昔ながらの秘湯がそうであるように、乳頭温泉郷も一番見晴らしのいいお風呂は、みんな混浴。恥ずかしさから「混浴なんて無理…」と諦めてしまう女性も多いと思いますが、広々したあの開放感を味わってこそ、乳頭温泉の魅力を味わえるというもの。
「妙乃湯」は、乳頭温泉で唯一、大浴場からバスタオルを体に巻いていける宿。さらに、濡れて重たくなったタオルを置く籠まで用意されています。
また、滝を眺める混浴露天は、夜になると必要最低限のライトが灯るだけの状態に。明るすぎず、女性も入りやすい雰囲気です。さらに、17時から18時までの「女性専用タイム」を利用すれば、女性もタオルなしで思いっきり開放感を味えます。
写真:安藤 美紀
地図を見るそんな「妙乃湯」があるのは、秋田県・乳頭山麓に位置する、十和田八幡平国立自然公園の中。先達川のほとりに建ち、川の向こうには、季節の移ろいとともに緑、黄、赤…と色を変える、手つかずの原生林が広がります。
東北の温泉地というと、冬はクローズになりがち。しかし、乳頭温泉は雪深い山中にありながら、真冬でも公共交通機関でいくことができる秘湯。時期を気にせずプランニングできます。
写真:安藤 美紀
地図を見るのれんをくぐると、クラシック音楽とお香のかおりがおもてなし。さらに、ヨーロッパやアジアなどのアンティーク雑貨が空間を彩り、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
「妙乃湯」を切り盛りするのは、女将の佐藤京子さん。長年、東京で建築デザイナーとして活躍していた輝かしい経験が、宿のセンスにもしっかり活かされています。
また、冬になるとチェックイン時に温められたスリッパを用意してくれる心配りも。絶妙な距離で接してくれるスタッフの謙虚できめ細やかなサービスのおかげで、滞在中はいつも快適です。
客室数は全部で17部屋。渓流側と山側に面したお部屋に分かれています。
「妙乃湯」の特徴として、ハイクラスの客室から予約が埋まっていきます。最上級クラスの渓流側「桜館」(定員4名まで)は、3ヶ月前には満室になってしまうほどの人気ぶり。記念日などどうしても泊まりたい日がある人は、インターネット以外に、6ヶ月前から予約できる電話予約もおすすめです。
写真:安藤 美紀
地図を見る自家源泉は、金の湯と銀の湯の2本。貸切風呂を含めると、湯船が全部で8つもあります。夜8時で男女が入れ替わるため、がんばれば1泊ですべて制覇できます。
なかでも、渓流と森を望む混浴露天風呂「妙見の湯」(金の湯)は、最高のロケーション!川風に吹かれながら、贅沢な湯浴みができます。
泉質は、酸性ーカルシウム・マグネシウムー硫酸塩泉。金の湯が「茶褐色」になる理由は、鉄分が豊富に(14mg/kgも!)入っているから。殺菌効果のある酸性泉と肌をしっとりさせる硫酸塩泉、そして女性に嬉しい鉄分を多く含む美肌の湯です。
写真:安藤 美紀
地図を見る一方、銀の湯は、光が当たるとキラキラと透明感のある美しいお湯。泉質は単純温泉で、pH6.5のとろんと柔らかな中性の湯です。
銀の湯の湯船で人気なのが、「喫茶去」という名前がついた内風呂。足元には滑らかに整えられた那智石が敷き詰められているので、足の裏で軽くゴロゴロしてみてください。軽いマッサージ効果があって、気持ちいい!
オススメの入浴方法は、デトックス効果のある酸性の「金の湯」と、クレンジング効果の高い単純温泉の「銀の湯」を短時間で繰り返し入浴すること。湯上り後は、手足の先までポカポカに。心までほどけていきます。
「妙乃湯」は、標高800mの雪深い場所にあります。そのため、積雪が多くなる冬の間は、巨木の根本に作られた露天風呂「杜のせせらぎ」に入ることができません。
雪解けと同時に入れますので、詳しくは「妙乃湯」のFacebookページをチェックしてお出かけくださいね。
夕食は、秋田の“ふるさとの味”がずらり。稲庭うどん、きりたんぽ、いぶりがっこなど、郷土料理をしっかり抑えたラインナップになっています。
名物は、地元で採れる7種類のキノコが入った「きのこ汁」。新鮮なきのこだから、雑味や嫌なニオイはいっさいなし。食べると、濃厚な旨みと大小様々なきのこの歯ごたえ、独特の甘みに驚きます!しかも、おかわり自由。
※内容は各シーズンにより異なります。
「ただいま、鮎が焼き上がりました〜!」そう言って、スタッフがホッカホカの鮎を持ってきてくれます。
このように、出来たてを素早く届けてくれるのが、「妙乃湯」のスゴイ点。天ぷらも揚げたての熱々で配ってくれます。夕食会場は幸せな活気であふれ、誰もがハフハフしながら「おいしいね〜!」を連呼します。
写真:安藤 美紀
地図を見る秋田の味覚を満喫した翌朝。お楽しみの朝ごはんは、明るい日差しと先達川を眺められるダイニングルームで、景色も同時に楽しみましょう。川沿いの場所には、川床席も!
写真:安藤 美紀
地図を見る豪華な朝食に、心もお腹も踊りまくりです。まるで夕食のような品揃えで、ご飯のお供が大充実。どんどんお箸が進みます。
納豆は、妙乃湯オリジナルの藁に入れた手作り。あきたこまちの艶々ごはんに納豆をのせれば、旨みは最高潮です。
写真:安藤 美紀
地図を見る朝食を食べ終えたら、コーヒータイム。一緒に添えられた野の花に心が和み、ふと笑みがこぼれます。
女性はもちろん、ストレスを多く抱える男性にも、「妙乃湯」はぜひ知っておいてほしいお宿です。ここで過ごすゆるやかな時間が、心をリセットしてくれて、気持ちまで前向きしてくれますよ!
「妙乃湯」を気軽に体験してみたい方は、10時半から最終受付14時までの日帰り入浴(800円)もオススメ。日帰りの方も専用タオルを無料で狩りられるので、女性も安心して混浴露天風呂に入れます。
ただし、乳頭温泉郷七湯のなかでも、「妙乃湯」と「鶴乃湯」は日帰り入浴時間が他の宿より前後1時間ほど短いので、湯巡りをする際にはお気をつけくださいね!
2020年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/17更新)
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