写真:もんT
地図を見る深澳線に乗るには、まず起点となる瑞芳(ルイファン)駅を目指しましょう。台北中心部からは、台鉄の区間車と呼ばれる近郊電車(瑞芳行きまたは蘇澳行き)に乗って、約1時間。瑞芳で八斗子(パードウズ)行きに乗り換えます。深澳線の列車は、日中はおよそ1時間に1本の運転。台鉄のウェブサイトなどで、列車の時刻や接続を、事前にチェックして出かけましょう。
深澳線では、悠遊カード(Easycard)など、台湾の交通系ICカードも利用可能。でも、もしその日のうちに、深澳線に加えて、近隣の平渓線にも足をのばすのであれば、平渓線1日周遊券(大人80元)を購入しておくのが、お得で便利。平渓線と深澳線、そして両線をつなぐ宜蘭線の区間が、1日乗り降り自由。瑞芳駅で購入できます。
写真:もんT
地図を見る瑞芳を出ると、列車はしばらく、亜熱帯の森の中を走ります。唯一の途中駅は、海科館。駅前に国立海洋科技博物館があります。
深澳線は1989年に旅客営業を廃止。2007年に貨物輸送もなくなり、完全に廃線になっていたのですが、この博物館へのアクセスとして、2014年に新駅が開業し、列車の運行が再開。そこから、深澳線の復活が始まりました。2016年末に、八斗子駅が再整備されて、復活区間が延伸。現在、全長4.2kmの区間で、旅客列車が運行されています。
写真:もんT
地図を見る海科館の先のトンネルを抜けると、車窓いっぱいに東北角海岸の風景が展開。終点の八斗子に到着です。八斗子駅は、ホームがあるだけの開放感あふれる小さな無人駅です。
写真:もんT
地図を見るデッキ風のホームは、ちょうどいい展望台。ベンチもあるので、東北角海岸の絶景に、のんびりまったり、浸っていきましょう。また、駅周辺の海岸線は、歩道や緑地も整備されているので、ちょっとした散策も、もちろん楽しめます。
<八斗子駅の基本情報>
住所:新北市瑞芳区
アクセス:台鐵・瑞芳駅から深澳線で12分
写真:もんT
地図を見る列車の終点は八斗子ですが、実は、線路はさらに1.3km先、かつての貨物線時代の終着駅・深澳(シェンアオ)まで続いています。この1.3kmの区間は、2019年1月に、なんとレールバイクで復活!線路の上を、ペダルをこいで、人力で走ります。
レールバイクは完全予約制で、超人気のアトラクション。鉄道の運賃とは別料金になります。個人旅行では、台湾内のセブンイレブンのATMを操作して、チケット入手が可能です。
写真:もんT
地図を見る八斗子から20分ほど。レールバイクの終点・深澳駅が見えてきます。深澳駅では、昔は石炭の積み出しも行われていました。その遺構が、周辺には今も残ります。
海のほうに500mほど歩くと、深澳の港町。新鮮な海産物を提供するお店や、水産加工品を提供しているお店もあり。八斗子よりも、こちらの方がお店は多いので、町歩きなら、こちらがおススメです。
<深澳駅の基本情報>
住所:新北市瑞芳區建基路二段80號
アクセス:深澳線八斗子駅からレールバイクまたは徒歩20分
台北近郊の小さなローカル線・深澳線。一度は廃止されたローカル線が観光路線として、また、レールバイクで復活を遂げました。終着駅には、台湾の豊かな自然と、素朴な港町の風景が広がります。
瑞芳を基点とするこのエリアには、他にも、すでに大人気のローカル線・平渓線があります。深澳線の列車は、日中は平渓線と直通運転をしているので、八斗子を訪れた後、平渓線のほうへ、足をのばしてみるのも良いですね。台北近郊の小さなローカル線の旅を、ぜひ楽しんできてください。
2020年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
もんT
鉄道に乗り、美しい風景を撮り、名所旧跡あるいはおいしいものを尋ね歩く旅をご案内します。特に鉄道+徒歩のスタイルにこだわって、だれもが楽しめる小旅行を提案してまいります。鉄道が好きな人、写真撮影が好きな…
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