってくる列車を待ちながら過ごすのも思い出の一つになるのではないでしょうか。
写真:肥後 球磨門
地図を見る「蕩(とう)」は、地下700メートルからくみ上げられる温泉です。写真はBタイプの部屋の内風呂で、木がふんだんに使われているのも温泉効果と相まって、癒し効果抜群です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る写真はAタイプの部屋にある内風呂で、窓からは由布岳が見えます。由布院温泉のシンボルを眺めながらの入浴も、旅先ならではの楽しみ。心ゆくまで「蕩」を楽しんではいかがでしょうか。
泉質はアルカリ性単純温泉で、由布院温泉では珍しいPH9.1。弱アルカリなので入浴後はお肌がスベスベになります。源泉の温度は50℃以上で、季節にもよりますが浴槽に張られると45℃前後。まだちょっと熱いので、水を入れて調整します。蛇口から出てくるのも水道水ではなく、PH8.1の弱アルカリ性地下水なので、温泉の効能に影響なく、つるつる効果を維持できます。自分好みの温度に調整して思う存分美肌の湯を楽しんでください。
写真:肥後 球磨門
地図を見る夕食はレストランでいただきます。窓の外にはやっぱり由布岳が。オーナー自ら腕をふるう和と洋を合わせた創作料理は、大分県産の食材をふんだんに使い、素材の美味しさはもちろん、目にも美しい料理です。
写真:肥後 球磨門
地図を見る大分県産のオリーブオイルを使ったアヒージョです。大分県の北東部、大分空港のある国東半島で収穫されたオリーブから作られたオリーブオイルは、まろやかで甘味があり、香りも豊か。海老や野菜の美味しさが引き立ちます。
写真:肥後 球磨門
地図を見る肉料理は大分県のブランド牛「豊後牛」のステーキです。牛肉の等級にはA4や最高級のA5などがありますが、この肉はA5のさらに上の「頂(いただき)」というランクです。
細かいサシのある霜降り肉ですが、柔らかいだけではなく、しっかりとした歯ごたえもあり、噛めば噛むほど甘味さえ感じる奥深い美味しさ。由布院の宿の中でこの肉を出しているところは少ないので、ぜひ蔓蕩蒼で最・最上級の肉を味わってみてはいかがでしょうか。
宿で収穫された葡萄は、由布院ワイナリーで赤ワイン「ROUGE」と「SANGIOVESE」、そして白ワイン「SAUVIGNON BLANC」の3種に生まれ変わります。
赤ワインは両方とも軽めで、爽やかな酸味と香りが特徴の飲みやすいワインです。白ワインのスッキリ辛口で洗練された味わいは、ついつい飲み過ぎてしまうほどの美味しさ。どちらも料理によく合う素晴らしいワインですが、葡萄の収穫量自体が多くないので、希少なワインなのが残念といえば残念です。
写真:肥後 球磨門
地図を見るゆっくり食事を楽しんでいるうちに、目の前の由布岳の姿は刻々と変わっていきます。山頂が雲に隠れていたかと思うとまた姿を現したり、空の色も少しづつ変化したり。だんだんと由布岳もワイン色に染まり、宿名の最後の文字「蒼(そう)」が目の前に広がっていきます。
時間の流れを体感できるひと時ではないでしょうか。
1日3組限定の、静かで贅沢な時間が過ごせる「蔓蕩蒼」。開放感のある広い部屋からの景色に癒され、いつでも好きな時に入浴できる源泉かけ流し温泉にも癒されます。地元食材の料理と美味しいワインを楽しみながら、刻々と変化する由布岳の姿を楽しんではいかがでしょうか。蔓蕩蒼は、非日常に身をゆだねる贅沢を思う存分味わうことができるおススメの宿です。
2021年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/9/11更新)
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