写真:江田 由衣
地図を見るクスコの北西約60kmにある町マラスから車で15分ほど進むと、山の間に突如として現れるのが「マラスの塩田」です。ここは、プレ・インカの時代から続く塩田となっています。谷の斜面を利用し、約2350枚もの棚田に輝く真っ白な塩。天気が良い日には、真っ白な塩に陽の光が反射して幻想的な風景を映し出します。
写真のように真っ白な塩田が見られるのは、4月〜9月までの乾季のみ。乾季にペルーを訪れるなら、ぜひ立ち寄ってほしい場所です。
写真:江田 由衣
地図を見るでは、なぜ標高3000mもの高地に、塩田が存在するのでしょうか。それは、付近に湧き出ている塩分濃度20%以上にもなる鉱泉によるものなのです。この鉱泉を棚田に溜めて、天日干しをさせて水分を蒸発させると、あとに塩が残る仕組みとなっています。
駐車場から塩田にかけての通路にはミネラル豊富な天然塩を売る店が並んでいるので、お土産に買っていってはいかがでしょうか。
<基本情報>
塩田が見られる時間帯:5:00〜17:00
アクセス:クスコからコレクティーボで塩田に向かってもらう(車で約1時間半)か、ツアーに参加
写真:江田 由衣
地図を見るマラスの町から未舗装道路を約7kmほど進んだ場所に現れるのが、「モライの遺跡」です。モライとは、ケチュア語で「丸くへこんだ所」という意味。ここはインカ時代の円形の遺跡で、見た目はまるでヨーロッパの円形競技場にも見えます。広大な敷地には、大小合わせて全部で4つの円形遺跡が残されています。
未だに謎の多いこの遺跡ですが、今のところこの場所は「農業実験場」だと言われています。かつてはここに多種多様なジャガイモやトウモロコシが植えられ、インカの食生活を支えていました。
写真:江田 由衣
地図を見るこの円形サークルは、最大のものだと円の直径約100m、深さは100mもあります。最上部の層と最下部の層との温度差は5〜10度にもなり、インカの人たちはこの温度差を利用して異なる環境で育つ植物を植えて研究を進めていたものと考えられています。
同心円状に作られたサークルの美しさ、そして温度計もない時代に温度差を見極めて農耕を行っていた技術の高さには、未だに多くの謎が残されています。
<基本情報>
開館時間:9:00〜16:00
休館日:年中無休
アクセス:クスコからコレクティーボで遺跡に向かってもらう(車で約1時間半)か、ツアーに参加
写真:江田 由衣
地図を見るかつてインカ帝国の首都であったクスコの周辺には、他にも多くのインカ時代の爪痕を残す遺跡が残されています。せっかくペルーまで足を延ばしたのなら、マチュピチュの中継地点として滞在するだけではもったいないです。ぜひ余裕のもった滞在日数を確保し、クスコ周辺の謎多きインカ文明に触れてみましょう!
日数にゆとりがない人は、クスコから多くの日帰りツアーが組まれているので、ぜひ利用してみることをおすすめします。
世界でも珍しい山の中に存在するマラスの塩田と、1000万人もの人の食を支えたモライの棚田遺跡。クスコ周辺にはいくつもの有名な遺跡が残されていますが、この2つは距離的にもとても近くに存在しており、日帰りで一緒に訪れることが可能です。ぜひクスコから足を伸ばしてみましょう!
2020年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事を書いたナビゲーター
江田 由衣
北海道札幌市在住の旅好き主婦です。現在はフリーライターとして活動しています。大学生からバックパッカー旅にはまり、今では海外渡航数も80回を超えるまでに。新婚旅行では、夫と2ヶ月をかけて南米周遊旅を楽し…
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