この道を行けば、天に昇るのか?知床斜里「天に続く道」

この道を行けば、天に昇るのか?知床斜里「天に続く道」

更新日:2020/09/18 14:10

風祭 哲哉のプロフィール写真 風祭 哲哉 B級スポットライター、物語ツーリズムライター、青春18きっぷ伝道師
北海道の斜里町と知床半島を結ぶ国道を一本外れると、その道が現れます。
眼下に続く丘陵をアップ&ダウンしながら、いくつもの集落を越え、どこまでもまっすぐにのびるその一本道の名は、誰が付けたか「天に続く道」。

そこで今回は、まるで天にも昇るかのようなその荘厳な姿を、目一杯楽しむためのポイントをご案内しましょう。

「天に続く道」はどこにある?

「天に続く道」はどこにある?

写真:風祭 哲哉

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「天に続く道」は、北海道の斜里町と小清水町を結ぶ長い直線道路のことですが、一般的には斜里町にある、そのスタート地点から眺める景観のことを呼んでいます。

「天に続く道」のスタート地点があるのは斜里の市街と知床半島のウトロ方面を結ぶ国道から1本脇に入ったところ。斜里の中心部からまっすぐに9キロほど進んだ国道344号線が緩やかに左にカーブを描くあたりが「天に続く道」への入口。道路案内標識に「海別(うなべつ)山麓」という表示が出ている方面へとまっすぐ進みます。

「天に続く道」はどこにある?

写真:風祭 哲哉

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両側に農場や牧草地が続く道はまっすぐ山に向かって上っていますが、実はここも「天に続く道」の一部。そのままズンズンと一番奥の行き止まりまで進んでください。

一方、ウトロ方面から斜里に向かう場合のアクセスは、国道334号線が峰浜の集落に入り、緩やかに右にカーブを曲がるあたりからウナベツスキー場方面への脇道を左折します。

「天に続く道」はどこにある?

写真:風祭 哲哉

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斜里方面とウトロ方面の両方面から来た道が出会った場所が「天に続く道」のスタート地点で写真のような看板があります。ここは海別岳山麓にある丘陵地の一角で、北海道の雄大な平原が遠くまで見渡せる場所となっています。

ここで行き方に関するワンポイントアドバイスです。
斜里方面からスタート地点へ向かって行く場合は「天に続く道」の上を逆向きに進むことになり、時々振り返ってしまったりするので、スタート地点に到着した時の感動が薄いようです。
そのため「天に続く道」が突然現れる感動を体験したいのであれば、ウトロ方面の峰浜からのスタート地点へ来るほうがいい、と言われています。

感動重視の方は、斜里方面から向かう場合でも、そのまま国道をウトロ方面に進み、峰浜からアプローチするといいかもしれませんね。

「天に続く道」は全長約28kmの直線道路

「天に続く道」は全長約28kmの直線道路

提供元:知床斜里町観光協会

https://www.shiretoko.asia/index.html地図を見る

「天に続く道」はこの場所を起点とした全長約28kmの直線道路。
ここからはじまる海別山麓の一本道が国道334号線に合流し、斜里の市街地を抜け、小清水町の丘陵地を上って右に曲がるまで、アップダウンを繰り返しながらどこまでも続く道は、確かに天に昇っていくかのようにみえますね。

「天に続く道」は全長約28kmの直線道路

写真:風祭 哲哉

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かつてここはただ道があるだけの何もない場所でしたが、人気の高まりとともにスタート地点として整備され、現在は駐車場と簡易デッキが設置されています。

「道」なので、24時間いつでも訪れることができますが、冬期間は積雪や除雪で通行不可となる場合もあり、観光シーズンは4月初旬から11月下旬となります。

「天に続く道」は日没の時間帯がおすすめ

「天に続く道」は日没の時間帯がおすすめ

写真:風祭 哲哉

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「天に続く道」が最も美しいとされるのが日没の時間帯。
スタート地点から眺めるとほぼ真西の方向にのびる「天に続く道」。晴れた日の夕暮れは遠くまで続く大地が紅く染まり、その中をまっすぐな一本道がどこまでも続く映画のようなシーンに立ち会うことができます。

