写真:菊池 模糊
地図を見る白馬サンバレーホテルは長野オリンピック開催時に開業した由緒ある宿泊施設で、本館はなんと手づくり!創業者が仲間と力を合わせ八ヵ月かかって建築しました。しっかり造られたので、いささか古くなっているものの、地震や風水害に耐え、今も立派に建っています。白馬五竜スキー場いいもりゲレンデ前にあり、非常に自然が豊か。冬のスキーだけでなく、登山、自然探勝、歴史散策、避暑滞在などいろいろと楽しめます。
その歴史的本館は、一年中開業しており、四季それぞれの違いを味わうのも一興です。従業員はとても親切でアットホームな雰囲気が良く、長期滞在したくなります。宿泊費は時期により大きく変化しますので、公式ページや各種予約サイトをご覧ください。
写真:菊池 模糊
地図を見る本館の向かいには別館サンバレーホテルアネックスがあります。こちらは季節営業で、最近はリーズナブルな長旅を志向する外国人の方々が多く利用されます。
レストランは本館にありますので、別館利用の方は食事や喫茶は移動する必要があります。冬になると、夕食時には五か国語が飛び交う国際交流の舞台となるそうです。オーストラリアからの客が多いので、ハイシーズンに宿泊され、英語の実力をためされてはいかがでしょうか。
写真:菊池 模糊
地図を見る本館のスタンダードルームは、いささか狭いのは事実。とはいえ山小屋や簡易スキーロッジと比べれば快適です。写真のように階段とロフトのある部屋が多く、どのように利用するかは工夫次第。
なお、エアコンやTVはありますが、冷蔵庫はありません。フリーWi-Fiは部屋でも使え、1階に自動販売機、地階に有料ランドリー設備があります。各部屋にトイレ&ユニットバスがあり、タオル・歯ブラシ・石鹸シャンプーなどのアメニティも揃っています。
写真:菊池 模糊
地図を見る夕食の例です。以前はバイキングが主でしたが、三密を避けるため最近は個食対応にしているとのこと。長期滞在の場合は、同じ内容にならないように工夫していただけます。
食事の際には、提供される「水」をぜひ飲んでください。天然のミネラルウォーターで都会人には非常に美味しく感じます。この水を毎日味わうために白馬山麓に移住した方もおられるそうです。
写真:菊池 模糊
地図を見る朝食の例です。豪華とは言えませんが、必要十分な内容です。素材にも気を配っており身体にも良さそう。スキーロッジ風ホテルとはいえ和食が提供される宿なのです。主な顧客は冬季の外国人なのですが、こうした和風の朝食がとても喜ばれるそうです。
写真:菊池 模糊
地図を見るレストランには、日本酒・焼酎・ワインなど信州地酒がずらりと並んでいます。特に外国人には一番右端の米を原料にした「ミッシェル」というワインが好まれるそうです。酒豪の方は、いろいろ試してください。
写真:菊池 模糊
地図を見るホテルから東に徒歩10分ほど下ると「かたくり温泉 十郎の湯」という温泉施設(大浴場・サウナ・露天風呂など)があります。アルカリ性単純温泉で、打ち身・神経痛・捻挫・筋肉痛・関節痛などに効能がありますので、まさに信州の山歩きにピッタリ。リーズナブルなので地元の方にも多く利用されています。
ホテルの各部屋にはユニットバスがあり、本館には中浴場もあるものの、温泉ではないので、ぜひ「十郎の湯」まで行かれることをおすすめします。ホテルのフロントで割引券をもらえます。
写真:菊池 模糊
地図を見る「十郎の湯」から北へ散策すると田んぼの中に飯森神社があります。この神社の創建は南北朝時代(1380年頃)で、八方池に巣食う大蛇を退治するため勧請されたとのこと。その際、八方池畔に建てられた社殿が現在でも飯森神社奥の院として鎮座しています。その後、飯森神社は領主飯森氏と周辺住民にから崇敬庇護されてきたのです。
神社近辺には写真のような道祖神や地蔵がたくさん見られ、とても情緒があります。これは塩の道と言われた千国街道を守る意味がこめられており、飯森神社石仏群として今でも注目されるスポットです。
写真:菊池 模糊
地図を見る「十郎の湯」から東へ徒歩5分で、JR大糸線飯森駅に至ります。小さな無人駅で、ここから北へ白馬・糸魚川方面、南へ大町・松本方面に旅することが出来ます。日帰りで行ける大糸線沿線の自然スポットとしては、栂池自然園・八方尾根・姫川源流自然探勝園・青木湖などがあります。
また飯森駅から北へ徒歩7分ほど行くとコンビニがあり、この周辺では唯一の店ですので、長期滞在の場合は積極的に利用しましょう。
写真:菊池 模糊
地図を見るホテルから徒歩圏の登山で最も手軽なのが、30分で行ける一夜山(いちやさん)こと飯森城址です。夏は朝食前の早朝登山としておすすめ。頂上には飯森城の跡が残り、城マニアの方には必須の見学地で、戦国時代の領主であった飯森十郎盛春の事績が偲ばれます。
飯森十郎は当地の名君でしたが、甲斐武田氏に攻められ一夜にして逃亡したことから、ここは一夜山と名付けられたのです。また十郎の名前は、上で紹介した「十郎の湯」という温泉名として残っています。
写真:菊池 模糊
地図を見る飯森城の主、十郎盛春の内室光姫は賢夫人で、大和の初瀬寺から本尊十一面観世音を移して、寂れていた長谷寺(ちょうこくじ)を中興開基したことから、寺に光姫墓があります。一夜山に登ったなら、すぐ近くですので、ぜひ長谷寺に行って参りましょう。
写真:菊池 模糊
地図を見る長谷寺はホテルから東へ徒歩10分にあり、小さな村には不釣り合いなほど立派な寺です。近辺では松本城に次いで古い築300年の木造建築で、豪雪地なので急傾斜で巨大な屋根が印象的。
おそらく往時は、ここに飯森城下の屋敷街があったと想像されます。また門前に樹齢500年を超える巨大な杉の木があり「長谷寺の老杉群」として白馬村の指定文化財天然記念物になっています。
写真:菊池 模糊
地図を見るホテルすぐ下の十字路を南に徒歩で15分ほど歩くと五竜ゴンドラリフト「テレキャビン」の発着地エスカルプラザに至ります。ここから8人乗りゴンドラに乗れば約8分でアルプス平へ。雲上の世界へ楽に到達できます。
写真は上昇中のゴンドラから空中撮影したもので、スキーリフトの下側に見える建物が白馬サンバレーホテル本館です。
写真:菊池 模糊
地図を見るアルプス平から上は遠見尾根が五竜岳まで伸びており、途中の小遠見山までは初心者でも登山可能な、往復3時間ほどの日帰りトレッキングコース。写真は登山道から谷をはさんで北側に見られる唐松岳と牛首付近で、こうした雄大な景色を見ながら歩くと気分爽快になります。
写真:菊池 模糊
地図を見る小遠見山まで行かなくともアルプス平周辺には、アルプス展望ペアリフトがあり、白馬五竜高山植物園が設けられています。この植物園は入場無料で、バリアフリー対応。登山道と自然に繋がるようになっており、春から秋まで美しい花々を楽しめます。
住所:長野県北安曇郡白馬村神城26030
電話番号:0261-75-3948
アクセス:
(鉄道)大糸線飯森駅から西へ徒歩約15分
(車)長野道安曇野ICから国道147・148号経由60分
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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