“イオニア海の真珠”と謳われるガッリーポリは、南伊・プーリア州南部の港町です。その美しさを愛でるため、多くの観光客が訪れるイオニア海岸で最も人気のリゾート地。
町の歴史は先史時代にさかのぼり、紀元前には古代ギリシャの植民地として発展。ガッリーポリという町の名は、古代ギリシャ語の”美しい町”に由来します。
見どころが集まる旧市街は、海に突き出した小島。新市街がある半島とは橋で結ばれています。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る昔から漁業が盛んなこの町では、港で和気あいあいと働く漁師の姿に出会います。ガッリーポリの魚市場はサレント半島で最大の規模を誇り、新鮮な魚介が豊富!
この地で食事をするなら、魚市場で鮮度抜群のシーフードを。場外市場にある「ラ・ランパラ」は、魚屋直営のカジュアルレストラン。目の前の海で水揚げされた鮮魚や自慢の魚料理をお腹いっぱい堪能できます。
<ラ・ランパラの基本情報>
住所:Via Incrociata 10/12,73014,Gallipoli
電話:+39-0833-26-1939
営業時間:11時〜16時/19時〜24時
定休日:なし
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るさらに、町の魅力のひとつが、美しい海!イタリア国内をはじめ、ヨーロッパ中から愛されるプーリアの海。なかでも、ガッリーポリの人気はトップクラス。
ここで海水浴を楽しむなら「プリータ・ビーチ」へ。教会の名が由来の小さな砂浜です。プーリアの海水浴シーズンは、5月〜9月。海が好きな方は必ず足を運びましょう。
周囲にはオシャレなバーが並び、海水浴の後、夕日を眺めながらのアペリティーヴォにも最適です。
<プリータ・ビーチの基本情報>
住所:Contrada Purita’,73014,Gallipoli
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る外せない町の名所が、旧市街と新市街を結ぶ橋のたもとに位置する「ガッリーポリ城」。どっしりとした古城は、遠くから見ると、まるで海に浮かんでいるかのよう。
イタリア半島の東端に位置するプーリア州は、幾度となく海を越えてやってくるトルコからの襲撃に苦しんだ歴史をもちます。よって、この城も防御機能を最重要課題にした城砦です。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る城は古代ローマ時代の城砦を基礎に13世紀に建てられ、その後、フランス人、スペイン人、ヴェネチア人と土地の支配者が替わる度に手が加えられました。
形は四角形で丸みを帯びた4つの塔があり、三方を海に囲まれた特殊な城です。居城ではなかったため、城内の装飾はとても簡素。
内部は有料で見学可能。中庭を中心に各展示室が配置され、城の歴史、中世の武器庫の様子や町の重要産業について知ることができます。ガイドツアーも予約制で実施。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るさらに、ここは絶景スポット!屋上からは、新市街から続く橋やカラフルな漁船が並ぶ小さな港、コバルトブルーの海など、見飽きないパノラマが広がります。
<ガッリーポリ城の基本情報>
住所:Piazza Imbriani,73014,Gallipoli
電話:+39-0833-26-2775
営業時間:夏季(6〜9月)10時〜20時(7〜8月は24時まで)
上記以外10時〜13時/15時〜17時(4〜5月は18時まで)
定休日:月曜日(10〜3月のみ)
入場料:3ユーロ(ガイドツアー別途3ユーロ)
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る旧市街のほぼ中心に位置するのが、町の守護聖人・聖アガタを奉った「大聖堂」です。
同じ場所にあった中世の教会跡を利用して、1696年に建立。豪華な正面ファザードは、細かな彫刻で飾られたレッチェ風バロック様式。当時の教会権力の偉大さが分かる芸術作品です。
内部はラテン十字架の形で12の祭壇が並びます。ガッリーポリ出身の画家アンドレア・コッポラの作品をはじめ、17〜18世紀の宗教画がずらりと飾られ、まるで小さな美術館の様相です。
<大聖堂の基本情報>
住所:Via Duomo 1,73014,Gallipoli
電話:+39-0833-26-1987