「天に続く道」は日没の時間帯がおすすめ

提供元:知床斜里町観光協会

https://www.shiretoko.asia/index.html

そんな「天に続く道」の日没の中でもさらに素晴らしいのが秋分の頃の夕暮れ。
9月下旬から10月上旬、ちょうど真西に沈む太陽が「天に続く道」の上に沈んでいくシーンが絶景中の絶景とされています。

近くには人工的な明かりが全くないので、日没後のマジックタイムも極めて荘厳です。もし「天に続く道」を訪れるなら、夕暮れの時間帯がおすすめです。

「天に続く道」は日没の時間帯がおすすめ

写真:風祭 哲哉

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「天に続く道」は知床への行き帰りにアクセスするのが非常に便利です。日中にちょっと寄り道するのであれば現地での滞在も含めてプラス30分ほどで済みますので、行き帰りのいずれかに立ち寄るのがいいでしょう。

一方じっくり日没を見るとホテルへのチェックイン時間が遅くなってしまいます。
最寄りの知床斜里駅前に泊まるのが便利ですが、せっかくなので知床半島に泊まりたい、という方は、一度ウトロのホテルにチェックインしてから夕食前に出てくるパターンも考えられます。

ウトロ温泉から「天に続く道」までは約30キロ、車で30分ほどですので、9月下旬であれば日没は17時30分頃、マジックタイムを楽しんでも19時前にはウトロのホテルに戻れるはずです。

順光の「天に続く道」なら午前中に

順光の「天に続く道」なら午前中に

写真:風祭 哲哉

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前述のように「天に続く道」は展望地点から真西にのびる道。そのため午後や夕刻の時間帯は逆光になりますので、太陽光線を順光状態で見たい場合は午前中に訪問するのがいいでしょう。

ちなみに「天に続く道」までの公共交通機関ですが、知床斜里駅からウトロまでの路線バスに乗り「朱円六線(斜里側)」または「峰浜(ウトロ側)」バス停で下車すれば、スタート地点まで片道2〜2.5キロほど。行きは登りで徒歩30分ほどかかりますが、よく晴れた日の午前中であれば気持ちのいい散策コースとなります。

順光の「天に続く道」なら午前中に

写真:風祭 哲哉

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スタート地点から北向きに知床方面を眺めると、こちらも丘陵をアップダウンしながらまっすぐに続く一本道。これは「天に続く道」にウトロ方面からアクセスする際に通る道ですが、この道の先に見えるのは真っ青なオホーツク海。さながらこちらは「海に続く道」という感じですね。

「天に続く道」展望台も

「天に続く道」展望台も

写真:風祭 哲哉

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「天に続く道」のスタート地点から斜里側に1つ目のアップダウンを過ぎたところに木造の展望台があります。
スタート地点より高度が低いのと、道の横に設置されているため「まっすぐに伸びる道」を感じるには少々難がありますが、「360度の見晴し」という意味ではこちらもおすすめです。

「天に続く道」展望台も

写真:風祭 哲哉

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展望台に上ると眼下には「天に続く道」と両側の農地が続き、北に目を転じるとオホーツク海が、東や南側には標高は1419.3メートルの海別(うなべつ)岳とその先の知床連山が望めます。

展望台からの風景は、大地の新緑の頃や、秋の紅葉のシーズンが特に美しい季節です。ちなみにこのあたりの紅葉は例年10月中旬から下旬頃となっています。

まるで天にも昇るかのようなまっすぐな道、そして360度の雄大な風景。
ぜひこの北海道ならではの景観を体験してみてください。

「天に続く道」の基本情報

住所:北海道斜里郡斜里町字峰浜
電話:0152-22-2125(知床斜里町観光協会)
アクセス:知床斜里駅から車15分、ウトロから車30分
時期:通年(冬期間は積雪や除雪で通行不可となる場合もあり)

2020年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/09/20−2020/09/21 訪問

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