営業時間:9時〜13時/17時30分〜20時
定休日:なし
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るそして、大聖堂から徒歩2分で地下に広がる「オリーブオイル搾油所」に到着。ここも、この町ならではの見どころです。
驚くことに、16〜19世紀にかけて、ガッリポーリは灯油の産地としてヨーロッパ中に名を馳せた町。ロンドン、パリ、ベルリン、ウィーンなど、各国の街頭が電気が発明される直前まで、この町で採れたオリーブオイルで灯されていました。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る登記簿によると、当時は35箇所の搾油所が存在。現在、博物館として公開されているのは3箇所。そのうちのひとつが「イル・フラントイオ・デル・ヴィチェレ」です。
地下は通年一定の温度が保たれ、オイル製造の工程ごとに空間が分けられています。当時、製造期間中(10〜3月)は、労働用の家畜と人間がこの空間で一緒に暮らしてました。
館内の説明は、音声ガイド(伊語・英語・独語・仏語)で聞くことができます。
<イル・フラントイオ・デル・ヴィチェレの基本情報>
住所:Via Santa Maria 6,73014,Gallipoli
電話:+39-348-133-6632
営業時間:10時〜13時/15時〜21時
定休日:なし
料金:1.5ユーロ
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る港町に来たら、海沿いを散策するのも醍醐味です。
旧市街から新市街へと続く橋を渡って、すぐの場所に高さ約5mの目を引く石造りの噴水があります。「ギリシャ噴水」と呼ばれ、当初は紀元前3世紀の古代ギリシャ時代に作られたものだと推定されていましたが、後の研究で中世ルネサンス期のものと判明。
噴水の両面ともにギリシャ神話をモチーフにした彫刻で飾られ、町の紋章である“王冠のニワトリ”も上部に見ることができます。
<ギリシャ噴水の基本情報>
住所:Corso Roma,73014,Gallipoli
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るそして、散策を続けると、海沿いに建つ教会の多さに驚くはず。
漁師町の教会は、漁師が漁に出かける前に無事の帰還を願って必ず祈りを捧げる場所。青空を背に白く輝く小さな教会には、町の人の日々の願いが詰まっています。
海沿いの教会巡りは、この町ならではのオススメの楽しみ方です。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るさらに、海沿いの道から細い路地が続く旧市街の中心へ。
路地の先にあるのは、立派なお屋敷や洗濯物が風になびく軒先の風景、テラス席で食事を楽しむ人の姿など。
お土産探しを楽しむなら、メインストリートの「アントニオエッタ・デ・パーチェ通り」へ。
この町の名物が「ガッリーポリ風スカペーチェ」です。スカペーチェは、イタリアのマリネのこと。
敵が襲ってきた時、篭城の際に食べる料理として中世に発明されました。揚げた小魚とサフランで風味付けしたパン粉を交互に重ねて、酢で漬け込んだ保存食。町のレストランで味わうことができます。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見るそして、お土産に最適なのが、天然素材100%の海綿スポンジです。
海綿とは、アミノ酸からできている海の生き物。刺激が少なく吸水性が高いので肌触りもバツグン。地中海産のものが最上級とされ、町の土産物店には必ず置いてあるご当地土産の代表選手です。
写真:ケイコ ソリーノ
地図を見る最後は、漁師が所縁のカゴグッズです。
漁の仕掛けに使う葦とワイヤーを巧みに使って、カゴバックやランプシェードなどに加工した手工芸品。旅の思い出に、あなたのお気に入りを持ち帰りましょう。
ガッリーポリへは、電車スゥド・エスト(南東)線が便利です。
レッチェ駅から乗換えなしで所要時間約1時間30分、料金は4.3ユーロ。
ただし、日曜日は電車が運休になるためバスが代替運転しています。
駅から旧市街へは徒歩15分。
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/2更新)
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